自分でつくるセーフティネット~生存戦略としてのIT入門~

著者 :
  • 大和書房
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本棚登録 : 386
レビュー : 62
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479794325

感想・レビュー・書評

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  • p156
    他人に寛容になり、他人に与える、そういう善い人をを目指すことが、いまや道徳でも宗教でもなく、わたしたちの生存戦略になっているんです。
    p182
    自分がピュアだと信じてしまうと、他人の汚いところを許容できなくなっちゃう。そしてもうひとつ大切なこととして、自分がいつまでもピュアであろうとしていると、自分の汚さを引き受けられない。

  • 強固な「箱」(共同体)が存在した昭和の時代は遠くになりにけり。
    小さな箱の中だけで一生を終えていた、善い人でいればよかった時代は終わり、「ゆるいつながり」の時代へ。

    どんなに過酷でも、後戻りはできない底抜けの時代を生き抜くためには、見知らぬ人を信頼し、弱いつながりを編み目のように作り出すことが処方箋になりうると著者は言う。

    そのためには何かを与えられる人(≠テイカー)、つまり「積極的な善い人」になることが、宗教や道徳といった今までの枠組みを越えて、生存戦略そのものになっていく。

    Facebookの履歴・蓄積こそがその人を表すものになっていると。

    そして、自分の立ち位置の問題にも言及。
    親鸞の例を用いながら、すべての人は偽善者でも偽悪者もなく、宙ぶらりんである(すべての人は悪人である)。 「自分は善い人である、その(被害者とか)人の気持ちがわかる!!」という偽善者になってしまうのではなく、その宙ぶらりんで中途半端な存在であるという自覚こそが、自分と相手が入れ替え可能だということを知り、他人を受け入れる(=信頼する)ことができる。


    それによってできる弱い無数の編目のようなつながりこそがが最強でオンリーワンの生存戦略で、セーフティネットになっていくのであるという内容。


    「絆」や従来の共同体が同調圧力を作って来た側面があるというのはよく語られてきたことでもあるし、実感する部分でもある。

    「絆」ではなく、その時々のひょんなことから生じる「縁」を大切にしていくことがやっぱり大切なことやなと思った。
    それぞれの縁が編目のように広がり、絆のように外と内を分けてしまわずに内も外もなく何重にも重なりながら広がっていくこと、そんな生き方がこれからの人には求められるってこと。


    「生き方そのものが戦略になる時代」の入門書として、気軽によめます。

    お試しあれ!

  • 著者が言うようにネットやSNSがここまで発展した総透明社会でのセーフティネットは自分で見極め対応する必要がある。

  • これは内容が薄かった。
    SNSで自分をさらけ出しましょう、ってだけ。

  • "今の時代は総透明社会と位置付け、自らの善行を重ねることこそが、セーフティネットの構築につながるという考え方を提起している。
    SNSが世の中に存在しているということは、何かしらの情報を不特定多数に公開していることを意味する。ネット探偵のような人物も存在していて、本気で調べられたらプライバシーもなく、すべてがさらけ出されることを認識するべき。
    それでも、恐れることはないと著者はいう。
    生き方そのもので善行を重ねていれば、ネガティブなことだけでなく、見知らぬ誰かからも助けてくれるセーフティネットが自然と構築されるものだと。

    お天道様が観ているよ。

    ということです。"

  • 弱いつながりの上に作られるセーフティーネット。僕らは少しづつ網の目を増やし、だんだんと弱いつながりを作るんだ。

  • 2017年23冊目
    昭和の時代はよい時代だった。みんな会社が好きで、そこにいればつながりもでき、給料もあがった。補助的な仕事に携わる女性と男性社員が自然と結びつくような仕組みもあった。
    しかし、今はそんな時代ではない。
    そこで、必要なのはSNSを活用したゆるやかのつながり。
    強いつながりと持つよりもゆるやかのつながりを多く持った方が自分を守れる時代であるという主張。
    SNSでゆるくつながることがどのようにメリットがあるかを事例を持って説明してくれます。
    ある意味あたっている部分もあるかと思います。
    これからの生き方を示唆する一冊でした。

  • 弱いつながりが、社会や生活をなめらかに回す力になっている。
    社会制度としてのセーフティネットが穴だらけになっている中で、SNSをを駆使して新たな「溜め」を作るヒントがある。
    今は流動期。白にも黒にもなる時、ただ人の一面だけを見て判断できないから、そんな中で生き抜くには、寛容で、与えれる人になる事が重要。

  • 4年も前に書かれた書籍だが、今の自分によく理解できた。それくらい今の社会がこの著書に書かれている通りの時代になっているとと思う。胸にストンと落ちる内容に一気に読み進めた。

    生存戦略として、①見知らぬ他人を信頼すること②多くの人との弱いつながりを作ること③善い人として消極的にではなく、積極的にギバー(与える人)になること④自分の中途半端な立ち位置(絶対的な善も悪もない、絶対的な成功や失敗などもない、常に揺れ動いている)ということを忘れない。

    今から自分もセーフティネット作りを始めてみようと思う。希望が湧いた。とても素晴らしいおススメの本。

  • 「今」だからこそ、ゆるいつながりを作り維持していくことが可能であり、裏を返せば、「ゆるいつながり」は時代の要請から生まれたのかもしれない。

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著者プロフィール

佐々木 俊尚(ささき としなお)
1961年生まれ、兵庫県出身。早稲田大学政治経済学部政治学科中退後、1988年毎日新聞社入社。記者として勤めたあと、1999年『月刊アスキー』の編集部デスクに転身。2003年退職後、主にIT分野やメディア業界に関わるフリージャーナリストとして活躍。大学非常勤講師なども担当している。
代表作として、2010年度大川出版賞を受賞した『電子書籍の衝撃 -本はいかに崩壊し、いかに復活するか?』、『キュレーションの時代』など。近年は『家めしこそ、最高のごちそうである。』といった自宅料理についての著作もある。

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