「自分が絶対正しい! 」と思っている人に振り回されない方法

著者 :
  • 大和書房
3.54
  • (5)
  • (7)
  • (15)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 150
感想 : 12
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479794745

作品紹介・あらすじ

自分の間違いを一切認めない・人の話をさえぎり持論を語る・マナー違反を指摘されて怒る-あなたの隣の「大迷惑な人」に人生を台無しにされないヒント!ベストセラー『他人を攻撃せずにはいられない人』の著者、最新刊。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 人の役にたちたい、人に嫌われたくないと思っている人は、自分が絶対正しいと思っている人に振り回されやすいという。精神科医の立場から、加害者被害者それぞれについての解説と、振り回されないためのノウハウが書かれている。スッキリとまとまっていて読みやすい。

  • タイトルに惹かれて読んでみた。結論は、自分を分析できる人になるということ。要は、なぜ自分が攻撃されているのかが分かると、如何に気分が楽になるということを説明している。

  • タイトル通りに渦中にいて即買い。
    あーなるほど、そう考えてみよう、やってみよう、具体的で展開後のこととか注意事項も親切でよかったです。

    ぷち悪人は魅力的です。
    でも、そんな世の中があたりまえで、信頼も何もあったもんじゃないんだなと、
    けっこうショックでした。

  • 利得型、自己愛型、否認型の3つの「絶対に自分が正しいタイプ」についてなるほどと思った。
    他人だけでなく、自分がムキになっている場合にもこのどれかに当てはまっているなと感じた。

    そういう人と接するために書かれたパートもあるが、
    記述が少し物足りなく感じた。
    最初のタイプの説明などが納得感が高かっただけに少し残念。

  • 片田珠美『「自分が絶対正しい!」と思っている人に振り回されない方法』(2015、大和書房)を読む。

    『他人を攻撃せずにはいられない人』『プライドが高くて迷惑な人』が評判を呼んだ精神科医の新作。

    己の人生をこれらの攻撃者から守るために、病識なき悪人、しかも「俺は絶対に正しい」との観念を抱いた始末に負えぬ人格破綻者をどうあしらうべきか。病理構造と対処法が語られています。

    あるあるすぎて泣けてくるほど、急場に間に合う内容、まさに人生の攻略本といえましょう。

    職場を崩壊させるアスペさん、部下を病気にするクラッシャー上司。旧帝大の落ちこぼれとバカ大の上澄みが机を並べる役所では複雑なコンプが渦巻いています。

    病識を持たぬ悪人が「私が常識だ」とばかりに大手を振って暮らす暗黒の世、自分を守るのは自分だけとの覚悟を定め、かくて研究は深まっていきます。

    【本文より】
    ◯世の中には「自分が絶対正しい」と思い込み、周囲の意見などまるで聞かない人が本当に大勢います。[中略] 「自分は常識人」と思い込み、価値観が合わないと「あの人は非常識だよね」「モラルがない」と文句を言う人/ 自分の知識や経験だけが「正しい」と信じ込み、他人が持ってきた情報や意見には「それって違うよ」「本当はそうじゃないんだよ」と上から目線で否定する人

    ◯きっとあなたの周りにも「自分の意見を通すために、すぐに怒る」という人が一人や二人いるはずです。/これはまさに利得型の得意パターン。/彼ら、彼女らは「怒れば周りが言うことをきく」ということを経験的に知っているのです。

    ◯自分が持っている経験というレモンは甘いが、若造が持っている知識というブドウはすっぱいに決まっている、という論法です。/「自分の価値が上で、相手が下」という構造を作りたがるのも自己愛型の際立った特徴です。

    ◯"病識"のない人に自覚を促すのは無意味

    ◯精神医学では「自分は病気である」という自覚を"病識"と呼んでいますが、「自分は被害者なんだ」と思い込み、他人を攻撃する人にはこの病識が不足しています。[中略]病識のない人、つまり加害者なのに被害者だと思い込んでいる人に「あなたは間違ってますよ」「あなた自身が加害者なんですよ」と気付かせることはほとんど不可能です。


    ◯ここで何より大事なのは、あなた自身が被害者にならないことであって、相手に「あなたは加害者だ」と気付かせることではありません。

    ◯わざわざ訴えるのは、そこに「否認と羨望」の心理が潜んでいるからです。/「自分には学歴がない」という事実を否認したいがために、「学歴なんて関係ない」と主張せずにはいられないのです。[中略]コンプレックスがある人ほどその部分を否認したいばっかりに「これは絶対正しい」「これは間違っている」と極端な思考に陥りやすいといえます。

  • 【本書で言いたいこと】
    ★「いい人」ほど、「自分が絶対正しい」と主張する人にとっては格好の餌食になってしまう
    → ①プチ悪人になること②分析癖をつけること
    【本書のポイント】
    ❶「自分が絶対正しい」と思っている人は3タイプ
    →利得型、自己愛型、否認型の3タイプが絡み合っている場合が多い
    →利得型-会社で出世しやすい、無能な上司タイプ
    →自己愛型-プライドが高い、「かまってちゃん」
    → 否認型-自分の非をごまかしたい、間違いを隠そうとする、その場しのぎの人間
    ❷「自分が絶対正しい」と思い込んでいる病識のない人には、何を言っても徒労に終わってしまう
    ・善人ぶって近づいてくる人の根底には、「相手を自分の思い通りに支配したい」と言う黒い欲望が隠れている
    ❸真面目で素直で、他人のことを気遣える「いい人」ほど、格好の標的になってしまう
    【メモとアクションプラン】
    ★自分軸を持って生きているか、それになるかな


  • ・好かれたい人と、どうでもいい人とで人間関係を切り分ける。声に出して、『あの人はどうでもいい』と自分にも認識させる

    ・どうしても付き合わなくてはいけないときは『分析モード』相手と同じ目線だから苦しい。発言から相手がどんな感情や、どんなタイプなのかを分析してみると、冷静に、客観的になれる

    ・他人にイライラするときは『自分が正しい』と思っているとき

    ・無理な依頼は、引き受けるときに条件をつける。繰り返すうちに、相手も押し付けなくなってくる。

    ・否定ばかりする人は『自分の価値を高めたい』ので、褒めてあげたり、役割を与えて安心感を持たせる

    ・プチ悪人くらいの立場でいつもいられるように、分析癖をつける。

    ・利得型 自分が得をしたい人。怒って周りに言うことをきかせがち。お前のためだ!と善人面しがち。
    ・自己愛型 プライドが大切。実力はない。自分の立場が脅かされそうになると攻撃的になる。
    ・否認型 自分に非があるからこそ、周りを攻撃する

  • 精神科医が書いているだけあって科学的で参考になりました。

  • p7ちょっとだけ
    疑いの目をもつ
    相手の裏を探る
    反論してみる
    上から目線で相手を見る
    小馬鹿にしてみる

    p22
    自分のメリットを最大化
    自分が得を出来ないと徹底的に攻撃してくる
    怒って周りにいうことを聞かせてきた
    ごねれば得をするという成功体験を持っている

    p31
    自分の価値を高めることに必死な自己愛型
    プライドばかり、知識、技術
    不足を指摘されたくない
    自分の価値が上で相手が下という構造を作りたい
    前の職場の話ばかりする

    p41
    自分に弱みがあるからこそ他社を攻撃する否認型
    自分の不始末を指摘されたくない

    p49
    相手を分析することで少し上位の目線をもち、客観的になるだけでも自分の心を守れる

    p52
    私もされてきたからという論法で同じように攻撃してくる
    p57
    病識がなく、自分も被害者だと文句をつけてくる

    p128
    好かれたい人とどうでもいい人に人間関係を分ける
    被害者になりやすいのは八方美人になっているタイプが多い
    その相手にどう思われたっていい
    別に大した存在じゃない
    むしろ距離をおきたい
    ならば、声に出したり紙に書いてみる

    p133
    どうしても話さなければならないときは分析モード
    相手が何を言ってこようが、
    そうですか、すごいですね、大変ですね
    と受け答え、心の中では
    はいはい、御苦労様と感情で受け止めない

    p140
    自分が絶対正しいと思い込んでいる人同士のやりとりほど、みっともなくて無益なものはない
    話は噛み合わないし、相手の話を遮ったり、揚げ足をとったりするばかりで建設的でない

    p158
    言った、言わないのトラブルになるので、文書やメールでのやりとりにする。第三者を挟むコミュニケーションが必要。必要があればICレコーダーも利用。やっかいな相手、面倒なやつと思わせるのも一つの手。

    p168
    悪口を言われないようにしようという発想を持つこと自体、自分の努力次第で人から悪口を言われないと信じている証拠。なので、裏切られた時のショックが大きい。そんな時こそ分析グセをもち、客観的に人を見る。

全12件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1961年生まれ。大阪大学医学部卒業、京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。京都大学博士(人間・環境学)。専門は精神医学、精神分析。フランス政府給費留学生としてパリ第八大学でラカン派の精神分析を学びDEA(専門研究課程修了証書)取得。精神科医として臨床に携わりつつ、精神分析的視点から欲望の構造について研究。日生病院神経科医長、人間環境大学助教授を経て、現在、神戸親和女子大学教授。著書に『オレステス・コ
ンプレックス—青年の心の闇へ』『17歳のこころ—その闇と病理』(共にNHK出版)『分裂病の精神病理と治療7—経過と予後』(共著、星和書店)など、訳書に『フロイト&ラカン事典』(共訳、弘文堂)などがある。

「2005年 『攻撃と殺人の精神分析』 で使われていた紹介文から引用しています。」

片田珠美の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村田 沙耶香
三浦 しをん
佐々木 圭一
宮下奈都
リンダ グラット...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×