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本 ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784479798118
作品紹介・あらすじ
『他者と働く』『企業変革のジレンマ』
宇田川元一氏 推薦
「職場で傷ついた人は、企業変革の入り口に立っている。」
『「能力」の生きづらさをほぐす』で鮮烈なインパクトを残した気鋭のコンサルタントが、なきものとされてきた「職場の傷つき」に着目し、これからの組織開発のあるべき道筋を探る意欲作。
1ON1、対話、パーパス、人的資本経営、ウェルビーイングなど、目新しい言葉に飛びつく前に、まずその「傷つき」に「気づく」ことから、始まる。
「能力主義」の限界に気づき始めたすべての人へ。
【もくじ】
第1章 「職場で傷つく」とはどういうことか?
第2章 「職場で傷つく」と言えない・言わせないメカニズム
第3章 「能力主義」の壁を越える
第4章 いざ実践ーー「ことばじり」から社会の変革に挑む
■あの社員は、なぜ辞めたのか?
■ハラスメント未満の「傷つき」をなかったことにされる職場とは。
■仕事で傷ついたなんて言ったら負け?
■うまくいっている人の行動分析をしてマネして、本当に「できる人材」になれるのか
■かけ声ばかりで、実は排他的な職場とは。
■出世した、でもいつまでこのぎりぎりのラインで働き続ける必要があるのか
■優秀な人がいれば、組織の問題は解決するのか
■評価はどこまで「正しい」のか
■「自分で考えろ」の意味
■真面目な社員の「闇落ち」ーービックモーター社の事例から
■「天才職人」の降格
■形だけの「ストレスチェック」
■「通過儀礼」としての就活
■個人的なこと=気の毒だけど自分で何とかすべきこと
■「主体性」のある人材、欲しい? いらない?
■「人的資本経営」への違和感
■お調子者の静かな「傷つき」
■優秀ならば、傷つかない?
「職場で傷つく」を諦めない、当たり前にしないために、個人ができること・会社が具体的にできることとは何か。具体例を示しながら解くきほぐす。
感想・レビュー・書評
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この人の本はもっと売れて、読まれなくてはならない。耳障りの良い、わかりやすい言葉にばかりにかまけず、脳に汗をかかせて、小さなケアを始めることからやっていかなければならない。自分に何ができるだろう?勅使川原さんの次作が楽しみです。
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仕事ができる、できないの判断だけでは組織は良くはならない。一人ひとりの持ち味をどのように組み合わせて行くかが重要。
第4章からの実践編についてはとても参考になる事が多く面白かった。
個人に当てた本ではあるかもしれないが、チームで仕事をして行く職種をマネジメントしている管理職も読むべきものではある。 -
自分のいる職場だけではなく、どの職場も「傷ついている」ことを知りました。例を読みながら、一所懸命やっているけど上手くいかず、仕事をやめたいと思う背景に共感しました。
「傷ついた」ことを本音で言って、配置変換で解決すれば一番深い傷を負わなくてすむのかもしれません。 -
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「職場で傷つく」
勅使河原真衣
リーダーのための「傷つき」から始まる組織開発
″「職場での傷つき」は、”自分が仕事できないやつだから仕方ないんだ、期待に応えられないのは自分が悪いんだ、能力が低いからダメなんだ”などと納得させてしかるべきなのでしょうか″
※
例えば、テトリスのブロックみたいに
決まった形があって
あの形じゃないとダメだと言われてるみたいな
職場の評価って、わかるようでわからない
合う職場では、今の私でも楽しくできるのに
合わない職場では、同じ今の私では楽しくできない
上司や周りとの「相性」はとても大きいと思うけど
「合わない」職場にいると
とたんに「能力がないから、この仕事ができない」になり
「もっと不足分を伸ばすべきだ」と研修を受けるよう促される
育ててくれようとしている気持ちはわかるんだが
今の私でも良くないですか?って大人になってからは思う
今まさに「会社が求める人材像」を策定するところらしく
いろいろとインタビューされた
「どんな人材像を作るのか楽しみにしてますね」
と声をかけると
「またいろいろと大変になるぞ~」
とふざけて脅かすような口調で言われたことがあり
ああまたその「人材像」のために
「不足」をつけ足そうとしているのかと思った
ハラスメントもそう
職場での傷つきでもそう
もっと互いの気持ちの溝を
うまく埋めることなのかもしれない
※
″ゲーテはかつて「若きウェルテルの悩み」の中でこう言いました
「世の中のいざこざの因になるのは、奸策や悪意よりも、むしろ誤解や怠慢だね」″
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就活等で言われる「コミュニケーション能力」に関する違和感を言語化しているところがあり幾ばくかすっきりした。「コミュニケーション能力」は個人の能力に属するものではなくて、関係性の問題であること。アンガーマネジメントに感じる違和感も読んでいて面白かった。
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ライトで分かりやすく、良い本です。
能力主義が企業側の論理でしかないという指摘はかなり自分にはヒットしました。他の著書も拝読しようと思います。 -
会社のコンサル通りに物事を進めても、退職者が後を絶たず、自分としても解決する手答えもない時に
手に取った本。
流行りの組織論の落とし穴にスポットを当てる内容です。
・やり方を変えたけれど上手く行かない。
・これから組織を見直そうとしている。
・人的資本について検討中
といった方にお勧めしたい一冊です。
こういった考え方が出来る人が組織にいれば、きっと良い組織になると思います。
自分がその立場で行動するとなると、多くの助けが必要ですが… -
読了。気持ち良い書きっぷり。
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(仕事というのはいつの世も苦役)というのはおかしいという視点は考えたことがなかったので斬新だった。
全体的に著者の想いが書き連ねてある感じがした。 -
能力とは絶対的ではなく相対的なものであるとか、個々の能力よりも能力同士の掛け合わせが重要だ、という趣旨は納得できるものの、全体的に共感できる点が少なかった。
なぜなら、ミスや不正の原因が能力に依存していたかどうかを正確に観察・分析するために用いられるのは「能力」であり、誰と誰が能力や機能の相性が良いかを見定めるのまた「能力」だから。能力絶対主義ではないものの、人間性も能力に含めるならば、能力のウェイトはやはり大きいと思う。
人間関係や仕事との相性は当人の好き嫌いで決まるので、現状を運に頼らず自ら打開したいならば、何かしらの能力はやっぱり必要なんじゃないかなぁ。
著者プロフィール
勅使川原真衣の作品





