さまよえる自己 ポストモダンの精神病理 (筑摩選書)

  • 筑摩書房 (2012年5月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784480015440

みんなの感想まとめ

自己の起源や存在について深く考察した作品は、現代社会の不安感や自己の形成に関する多様な視点を提供します。読者は、自己が事故的に生まれたという考え方や、歴史と記憶の関係、さらにニヒリズムや暴力に対する鋭...

感想・レビュー・書評

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  • 7月新着
    東京大学医学図書館の所蔵情報
    http://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2003061715

  • 自分にはたどりつけない起源としての"あるもの"=リアル、この形をキーワードにさまざまな論点を分析し、現代思想を概観。
    記号が与えられることによって経験不可能になるさまざまな経験、まなざしによる「見える」からの「見る」の成立、呼びかけによる言葉の成立、法の設立のために殺された父とピュシスとしての母、全ての流出源となる神や王の殺害によるニヒリズム、などなど。

    事後的にもたらされる自律 人になるかならないか、の後に、自分の選択したこととして位置づけられるようになる 典型的には肛門期とトイレのルール それが青年期にも また、それによって事後的に起源が生まれる
    記憶=歴史 それ以前の、神話
    ふと意識が戻る、そういったことの反復の中で起源がつくりだされる
    ノモス=最も始原的な法には触れることができず、触れるとそれは狂気になる
    起源では経験的な次元にあるものが我々を脅かす=トラウマ
    起源的暴力にも勝るような暴力としての神的暴力
    今まではリアルなものに触発され、象徴によって自らを主体化していた いまや主体化が成立せず、象徴を自分勝手に使い倒しながらリアルなものに怯える

    後半のメランコリー、スキゾフレニア、さまよえる自己の章が圧倒的。さすがに本職だけある。また読み返して理解を固めたいものだが、反論できるほど、批判的に読めるほどの力はまだ備わってないような。捲土重来を期す。
    テーマの一貫性も素敵。いい本だった。

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著者プロフィール

東京藝術大学名誉教授。精神科医。1955年東京都生まれ。1979年東京大学医学部卒業。東大分院神経科、帝京大学精神神経科学教室、東京藝術大学保健管理センターを経て現職。

「2023年 『発達障害の精神病理 IV-ADHD編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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