刑罰はどのように決まるか: 市民感覚との乖離、不公平の原因 (筑摩選書 126)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480016300

作品紹介・あらすじ

市民感覚を取り入れた裁判員判決と職業裁判官の判断の溝はなぜ生じるか。歪んだ刑罰システムの真相に、元裁判官が迫る!

感想・レビュー・書評

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  • 非常に面白かった。

  • 裁判への市民参加は名ばかりで、裁判官の相場観、主観で量刑されていることが分かった。

  • 一般向けに書いたとのことだが、アリストテレスなどその辺の話が当然至極に出てくるので、だらだらと気楽には読めない。法学部的には基本法コンメやジュリストを読めればなんなく読める文章。全体的に「まず知っておいて欲しいことを書いた」とのことで、最後のページまで「序章」感。満足感がなく、しかし思考ポイントは数個増える感じ。
    一読の価値あり。

  • 著者は元裁判官だが、警察が把握した「事件」のうち検察に回るのは一部だし、さらに検察が起訴して刑事事件となるのもその一部、そして裁判で刑務所行きになるのはもうほんの一部、という説明において、所謂犯人と目される人(容疑者)を指して普通に「犯罪者」と書いているのが衝撃的だった。そういうセンスで裁判に臨んでいたのだろうか?論旨はわかるにしても、最初に断り書きが欲しいものだ。無罪の推定の大原則はどうなった?
    人類の歴史、裁判の歴史、法制史において、身体刑主流の時代が長く、自由刑中心になったのはほんの近代以降であり、但し切り替えは劇的に短期間に行われたという指摘はなるほどと思った。

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著者プロフィール

1959年東京都生まれ。東京大学法学部卒。東京地裁、大阪地裁などの裁判官を務め、現在は弁護士として活動。裁判官時代には、官民交流で、最高裁から民間企業に派遣され、1年間、三井住友海上火災保険に出向勤務した。著書に『司法殺人』(講談社)、『死刑と正義』(講談社現代新書)、『司法権力の内幕』(ちくま新書)、『教養としての冤罪論』(岩波書店)ほかがある。

「2015年 『虚構の法治国家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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