「もしもあの時」の社会学 歴史にifがあったなら (筑摩選書 0167)

  • 筑摩書房 (2018年11月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784480016751

作品紹介・あらすじ

歴史にifは禁物だと言う。だが、そうか? この思考により、過去をよりよく理解し、歴史に埋もれた可能性を掘り起こすことができる。その可能性を説く意欲作!

みんなの感想まとめ

歴史における「もしもあの時」という思考実験は、過去を再評価し、埋もれた可能性を掘り起こす新しい視点を提供します。この作品では、歴史学における反実仮想の意義が探求され、著名な歴史家たちの考えが紹介されて...

感想・レビュー・書評

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  • おそらくSNS上の紹介で手に取ったのだが望外に得るものがあった。

    「歴史のif」という題材自体には、エンタメ性に優れたメディアであること以外の役割を意識することもなかったが、この反実仮想が歴史学上でいかなる機能を持ちうるかという論争が存在すること自体が新鮮な感覚であった。

    章立てに「仮想戦記」が取り上げられていることに訝しんだが、なるほどメディア論で親しんでいる佐藤卓己氏の元で研究されていたとのこと。

    欧米の歴史研究者自体は仄聞することもない名前ばかりであったが、比較的親しみのある作家も散見されページを繰る手が捗った。メディア史の考察として注力されていた架空戦記などは、縁遠い過去の出来事に思えるが、だからこそメディア史のまな板の上で調理するに適しており、あとがきで触れたように筆者の2作目の本としてのポテンシャルを秘めていたのだと思われる。

  • 歴史的な事実を知っている者からすると、「もしもあの時に」と想像することは、時間というものが繰り返しを許さないものだけに、ひどく興味をそそられる仮定となり得る。ましては、それが「反実仮想」として学問的に追求されることは、思考実験としてだけでなく、現実把握や未来予測としてもたいへんに興味をそそられる学問領域となるであろう。

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著者プロフィール

赤上裕幸

1982年生まれ。メディア史、社会学を専攻。京都大学大学院教育学研究科教育科学専攻博士課程修了。博士(教育学)。現在、防衛大学校人文社会科学群公共政策学科准教授。著書に『「もしもあの時」の社会学――歴史にifがあったなら』(筑摩選書、2018年)、『ポスト活字の考古学――「活映」のメディア史1911-1958』(柏書房、2013年)、『歴史のゆらぎと再編(岩波講座 現代 第5巻)』(共著、岩波書店、2015年)などがある。

「2021年 『分断のニッポン史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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