美と破壊の女優 京マチ子 (筑摩選書)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 18
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480016775

作品紹介・あらすじ

日本映画の黄金期に国民的な人気を集めた京マチ子。強烈な肉体で旧弊な道徳を破壊したかと思えば古典的で淑やかな女性を演じてみせた。魅力の全てを語り尽くす!

感想・レビュー・書評

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  • 名優・京マチ子さん
    逝去……95歳
    名優・京マチ子さんが心不全で逝去。ご冥福をお祈りします。2月に関連書が刊行されています。

  • ようやく京マチ子さんの本格的な研究書が出たと思ったら、そのあと間もなく訃報が報道された。ともあれ、時代の経過と共に変化、進化する映画女優京マチ子の魅力とその秘密をきちんと分析した本で、楽しく興味深く読んだ。

  • 京マチ子愛が感じられた。 2年前の「スター女優の文化社会学」で原節子と京マチ子が論じられた時、京マチ子贔屓のような印象だったが(間違ってたらごめんなさい)やっぱりなと思った。
    京マチ子さんがお亡くなりになり、ご本人がこの本を手に取られたのか気になったが、確か間に合った、届けられたと知ったような気がする(間違ってたらごめんなさい)。
    お読みになるお元気はあったのだろうか。死の直前にこのような愛あふれる論考を手にすることができたら、どれほど嬉しかっただろうと思う。自分の出演作、演技をここまで丹念に論じてくれた、それもうんと若い学者さんが。私が京マチ子なら(なんじゃそりゃ)死ぬほど嬉しいと思う。晩年は第一線を退かれていたが、どのような心持ちでお過ごしになっていたのか。スター女優である(あった)ご自分をどう思っておられたのか。わからないが、この著作の完成で、女優一筋で生きた甲斐が最期にも強く感じられたと思う。

    8月の京マチ子映画祭には是非行きたい。ものすごく京マチ子さんの映画が見たくなる本であった。
    このように1冊の本がまとめられたおかげで、お亡くなりになった後何年も、私のように「もっと京マチ子の映画が見たい」と思う人が続くだろう。

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著者プロフィール

1982年山口県生まれ。現在、東京大学大学院学際情報学府博士課程在籍・日本学術振興会特別研究員・立教大学兼任講師・都留文科大学非常勤講師。専門は映画学・歴史社会学・メディア文化論。主な論文に「映画スターへの価値転換──1950年代のスクリーンにおける観客の欲望モードの文化的変遷」(『社会学評論』270号)、「敗戦のスター女優──占領期における原節子のスターペルソナ」(『映像学』96号)、「スクリーンに投影される〈青春〉──黒澤明『わが青春に悔なし』のオーディエンス」(『マス・コミュニケーション研究』90号)、「重層化する身体への眼差し──ヴァンプ女優としての京マチ子の分析」(『マス・コミュニケーション研究』88号)、「映像化される『雁』の世界──戦後日本映画における女性表象の生成過程をめぐって」(『表象11』)。批評に「スクリーンの〈湿度〉と原節子の眼差し──『わが青春に悔なし』から『熱風』へ」(『ユリイカ』2016年2月号)、「絶望の深淵で輝きを見せるとき──『凶悪』、あるいは『白夜行』における演技について」(『ユリイカ』2017年8月臨時増刊号)など。


「2017年 『スター女優の文化社会学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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