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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784480017291
作品紹介・あらすじ
横光利一、太宰治、保田与重郎、三木清、京都学派……。彼らは絶望的な戦争へと突き進む日本に何を見たか。多様な作品を読み解き、その暗部に光を当てる意欲作。
みんなの感想まとめ
戦前の日本における文化人たちの複雑な心情とその表現を探求する本作は、愛国心や戦意高揚の声が渦巻く中で、彼らが抱えた矛盾や懊悩を浮き彫りにしています。著者は、横光利一や太宰治、京都学派の哲学者たちが「日...
感想・レビュー・書評
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戦前の文化人、小説家、哲学者、詩人が戦意高揚の声を上げ、それが「日本回帰」ということで説明される。必ずしも戦争賛成というわけではなかったが…戦後抱えることになった懊悩で戦後も「日本回帰」の努力を続けた人たち。読んでいく中で、白秋、朔太郎、達治、光太郎、折口信夫(釈超空)、茂吉たち実に多くの詩人たちが、本人の気持ちは別として、また物資不足の中で矛盾を感じつつ、戦争礼賛の作品を発表していたことが、「日本の美」を主張したい気持ちと重なっていたのだということが良く理解できた。戸坂潤の「なぜ人々は日本的なるものと言って、日本民衆的なものと言わないのか。…日本的なるものの定量分析は、現代の日本の民衆とつぎ合わされていない」との昭和12年の文章は興味深い。
面白い話としては明示初期に佐田介石が仏教哲学の立場から地動説を排撃した!これも欧化への抵抗だった。また京都学派が使用学問の正系を直接引き継ぐ東大派を意識して「日本的なるもの」への関心が強かったという指摘はなるほど!という感じ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
東2法経図・6F開架:910.26A/N25n//K
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1930年代を中心とした、文化人による愛国的な日本回帰。著者の本業が歯科開業医だというのが驚くほどしっかりした本だ。
小説家の日本回帰、詩人の戦意高揚は、当時それらが当局に支持されたという背景はあろうが、それが主たる要因には見えない(日本回帰でも谷崎潤一郎や永井荷風は当局に批判された)。マルクス主義運動からの解放によるルネサンス、死に直面したセンチメンタリズム、のように文学の内面から起きている。日本文化称揚の欺瞞性を批判した坂口安吾が、特攻兵士には深い敬意と哀悼を捧げている。
西田幾多郎と京都学派の「戦争協力」には評価が難しい。著者は協力の面は否定しないが、同時に、軍部指導層にも受け入れ可能な戦火縮小のための修正案の提示という意味合いも指摘する。
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著者プロフィール
長山靖生の作品
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