日本半導体物語 パイオニアの証言 (筑摩選書 0288)

  • 筑摩書房 (2024年9月19日発売)
3.12
  • (1)
  • (4)
  • (9)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 94
感想 : 14
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784480018069

作品紹介・あらすじ

1955年にトランジスタラジオをソニーが商用化して以降、日本の半導体産業は次第に地力をつけ、80年代末には世界トップの市場シェアを獲得した。だがその後、日米半導体摩擦の影響を受け弱体化が始まり、摩擦が収まった後も日本半導体の市場シェアの低落傾向は続いて今日に至っている。この栄枯盛衰のドラマの裏側には技術者たちの奮戦があった。日本の「ミスター半導体」と呼ばれ、生涯を半導体とともに歩んできたレジェンド技術者が語る、業界の内側から見た日本の半導体開発70年史。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

半導体産業の栄枯盛衰を描いた本書は、技術者たちの奮闘と日本の経済における重要性を深く掘り下げています。日本がトランジスタラジオの商用化から世界の市場で圧倒的なシェアを誇った時代を経て、日米半導体摩擦に...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 15年前から日本の半導体は衰退するって言われてたのね。
    そりゃ衰退するわなと思ったよ。
    逆に、早く手を出しても出た杭は打たれるというかね。

  •  パソコンの仕組みや歴史には以前から興味があってその関連するものに知識があるつもりでいたので、半導体についてもそれなりに知識があるつもりでいた。しかし本書を読み、自分が思っていたより半導体に知らなかったと感じたので、本書は私にとって有益な一冊なのだと思った。
    ​ 
     少々驚いたのは、半導体黎明期に「トランジスタ・ガール」と呼ばれた視力の良い女子工員たちが製造に携わっていたことだ。こうした製造現場は男性が中心だと思い込んでいたため、やや意外な発見であった。
    ​ 
     また、半導体は「産業の米」と称され、現代では経済安全保障の要とまで言われる存在だが、日本人の関心は決して高いようには自分には思えない。なぜなのだろうと考えながら読み進めたが、その一因は、半導体が製品の「内部」にあり、可視化されにくい点にあるのかもしれない。そう考えると、本書に記されているような歴史や背景は、もっと多くの日本人に共有されるべきだと感じる。
    ​ 
     読み進める中で、ICやLSI、マイコン、そしてかつてのビジコンの奮闘など、用語としては知っていても本質を理解できていなかった言葉の背景が次々と明らかになった。メモリ大不況といった事態も、私にとっては新鮮な知識であった。
    ​ 
     専門外の読者にも分かりやすく書こうとする著者の姿勢は、奥様に査読を依頼したというエピソードからもよく伝わってくる。内容も専門外の一般の方でも分かりやすく書かれているように思う。

     本書でたびたび触れられていたクリス・ミラー著の『半導体戦争』が触れられていたので、この著書も読んでみたいと思った。その著書を併せて読む事で、この分野への理解を更に深める事ができるのであろう。

  • 日立の半導体部門のトップであった牧本氏の自伝と日立の内部から見た半導体の歴史。
    日本はDRAMで圧倒的なシェアを取ったことでアメリカの虎の尾を踏み、日米半導体協定も原因となり凋落していった。自分自身はそんなザックリした知識しかなかった。
    確かに日米半導体協定が競争力を削いだのは確かだが、軌を一にして半導体のユーザーである電機メーカーも競争力を失っていく。
    また環境が厳しいときにアクセルを踏むのではなく、リスクを避けて戦線を縮小する。日本全体でアニマルスピリッツがなくなってきたことの反映だ。
    これは半導体メーカーだけのせいでも、半導体協定だけの問題でもない。バブル崩壊、金融危機後の日本企業の行動の表れなんだ。
    半導体サイクルは人の人生まで狂わせる、との記載があった。著者も何度も降格、左遷の憂き目あったようだ。そのスケール、スピード感。半導体とは恐ろしいビジネスだ。
    半導体の歴史だけでなく、日本の企業人、メーカーの奮闘記、ビジネス史としても読み応えがあった。

  • 日本半導体製造業における平成以降の凋落は、日米半導体協定、リーマン・ショック、あるいは PC や iPhone のような機器の普及(日本のメーカーは顧客・製品志向が強く、汎用品に的を絞りきれなかった一方、世界市場的には CPU/SoC が全盛となり、メモリの重要が爆発的に増加した)を見通せなかったことで、単純に説明されることがあるが、事実はそんなに単純なものではなく、それらを乗り越えたり、見通したりていてもなお、幾多の困難があったことがわかる。

  • 東2法経図・6F開架:549A/Ma34n//K

  • 日立からソニーに渡り、半導体の黎明期から第一線で活躍、日米半導体協定にも関わった著者による、日立半導体物語。

    リアルで面白かったが、専門用語の説明が全くなく、ちょっと興味を持って読んだ人には全く分からないと思う。CMOSって何?NMOSって何?
    そもそもマイコンすら、40年前にはパソコンと同義で使われてた言葉なんで、日立がマイコンで頑張ったと言われたって、FMVって日立だっけ?と訳のわからんことを一瞬思ったくらい。

    米国との切った張った。
    あいつらって、利害が合う間はべったりだが、反すると一転、叩き潰しにくる。ルールによる平等が好きだが、そのルールを自分たちに有利に持っていくのが、ルールだと思ってるから面倒臭い。

    今後の、日本半導体復興への提言は、どうでも良いと思った。こういう、頑張って来た人の本て最後はこうなる。
    こんなとこで言ってもしょうがないし、誰がやんのよとしか思えなく。
    ヤンないからこうなったんでしょ。

  • 回想録に域を出ない。
    最後の方、肝心な今後の予想、予測の部分が雑。

  • 半導体において標準品とカスタム品は10年毎のwaveで入れ替わる;牧本WAVE

  • 請求記号 549.8/Ma 34

  • ふむ

全11件中 1 - 11件を表示

著者プロフィール

牧本 次生(まきもと・つぎお):1937年、鹿児島県生まれ、ラ・サール高校卒業。東京大学工学部卒業、スタンフォード大学電気工学科修士、東京大学工学博士。日立製作所に入社し、半導体事業部長、専務取締役などを務めたのち、ソニー執行役員専務、半導体産業人協会理事長などを歴任。半導体産業における標準化とカスタム化のサイクル現象は「牧本ウェーブ」と名づけられた。1996年、日米半導体協定の終結交渉代表を務める。著書『デジタル革命』(共著、日経BP社、1996年)、『デジタル遊牧民』(共著、工業調査会、1998年)、『一国の盛衰は半導体にあり』(工業調査会、2006年)、『日本半導体 復権への道』(ちくま新書、2021年)など。主な受賞は市村賞(1973年)、ベルウェザー賞(2004年)、グローバルIT賞(2013年)、IEEEロバート・ノイスメダル(2018年)など。

「2024年 『日本半導体物語 パイオニアの証言』 で使われていた紹介文から引用しています。」

牧本次生の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×