本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (312ページ) / ISBN・EAN: 9784480018120
作品紹介・あらすじ
その創作の秘密と苦悩を、画家の感性が読み解く。
新しい芸術が生まれていた時代、
描きつづけ、生き抜いたゴッホがここにいる。
展覧会の感動が100倍に!
カラスが飛びたつ不穏な麦畑、激しく渦巻く夜の空、黄色の花瓶に生けられた黄色のひまわり……ゴッホの描く絵画はその純粋で孤独な魂そのものだ。耳切り事件やピストル自殺により、狂気の画家・悲劇の主人公とも言われてきたこの画家は、発作が起きていない時は知的かつ冷静な画家として、わずか十年余の間に2000点以上の作品を制作したという。ゴッホの夢や恋愛の挫折、芸術修業、自己懲罰癖、知られざる人間像と画業の真実に、長くオランダに住む美術史家・画家である著者がかつてない光を当てる新しい力作評伝。
===
もしゴッホの画家生涯を悲劇と捉えるなら、独創性と想像性の欠如は多少の悲劇と言っていいかもしれない。しかし作品にこめた象徴性と画風こそは、ゴッホをゴッホたらしめている重要な要素だろう。加えてゴッホが正規の美術教育を否定して美術学校を拒否したことで、ゴッホは西洋美術のしがらみを超えて独自のスタイルを確立することができたのだ。(中略)ゴッホがいなかったら、現代美術は今とは異なる展開と様相を見せていたことは確かだろう。―――「終章」より
感想・レビュー・書評
-
ゴッホについての本は2冊目。最初はテオ(弟)の妻であるヨーが主人公となった本だった。
私にとって、2冊目となったゴッホの本は、著者の吉屋敬さんが主人公であり丁寧に調べられたゴッホが主人公だったり、音楽でいう主題が綺麗に描かれたものだった。
私は読みながら著者の吉屋さんにも興味を持ったので調べると、画家でありエッセイストそしてゴッホの研究家とある。
これがかなり丁寧な書き方に影響していると納得するものだった。
ゴッホと言えば、耳きりに自殺騒ぎとあまり近寄りたくない画家だった。最初に読んだヨーが主人公である本で、ゴッホについての個人的な思いが誤解だったと気づいて作品にもゴッホにもとても好感を持つようになっていた。
ヨーが主人公の本にはなかった、ゴッホの生活風景が読むたびに慈愛に満ちて心が熱くなるのを感じながら読んだこの本。
伝道師協会に所属し牧師になることを目指したゴッホ。
家族やたくさんの画家たちからささやかな支援を受けて、渾身の作品を仕上げたゴッホ。
不器用で相性深いゴッホが感じかれる本だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
展覧会に行った後に読み始めた。物語のような物語ではないような不思議な感覚になった。他人と交わりたいけれど、ゴッホの熱量に付いていけず離れていく人々。ゴッホの孤独が伝わる。
-
パリ以前のヴァンサンの人生を細かく書いている本はなかなかないと思うので、とても面白かったです。
-
作者の追跡とゴッホの生きた跡が交差して小説みたいな、伝記みたいな、興味深く読めた。
ゴッホにそこまで興味はなかったけど、こういう時期に描いたのか、こういう想いもあったのかもなぁ…とか思いながら見ると俄然興味深く絵も観れるようになった! -
ゴッホの絵が好きだ。「アルルの跳ね橋」やら「星月夜」やらの模写を壁に貼っている。どこまでが史実で、どこからが創造なのか、わかりにくいところもあったけど面白く読んだ。ゴッホについて、何も知らなかったのだなと思った。失恋は大きな痛手を、人生に刻むものなのだな。
「ゴッホは狂人ではない。彼が美術の革新を志し、新しい美術を産み出すという強い自覚と目的意識を持っていた。これは、狂人にはできない知的な思考と作業なのだ。」と主張されるが、失恋したって、次があるさと考えるような凡人には、むしろ、狂人であるからこそできた革新のように思えた。
本棚登録 :
感想 :
