表層批評宣言 (ちくま文庫 は 2-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 224
感想 : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480020314

感想・レビュー・書評

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  • とりあえず先にあとがきと自筆年譜を読んだ。今となっては老害芸とややこしい文体で知られている著者であるが、ここに書かれた内容がかわいらしい。自筆年譜には中学時代に陸上の新宿区大会でぶっちぎりで優勝したことや高校時代勉強しなかったものの一浪の後にしれっと東大に入学したこと、奥さんとの出会いから仲を深めた様子、病気で療養したことをきっかけにヒゲを蓄えはじめたことなどをウキウキで振り返っている。年譜が書かれたのは49歳時点。ここに挙げられた体験が嬉しかった思い出として印象に残っているのだろう。かわいらしいおっさんや。

  • 再読必須

  • 高校生のときに読んで、何と手厳しい本かと思いました。40を過ぎて読み直してみると著者が書くようにエンタテインメントとして楽しく読めました。文体は真似したくなるほど魅力的です。

  • 読み辛い。批評に対する批評本であり知識がないため理解出来ない。

  • 2014/12/29 読了

  • 単行本を持っているが、神保町で見つけたので購入、再読。

  •  例えば欠落を埋めようとする行為、思考というものが、あるいは知というものが、すべてそれを志向した営みであるかのように思われるという欺瞞、それはありもしない深層を作品に仮定し、そうすることで、作品を読解してしまう、書くということの、肉体的な一回性、前言語が言語へと突き動かされるその瞬間を隠蔽した、何がしかの制度的な読み方を可能にしてしまう、そればかりか、それは書くことまでを自らの統治下に置き、制度は、それに対する言及をすべて自らを補完するものとして、位置づけてしまう。だから、われわれは表層に留まる不自由を選択しようではないか、と著者が「宣言」するとき、そこには本当にそれを可能だとは思っていないにも関わらず、敢えてそういいきってしまう不敵さがある。「自由」と「不自由」の取り違えとは、結局「自由」も「不自由」も選択不可能であるという原理を露呈させるだけではあるのだが、その宙吊りの状態を、むしろ肯定的に捉えておくということ、それは何もかつての問題に対する一つの解法というわけではないが、そもそもは問いそのものが孕んでいる不可能性であり、忌避すべきはその不可能性を不可能ではないとしてしまいがちな何らかの枠組みなのだ。
     といったような文体で延々と語られるのは、著者が言うとおり、肉体のエンターテイメントであり、本当のところ、正確に理解する必要はないであろうし、正確な理解という言及そのものを、まず撥ね付けようとしているのは、多分正しい。とはいえ理解が存在しないという類の書物であるわけでもなく、こうして文体模倣までしてはみたけれど、結局「不可能性に身を投じること」「自己欺瞞を忌避すること」の、不断の実演が必要なのではないかと、それぐらいしか私にはわかりませんでした(というより、そのようにしか読めませんでした)。

  •  アンチ大江、この頃のはすみんはトガッていた。難しすぎ。文章の組み立て方が理系なんだもん。

  • 難しい。ヒジョーに読みにくい。理解するにはあと13回くらい読み返さなくてはならない。

  • リアル本棚の一番左上の端にいつもある。
    大学時代に読んで「まえがき」にヤラレた。
    徹底的な表層批評は、書く側ー読む側の構造力学をシンプルにした。
    ナカミは、読まなくてもイイ。
    「まえがき」だけ読んでみるといい。

    それは、読む側の勝手なのだから。

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著者プロフィール

仏文学者、映画批評家、文芸批評家、小説家。1936年、東京都生まれ。東京大学仏文学科卒業。パリ大学にて博士号取得。東京大学教授を経て、東京大学第26代総長。78年、『反=日本語論』で読売文学賞、89年、『凡庸な芸術家の肖像』で芸術選奨文部大臣賞、2016年、『伯爵夫人』で三島由紀夫賞を受賞。1999年にはフランス芸術文化勲章コマンドールを受章する。著書に『夏目漱石論』『表層批評宣言』『映画論講義』『「ボヴァリー夫人」論』他多数がある。

「2022年 『ショットとは何か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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