思考の整理学 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
3.67
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レビュー : 2154
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480020475

作品紹介・あらすじ

アイディアが軽やかに離陸し、思考がのびのびと大空を駆けるには?自らの体験に則し、独自の思考のエッセンスを明快に開陳する、恰好の入門書。

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】
    だいぶ昔から気になっていた本だが、最近ようやく読みました。
    要点を一言で言うなら、「覚える事より考える事を重視せよ」ということでしょう。
    (「考える」という行為の材料として、「覚える」行為そのものが必要不可欠であるのは当たり前として。)

    確かに情報過多である現代において、「覚える事」(=頭を倉庫化してしまう事)の重要性は少し下がってきている風に思える。
    イノベーションを生み出す事、またそれが出来る人材こそが、これからも生き残っていけるのだろう。
    グラーダーとしての能力も磨きつつ、飛行機型人間として自力飛行が出来るように自分を成長させないといけないなと感じた。
    インプットとアウトプットにも近い意味があるなと思ったな。

    この本自体が発刊されて30年以上という事に、非常に驚いた。
    今でも同じような内容の本が多数出版されている事から考えると、近年の日本人にとって未だ解決されていない大きなテーマなんでしょうね。
    こわいこわい・・・・


    【内容まとめ】
    1.人間にはグライダー能力と飛行機能力がある。
    学校はグライダー人間の訓練所で、飛行機人間は作らない。
    例外はあるが、一般に学校教育を受けた期間が長ければ長いほど、自力飛行の能力は低下する。

    2.受動的に知識を得るのが前者、自分で物事を発明、発見するのが後者。
    勿論グライダー能力を全く欠いていては基本的知識すら習得できず、どんなミスにつながるか分からないリスクもあるが、やはり飛行機能力は必要なのである!

    3.教育を受けようとする側の心構えも必須
    受け手も受動的なだけではなく、積極的な学習意欲、「多くの事を学びたい」という積極性が必要不可欠。

    4.朝飯前
    いかにして朝飯前の時間を長くするか?
    どんなことでも言葉通り朝飯前に、早朝にすれば、さっさと片付く。朝の頭はそれだけ能率がいい。
    朝の仕事が自然なのではないか。朝飯前の仕事こそ本道を行くもので、夜に灯をつけてする仕事は自然に逆らっているのだ。

    5.カクテル
    「ひとつだけでは多すぎる。ひとつでは、すべてを奪ってしまう」
    自分だけの考え、独創的な考えで、自信を持つのは良いが、行き過ぎればやはり危険である。
    一つだけを信じ込むと、ほかのものが見えなくなってしまう。

    自分だけを特別視するのは思い上がりである。他にも優れたものはいくらでもある。

    6.触媒説
    新しいことを考えるのに、すべて自分の頭から絞り出せると思ってはならない。
    無から有を生ずる思考など滅多に起こるものではなく、すでに存在するものを結びつける事で新しいものが生まれる。

    7.情報の「メタ」化
    第一次情報をふまえて、より高度な抽象を行うこと。
    ニュースや新聞など第一次的な情報を元に、その同種を集めて整理し相互に関連づけることで「メタ化」された第二次思考が生まれる。

    整理、抽象化を高めることで、高度の思考となる。普遍性も大きくなる。

    8.つんどく法
    →「積み重ねて置いておく」という意味ではなく、「同じテーマの本を積み上げて片っ端から読む」という意味。
    有効なのが、あるテーマに沿ったものを「つんどく」して、片っ端から読み進めること。
    そうしたら、綺麗さっぱりと忘れずある程度は頭に残る。

    全部が全部覚えておくことなど不可能だ。
    短期的に詰め込んでレポートを作成し、そして忘れる。
    このサイクルが大切である。

    9.「知って蓄積すること」よりも「考えること」に重点を置くこと。
    人間が、真に人間らしくあるためには、機械の手の出ない、あるいは出しにくいことができるようでなくてはならない。
    創造性こそ、その最たるものである。


    【引用】
    思考の整理学


    p10
    ・学校はグライダー人間の訓練所で、飛行機人間は作らない。
    新しいことをするには、学校が一番。学ぶには、まず教えてくれる人が必要だ。
    これまで皆そう思ってきた。
    今の社会は、強い学校信仰ともいうべきものを持っている。そして学校の生徒は、先生と教科書に引っ張られて勉強する。自学自習という言葉こそあるが、独力で知識を得るのではない。
    いわばグライダーのようなもの、自力では飛び上がることはできない。


    p12
    いわゆる成績の良い学生ほど、この論文に手こずる。言われた通りのことをするのは得意だが、自分で考えてテーマを持てと言われるのは苦手である。
    例外はあるが、一般に学校教育を受けた期間が長ければ長いほど、自力飛行の能力は低下する。


    p13
    ・人間にはグライダー能力と飛行機能力がある。
    受動的に知識を得るのが前者、自分で物事を発明、発見するのが後者。
    勿論グライダー能力を全く欠いていては基本的知識すら習得できず、どんなミスにつながるか分からないリスクもあるが、やはり飛行機能力は必要なのである!


    p17
    教育はグライダー教育ではいけない。
    そして、教育を受けようとする側の心構えも必須である。なんとしても学問をしたいという積極性がなくては話にならない。

    昔の塾や道場はどうしたか?
    入門しても、すぐに教えるような事はしない。むしろ、教えるのを拒む。薪割りや水汲みなど、雑用をさせる。
    なぜ教えてくれないのか?と、当然不満を抱く。そしてこれが、実は学習意欲を高める役をするのである。
    教える際も一気に教えず、焦らして、学習意欲を高めて、少しずつ教える。
    陰湿のように見えるが、親切すぎないところに逆説的に相手の学習意欲を高める効果があり、ひいては飛行機能力を高める事につながる。


    p24
    ・朝飯前
    どんなことでも言葉通り朝飯前に、早朝にすれば、さっさと片付く。朝の頭はそれだけ能率がいい。
    朝の仕事が自然なのではないか。朝飯前の仕事こそ本道を行くもので、夜に灯をつけてする仕事は自然に逆らっているのだ。

    極端な話、朝食を抜けばいい。
    腹がふくれたら、どんなことをしても動くものではない。
    いかにして朝飯前の時間を長くするか?


    p42
    ・カクテル
    「ひとつだけでは多すぎる。ひとつでは、すべてを奪ってしまう」
    自分だけの考え、独創的な考えで、自信を持つのは良いが、行き過ぎればやはり危険である。
    一つだけを信じ込むと、ほかのものが見えなくなってしまう。

    自分だけを特別視するのは思い上がりである。他にも優れたものはいくらでもある。

    同じ問題について、AからDまでの説があるとする。自分が新しくX説を得たとして、これだけを尊しとして、他のすべてを削っては蛮勇に落しやすい。が、Xに最も近いB説だけを肯定しても、ただの我田引水である。
    AからDまでとXをすべて認めて、調和折衷させる事が重要である。


    p56
    ・触媒説
    新しいことを考えるのに、すべて自分の頭から絞り出せると思ってはならない。
    無から有を生ずる思考など滅多に起こるものではなく、すでに存在するものを結びつける事で新しいものが生まれる。


    p65
    ・アナロジー
    うまい説明や表現がないとき、「たとえて言えば、○○のようなものだ」といった形で、我々はたえずアナロジーの方法を用いる。

    「あの人の行動はまるでマッチポンプ」
    一方では火を付けて煽りながら、同時に他方では自分でそれを消火しようとすること。


    p74
    ・情報の「メタ」化
    第一次情報をふまえて、より高度な抽象を行うこと。
    ニュースや新聞など第一次的な情報を元に、その同種を集めて整理し相互に関連づけることで「メタ化」された第二次思考が生まれる。

    整理、抽象化を高めることで、高度の思考となる。普遍性も大きくなる。


    p91
    ・つんどく法
    →「積み重ねて置いておく」という意味ではなく、「同じテーマの本を積み上げて片っ端から読む」という意味。

    カードにしろノートにしろ、いちいち手書きにしなくてはならなく、時間も手間もかかる。
    また、せっかく書き留めたものも、全部が全部あとで使えるわけでもない。
    後々役に立つこともあるが、それは偶然に支配される。
    また、「記録した」という安心感が、忘却を促進するらしい。

    その際に有効なのが、あるテーマに沿ったものを「つんどく」して、片っ端から読み進めること。
    そうしたら、綺麗さっぱりと忘れずある程度は頭に残る。

    そもそも、字を書いているとそちらに気を取られて、内容理解がお留守になりやすい。
    もっぱら耳を傾けていた方が、話は頭に入るものである。
    また、「関心」がものを言う。興味があることはそんなに簡単に忘れない。

    かといって、全部が全部覚えておくことなど不可能だ。
    短期的に詰め込んでレポートを作成し、そして忘れる。
    このサイクルが大切である。


    p112
    ・整理
    PCなど他デバイスの出現により、人間の頭脳は「倉庫」としての役割だけでなく、知的生産をする「工場」という役割が必要になってきた。
    その際、やたらと物が入っていては作業効率低下につながるため、余計なものは処分してスペース確保をする必要が生じる。

    工場内の整理に当たるのが、「忘却」である。
    工場としての作業効率を良くするためには、忘却が必要不可欠になってくる。
    (勿論ある程度の知的材料は必要だが)頭を倉庫のようにして喜んでいてはいけない!


    p204
    ・拡散と収斂(しゅうれん)
    我々には二つの相反する能力が備わっている。
    ひとつは、与えられた情報などを改変し、そこから脱出しようという拡散的作用。
    もうひとつは、バラバラになっているものを関係づけ、まとまりに整理しようとする収斂的作用である。


    p212
    産業革命によって工場の主役は人間から機械に移り、機械に仕事を奪われた人間は、機械には手の出ない事務所の中に主要な働き場所を見つけ、サラリーマンが生まれた。
    だが、コンピューターの登場で、この聖域もまたあえなく潰れようとしている。
    「機械的」人間は早晩コンピューターに席を明け渡すという社会的な自然淘汰の法則を受けないではいられない。

    これまでの学校教育は、記憶と再生を中心とした知的訓練を行なってきた。コンピューターがなかったから、コンピューター的人間が社会でも有用だった。
    しかしコンピューターの普及が始まるこの現代において、この教育観は根本から検討し直す必要がある。

    「知って蓄積すること」よりも「考えること」に重点を置くこと。
    人間が、真に人間らしくあるためには、機械の手の出ない、あるいは出しにくいことができるようでなくてはならない。
    創造性こそ、その最たるものである。

  • あとがきにあるように、この本はハウツーを目指していない。
    冒頭からずっと比喩的な表現が続きます。
    読んでいてもアタマは整理はされないし、詰まる所思考を扱った文学的な読み物でしかないです。
    読んで面白くなければ、価値のない代物。
    著者が携わった、モーティマーアドラーの「本を読む本」の方が読む価値が高いです。

  • 「東大・京大生が根強く支持する異例のロングセラー!」というコピーに惹かれて読んでみた。
    本書の内容は簡単に言うと、どういった心構えで学問をするか、学問に対する取り組み方や姿勢みたいなものがエッセー形式で書かれている。

    「これからの時代で必要とされるのは、同じ空を飛ぶものであっても、自力では飛ぶことのできないグライダー人間ではなく、自力で飛び回れる飛行機人間である」と筆者は力説している。
    確かに、今の時代だからこそより一層求められている人間像だ。

    驚くのは、この本は35年以上も前に書かれているのだが、内容が全く陳腐化していないことだ。それどころか、現在、問題なっていることや、世間で論じられていることが数多く語られている。35年以上も前に今の状況を予見していたかと思うと、筆者の先見の明には驚きを隠せない。

    35年前といえば、インターネットもスマホも無い時代であるが、この時から筆者は将来、コンピューターが記憶の大部分を補助する時代がくるので、人間の脳は記憶の為ではなく、新たな創出をするために使うべきだなんてことが書かれている。
    今、人間は記憶に頼らず、分からないことはすぐにスマホで調べて、分かった気になってしまい、物事を覚えようとしなくなっている、今の時代は本書の予言どおりだ。
    本書では「コンピューター」という言葉が使われているが、今の時代なら「AI」という言葉に置き換えてみればそっくりそのまま当てはまる。

    コピーどおりなら、本書は東大生や京大生に良く読まれているようだが、たぶん、大学に合格した生徒達に最初に読ませるような「課題図書」か、口コミなどで「読んだ方が良い本」になっているのだろう。もし、なっていなかったとしても、大学生にこのような姿勢を持って学問に取り組んで欲しいという筆者の気持ちを理解できる学生が東大、京大には多いということなのだろう。

    本書は頭を論理的に使う方法が書かれているが、本書内で使われている言葉は平易で非常に読みやすく、興味深い事例が多く論じられているので読者を飽きさせない。

    さらに、本書にはテーマの見つけ方やそのテーマの発展のさせ方、寝かせ方など仕事に通じることもたくさん書かれている。
    本書は大学生だけでなく、社会人1年生やこれから何か勉強しようという人にも非常に参考になると思うので、ぜひ一読をおすすめする。

  • 読後最初の感想は、「大学時代に読んでおきたかった」でした。
    本書が文庫になったのは1986年、私の生まれた年です。
    しかし、この思考の整理法はインターネットで情報あふれる現代であるからこそ、色あせず多くの人に読まれているのでしょう。

    大切なのはインプットした知識を寝かせることと、いかにうまく忘れるかということ。
    自分の価値観をしっかり持って、必要ないことは忘れて、必要なことは整理して熟成させる。
    以前読んだ『天才科学者のひらめき36』(リチャード・ゴーガン/著、創元社)に、科学者の発明には「準備」と「チャンス」と「欲求」が必要と書いてありました。
    本書には、その「準備」の土壌を作るヒントがつまっています。

    情報のつめこみすぎは非効率だし、ブックマークして自分のものになったと思っていてはダメだなぁ…と反省。
    また、専門分野にとらわれず、他分野と接触することの大切さを改めて感じました。

  • 仕事術の教本といえるが、著者の語彙力・表現力がすばらしく含蓄があり、噛み締めながら読み進めるべき本。

    この本をよむべきだと思う人は、例えば
    「一つの仕事やテーマに没頭してしまっている人」
    「何かに没頭するあまり生活スタイルが定まらない人」「『考える』ことを人一倍必要とされるのに、『考える』ことを自己流に何となくやっている人」

    上記に当てはまると思った方は、今背負っている課題は一旦隅に追いやって、ゆったりした気持ちで本書を読むと良いと思う。

    革新的な成果は、それ自体とは無関係に思える他分野の仕事やアイデアとの融合となることが多い。
    如何にして広い視野を保ち、機会を逸せずに捕らえられるか。そのためにどのような事を日々積み重ねるべきか、そのヒントを、本書は提示してくれる。

  • 論文作成を軸に書かれている。
    麦(素材)と酵素(アイディア)があれば発酵し始めるが、寝させないとビールにはならない。
    騒ぎ立てない。忘れてしばらく放っておく時間が大切。

    過集中して結論を急ぐのが私の弱点だったけど、これを読んでからフレーズを思い出すたびに、少しずつ改善できていると、今振り返って思える。

    ‘見つめるナベは煮えない’

  • 帯にも書いてあった。
    もっと若いときに読んでいれば、そう思わずにはいられませんでした。
    書名の通り、思考を整理させるためには、とても良い本である。思考そのものにも参考となるが、整理、ひらめきのアイデアもある。多くのアイデアに関する本と似ている記載は、アイデア⇒すぐ消える、アイデア⇒ねかせるなど。朝飯前、三上、寝かせる、忘却。
    既知と未知の開設は、難しいが、良く分かるように書いてある。また、これの理解は、読書の醍醐味かもしれない。
    著者の情報、アイデア整理法は、ノートを使う。ノートの使い方は面白い、メタ化という。

  • インターネットの進化にあわせて、ホームページやブログ、そして電子書籍と、自分の考えていることを友達はおろか全く知らない人達にも伝えることができるようになりました。さまざまな夢を描けるようになった反面、自分の考え方をメールでむげに否定されて悲しい思いをしたり、目に入ってくる情報が多すぎて頭の中が整理できなくなったり、かつて言われていた「高度情報化社会」の中で、新しい葛藤が出てきています。

    本書は、1986年に出た本で、アイディアを整理する方法、正確に言うと、ものを考える時に起きるさまざまな状況を利用する方法を解説しています。例えば、アメリカで潜水艦を作るために音波探知機を研究していたら、イルカが超音波で交信していることに気がついた(セレンディピティ)、という事例から脱線もまた大事であることを説いたり、「忘却」すら「ものを考えるツール」と捉えていたりします。

    「忘却」については、何かを考える時に大量の情報を頭に詰め込んだ後で、わけがわからなくなったのであれば、少し時間を置いて、不要なことを忘れてしまった残りが本当に必要なことである、という考え方をしています。

    そういえば、ツイッターも、自分が全部のタイムラインを見る必要はなくて、みんなが大事な情報だと思っていれば、リツイート(みんなが目の前のツイートを自分のツイートとして再配信する機能)を使って、どんどん共有するので、ちょっと遅れても見逃すことはない、というのと同じで、ソーシャルメディアの中でも、忘却という現象を逆手に取ったものは自然と生まれている気がします。

    25年以上前の本が未だに輝きを失っていないのは、インターネットで誰もが情報発信をできるようになった今だからこそ、かつての知識労働者という特権階級だった著者(お茶の水大学の教授などを歴任)が抱いていたアイディアを広げて行くための葛藤や悩みが、多くの人に適用される時代になったということではないでしょうか?

    僕はこの本を読んだ時に、もうライフハックや知識系の自己啓発本を読む必要はなくなったと思っています。それだけ人間の日常生活においてできる本質的な部分については、本書に全て書いてあります。本書は、販売部数が100万部に到達し、東大生、京大生に最も読まれた本とも言われる一冊とも言われているそうですが、ヴィレッジヴァンガードの平積みでも見かけた本で、特に何も知らずに買ってみたらとても面白い本でした。

  • 外山先生の言っていることは至極明快。
    1.早起きしろ、朝の頭はリセットされていて勉強に向いている。
    2.頭の整理には忘れることが大事である。
    3.メモをとり、規則をつくって整理しろ。
    その他、日常の行動規範にかかわる様々なエッセイである。


    この本の帯にかいてあるキャッチフレーズは、
    「2年連続!!東大・京大で一番売れた本」

    こういった生き方・学び方的な本が日本のトップ大学で一番売れてしまうって大丈夫なのかと思う。
    悪い本ではなかったけど、感心した部分は一つもなかった。

  • 思考の整理学
    外山滋比古
    2018年3月31日読了。

    1986年刊行の本なのに、物事を考える・ものの考え方は今にも十分通じる手法が書いてあった。

    学校はグライダー人間の訓練所。グライダー人間は与えられた教材、学習内容を規律乱さず覚えるのを良しと評価される。自学自習という言葉あるけど、独力で知識を得るのではないしそうした能力は求められない。風に乗って飛行すれば良いだけ。
    それに対して、飛行機人間。自分で考えて、自分のエンジンを駆使して飛行する人間。
    人間の中には両方の能力が同居してるのに、学校を卒業するとグライダー人間が多すぎる。
    そして、現実にそういう人間が評価される社会に日本はなってしまってる。

    ホメテヤラネバ
    人の思考は揺れ動きやすい。しかも弱くて1人で悩んでいたりクヨクヨしてたり、自分はダメだと言っていると出来るものも出来なくなってしまう。
    自分に対しての言葉だけでも、自分の思考に影響を与えてしまうのだから人からの言葉はもっと影響を受けやすい。
    なので、人の考えに対して不用意な言葉を慎まなくてはならないと思うようになる。
    友には、褒めてくれる人を選ばないとダメ。これが中々難しい。人間は褒めるよりもけなす方がうまくできてるから。また頭のいい人ほど欠点を見つけるのが上手く、長所を発見するのが下手なようだと著者はいってました。

    ピグマリオン効果
    学力の同じグループを2つに分けてテストをする。Aチームには採点した答案を返すが、Bチームには答案は見もしないで、教師が一人一人生徒を呼んでテストの成績は良かった。と告げる。もちろんデタラメ。
    しばらくしてまた第二回のテストをする。また同じにAには答案を返して、Bチームには今度も良くできていた。と答案を見せず、返さず伝える。
    こういうのを何度か繰り返した後に、今度は全員の答案を採点。なんと褒めておいたBチームの方が点が高くなってるというもの。
    根拠はなくても肯定する言葉には人の思考に良い影響を与えるお話。

    他にも「考えることとは」について極力言語化した事例があって面白かったです。

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著者プロフィール

お茶の水女子大学名誉教授

「2019年 『やわらかく、考える。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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