思考の整理学 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
3.67
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本棚登録 : 20419
レビュー : 2125
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480020475

感想・レビュー・書評

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  • あとがきにあるように、この本はハウツーを目指していない。
    冒頭からずっと比喩的な表現が続きます。
    読んでいてもアタマは整理はされないし、詰まる所思考を扱った文学的な読み物でしかないです。
    読んで面白くなければ、価値のない代物。
    著者が携わった、モーティマーアドラーの「本を読む本」の方が読む価値が高いです。

  • 思考の整理学
    外山滋比古
    2018年3月31日読了。

    1986年刊行の本なのに、物事を考える・ものの考え方は今にも十分通じる手法が書いてあった。

    学校はグライダー人間の訓練所。グライダー人間は与えられた教材、学習内容を規律乱さず覚えるのを良しと評価される。自学自習という言葉あるけど、独力で知識を得るのではないしそうした能力は求められない。風に乗って飛行すれば良いだけ。
    それに対して、飛行機人間。自分で考えて、自分のエンジンを駆使して飛行する人間。
    人間の中には両方の能力が同居してるのに、学校を卒業するとグライダー人間が多すぎる。
    そして、現実にそういう人間が評価される社会に日本はなってしまってる。

    ホメテヤラネバ
    人の思考は揺れ動きやすい。しかも弱くて1人で悩んでいたりクヨクヨしてたり、自分はダメだと言っていると出来るものも出来なくなってしまう。
    自分に対しての言葉だけでも、自分の思考に影響を与えてしまうのだから人からの言葉はもっと影響を受けやすい。
    なので、人の考えに対して不用意な言葉を慎まなくてはならないと思うようになる。
    友には、褒めてくれる人を選ばないとダメ。これが中々難しい。人間は褒めるよりもけなす方がうまくできてるから。また頭のいい人ほど欠点を見つけるのが上手く、長所を発見するのが下手なようだと著者はいってました。

    ピグマリオン効果
    学力の同じグループを2つに分けてテストをする。Aチームには採点した答案を返すが、Bチームには答案は見もしないで、教師が一人一人生徒を呼んでテストの成績は良かった。と告げる。もちろんデタラメ。
    しばらくしてまた第二回のテストをする。また同じにAには答案を返して、Bチームには今度も良くできていた。と答案を見せず、返さず伝える。
    こういうのを何度か繰り返した後に、今度は全員の答案を採点。なんと褒めておいたBチームの方が点が高くなってるというもの。
    根拠はなくても肯定する言葉には人の思考に良い影響を与えるお話。

    他にも「考えることとは」について極力言語化した事例があって面白かったです。

  • 科学的な方法論というより、むしろエッセイである。それほど、特別なことは書かれていない。自分も、なんとなく実践してきたことも幾つかある。以下、抜書き的メモ。

    ・記憶と忘れることについて.
    手帳にメモし、一旦忘れて「発酵」させる。ただし、ただ「忘れる」のでなく、ある「価値観」(原則・基準)のもとで忘れるのがよい。
     情報・記憶が自然に廃棄される(ただ忘れてしまう)のは、単なる「忘却」。一方、情報や記憶を意識的に捨てるのは「整理」。
     歩いているとき、思考は自由になりやすく、新しい考えが生まれ易い。→ということは「歩きスマホ」などせず、頭を自由にさせ、風を感じながら歩くのがよいに違いない。

    ・書くことについて.
     完成度を考えず、とにかく最後まで書き通す。一旦書き終えたという心の余裕で、次に俯瞰したとき、推敲すべきこと、新アイデアが生まれ易い。

    …上記、ペンで傍線をひいてあった箇所から、そのサマリー。それら傍線部のみ、目を通してみたところ、意外と「なるほど感」を得た。
    それこそ、無意識にやっていたことを、言語化されたことで、方法論として一段深化し始めたかも。

  • * 師匠の教えようとしないものを奪い取ろうと心掛けた門人はいつのまにか自分で新しい知識,情報を習得する力をもつようになっている
    * 朝食を食べず仕事をし,朝食と注釈を兼ねてブランチ,さらに昼寝すれば朝飯前が2回になる
    * 何かを思いついたらすぐ書き留めておこう
    * 気にかかることがあって,本を読んでも脱線しがち,というときは思い切って散歩に出る.歩くのも足早に歩く.すると気分が変化し,もやもやがはれていく.
    * 書こうとしてみると自分の頭がいかに混乱しているかがわかったりすることもある.とにかく書いてみる.最後まで書ききる.
    * その第一稿をかきなおし,第二稿,...として書き直しの余地がなくなるまでやる

  • 帯びの「東大・京大」で4年連続1位!なんて大々的に書いてあったから手にとってみたけど、「スゴイ!」「目からウロコがああああ!」なんて風にはなりませんでした。
    内容は、思考の整理とは?ということについて書かれています。ですので、著者が言うように思考の整理をするには?というようなHow to本ではないので、そこらへんを期待して読んでしまうとちょっとゲンナリします。いや、それって俺のことなんですけどね(笑)
    そんななかでも、グライダーとしての優秀さと、飛行機としての優秀さは違う。ということは、「確かに・・・」と記憶に残る内容でした。

  • 喩えを多く使用し、抽象的な話をわかりやすくしてくれている。
    現代社会で、新入社員が指示したことしかやらないだとか自主性に関する問題はよく聞くが、それがなぜそうなったのか理解できる。
    そしてそのような引っ張ってもらわなければ飛べない“グライダー人間”でなく、エンジンを持ち自分で自由に飛ぶことができる飛行機人間になるための思考訓練を頭の体操のように紹介してくれる。

  • ものを考えるとは何か、という、学問への姿勢を説いた本。細かい章に分かれていてとても読みやすい。
    論理的な思考が苦手なので参考になるかと思い読んでみましたが、テーマは少し違うよう。ですが勉強になりました。
    何かに興味を持って、知識を得るに留まらず、拡張的・創造的な思考を持ちたい。

  • 考えが凝り固まったときに読むと広くヒントを与えてくれる本。
    ひとつひとつのテーマは4〜5ページ程度とさくっと読める反面、深掘りするわけではないので物足りない気持ちにもさせられるが、それがもっと考えを深めたいという興味を湧き立たせ関連書へ注意が向くきっかけとなっている。

    セレンディピティ、当初は目的としていなかった予想外の発見に至るという無数の前例は、とにかくやってみればなにがしか得るものがあるという気楽な好奇心を奮起させられる。やる前からこれは有益か否かと悩むことに時間を費やすことこそ無駄なのかもしれない。

    大抵のおもしろいアイデアというのは既存のものたちで、なにも歴史を塗りかえる世紀の発見ばかりではない。
    既存だが異質なアイデア同士の結合がときに新鮮なアイデアへ化けることがある。

  • 書店の入り口にたしか積んであって、なんとなく買ってきて半年かそれ以上本棚に積んでいた本。とりあえず読んでみたけど、期待以上ではなく、熱心に読む本ではなかった。
    本が私に合わなかったということが言いたいのではなく、ビジネス書とかSNSやネット上でこれに類似した意見やノウハウは簡単に手が届く(というか、意識しなくても入ってくる)から新鮮味がなかっただけなのかもなぁという印象。
    帯に書いてある通り、「もっと早く出会っていれば」損はなかったかもしれない。

    著者の思考プロセスをテーマにたエッセイ本で、「こういう方法もあるんだ」くらいに持ち帰れば満足かな。読んだことがないけど、ずっと前に流行った「東大式ノート術」みたいなタイトルの本に近しいんじゃないかと思う。

    ポイントになるのは、
    1. 多方面から知識(情報)を仕入れて
    2. ノート、メモを取る
    3. 1,2を繰り返してくうちに、まとめる時期がやって来る
    という感じ。

    終盤くらいから思ったのが、
    現代とか、社会人になって仕事をしていくうちに私たちのワークスってコピペなんだろうと。
    どっかのお手本を自分に役立つように仕入れて、一部を編集しつつも大部分がコピペで仕事が完成する。このコピペのスピードがどんどん早くなやって来るってくるのが今なんだろうと。
    だとすれば、「アンテナ貼った人」と「仕入れるモノが何であるべきなのかが理解できてる人」が優勢なんだなと。

    私がこの本を読んで納得度が大きかったのはそれくらい。

  • あとがきに著者が書いてあった様に、ハウツー本という感じでは無かったが、学ぶ事はあった。

著者プロフィール

お茶の水女子大学名誉教授

「2018年 『「考える頭」のつくり方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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