思考の整理学 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480020475

感想・レビュー・書評

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  • 読後最初の感想は、「大学時代に読んでおきたかった」でした。
    本書が文庫になったのは1986年、私の生まれた年です。
    しかし、この思考の整理法はインターネットで情報あふれる現代であるからこそ、色あせず多くの人に読まれているのでしょう。

    大切なのはインプットした知識を寝かせることと、いかにうまく忘れるかということ。
    自分の価値観をしっかり持って、必要ないことは忘れて、必要なことは整理して熟成させる。
    以前読んだ『天才科学者のひらめき36』(リチャード・ゴーガン/著、創元社)に、科学者の発明には「準備」と「チャンス」と「欲求」が必要と書いてありました。
    本書には、その「準備」の土壌を作るヒントがつまっています。

    情報のつめこみすぎは非効率だし、ブックマークして自分のものになったと思っていてはダメだなぁ…と反省。
    また、専門分野にとらわれず、他分野と接触することの大切さを改めて感じました。

  • 仕事術の教本といえるが、著者の語彙力・表現力がすばらしく含蓄があり、噛み締めながら読み進めるべき本。

    この本をよむべきだと思う人は、例えば
    「一つの仕事やテーマに没頭してしまっている人」
    「何かに没頭するあまり生活スタイルが定まらない人」「『考える』ことを人一倍必要とされるのに、『考える』ことを自己流に何となくやっている人」

    上記に当てはまると思った方は、今背負っている課題は一旦隅に追いやって、ゆったりした気持ちで本書を読むと良いと思う。

    革新的な成果は、それ自体とは無関係に思える他分野の仕事やアイデアとの融合となることが多い。
    如何にして広い視野を保ち、機会を逸せずに捕らえられるか。そのためにどのような事を日々積み重ねるべきか、そのヒントを、本書は提示してくれる。

  • 帯にも書いてあった。
    もっと若いときに読んでいれば、そう思わずにはいられませんでした。
    書名の通り、思考を整理させるためには、とても良い本である。思考そのものにも参考となるが、整理、ひらめきのアイデアもある。多くのアイデアに関する本と似ている記載は、アイデア⇒すぐ消える、アイデア⇒ねかせるなど。朝飯前、三上、寝かせる、忘却。
    既知と未知の開設は、難しいが、良く分かるように書いてある。また、これの理解は、読書の醍醐味かもしれない。
    著者の情報、アイデア整理法は、ノートを使う。ノートの使い方は面白い、メタ化という。

  • 「東大・京大で1番読まれた本」という煽りに『思考の整理学』なんて難しそうなタイトル。
    しかし、読んでみるとページをめくる手が止まらない。

    特に印象に残ったのが、"見つめるナベは煮えない"
    アイデアを一生懸命に膨らまそうとするのではなく、少しの間寝かせておく、月日が流れて思い出してアイデアを見つめ直す。当時とは違う自分がアイデアを新しい方向へ膨らませていく。これをビールで例えて行くから読んでいて面白いし分かりやすい。

    個性の発揮には何も新たに作り出す必要はない。何かと何かをくっつけるだけでも個性が現れる。この話が個人的には1番衝撃だった。なぜ気づかなかったのか分からないくらい当たり前の話なのに。

    1986年に出た本書がこれまでに売れ、盛大な煽りがされたのもうなづけるものだった。

  • 受動的に知識を得る姿勢。(グラインダーではなく飛行機)
    頭の中は倉庫ではなく工場。整理整頓が第一。不要な事は忘れる。
    とにかく書いてみて推敲。(不要な事を忘れる作用もあると思う)
    思考の基本を教えてもらったと思います。

  • SNSで、ときたま「物事はこれこれこういう風に考えよう」というライフハック的な発言が、おおいに拡散されバズることがある。そういう類の発想は、発言者が思い至るより前に、おおよそ全て本書に記されていると言ってよかろう。初出が1983年なのだから驚きだ。ネットで阿呆なことを書いて炎上した経験のある人は、本書を読んで参考にした方がよい。

  • グライダーは遠目からは飛行機よりも優雅に飛んでいるように見えるが、自力では飛べない。日本の教育はグライダー人間を作り続けている。

    という冒頭の問題提起が痛いほど響いた。

    本の主旨としては学生の論文執筆を念頭に書かれているが、日々の「考えること」に応用できることが多い。

    一番印象的だったのは、「思考の整理とは、いかにうまく忘れることである。」という言葉。

    たくさんインプットしても適切に忘却し、大切なことだけ、記憶するようにしないと知恵にはならない。

    深い。

  • 再読すべき本。帯にも書いてあるが、現代にも通用する箇所が多くある。
    本書を読んでいると、その表現量と語彙、考えの深さを垣間見ることができ、著者の思考量に圧倒される。
    都度必要な箇所を読んで、自分なりにグライダー人間として振る舞うためにも、思考を深めていく必要がある。
    本書の内容を真似るのも一つであるが、内容をヒントとして、自分の行動に変換していく作業が必要な本。超良書。

  • 思考に関する様々なトピックが
    さらさら書かれている。
    ごちゃごちゃ言わず、
    頭の中がクリアになるような語り口。
    興味深く読めた。

    飛行機を目指し創造的思考を養って
    人間らしく生きていこうと思う。

  • ふらりと立ち寄った書店で手に取ると 「東大生が一番読んだ・・・」 「もっと前に読んでおけば・・・」との帯つき。早速図書館で検索すると、随分昔に書かれた本であることがわかり、(予約待ちもほとんどなく)読んでみた。最初のグライダー訓練所というのも、すごいインパクトだった。外山先生ご自身のやり方を紹介していた箇所などは、 うんうんとうなづけるところ、 私は違うなと思うところがあったけれど、着眼点が面白く、最後加筆された部分まで含めて、興味深く読み進められた。今回は借りてすましちゃったけど、他にもあるらしい整理学。一度読みとおして、いくつか再読のために手元におきたいなぁと思った。

  • 衝撃。雷に撃たれる、とあう表現が一番近い。
    初めて考えた、自分がグライダーか飛行機か。
    まさしく、グライダー。
    学生の時も社会人になってからも。
    それに違和感を感じていた頃に、目に入ったのがこの本。
    私が子供の頃に発行されたのに、未だ本屋に平積みされているのに、驚くが読めば納得である。

    気がつくのが、遅かったかも知れないが、私は飛行機になりたいと読み終わった時に強く思った。

  • 久しぶりに良書、この時代でも色褪せない、考えることの大切さを学んだ

  • この著作が、なんでここまでロングセラーなのか?
    それはモノゴトの結果は、知識の総量に左右されるのではなく、
    吸収した知識を使って、自ら問題提起をし、思考をすることが、
    「価値」を生むということを喝破している点です。

    知識の量は、「価値」を生むための、
    単なる道具に過ぎません。

    そして、その「価値あるもの」を適切な形で編集して、
    アウトプットすることが、最も大切だと語っています。

    つまり

    結果の8割(ほとんど)は、
    知識<思考量+アウトプット量に起因するということです。

    「そんなの当たり前だよ、知識なんて、たくさんあっても、役に立たないよ!」と、
    「知っている」かもしれませんが、実践している人は、少ないと思います。
     多くの人は、未だに、「知る」ことばかりして、
    「考えること」を拒否しています。

    国、社会、企業、組織、個人に関わらず、
    今の世の中、問題だらけです。
    特に日本は、バブル崩壊から今に至るまで、
    経済的には、何もうまくいっていません。
    また、多くの社会問題が噴出しています。

    GDPはこの20年あまり変わっていませんし、
    個人の労働生産性も、
    先進国最下位です。

    家計所得は、この20年で、20%以上減少し、
    労働形態も正規、非正規と、
    まるで、日本社会は、階級社会になっているかのようです。

    すでに日本は、人口減少社会へ突入しています。
    これから生産年齢人口に入る人と、
    高齢者になる人の人数は、
    毎年80万人に上っています。
    もちろん、この数字は、労働者が減っていることを意味しています。

    この80万人という規模は、愛知県の人口に匹敵しています。
    この「現象」がこれから、半世紀以上、日本で続きます。

    社会保障負担費は毎年増え、
    年金額の切り下げや消費税の増税など、
    毎年のように議論になっています。

    これらの問題は、根本的には、解決できません。
    仮説を立てて、解決にいたる着地点が、
    どこかを、行動をともなって見つけないといけません。

    しかし、実際は、議論さえまともにしていない状況です。
    なぜなら、「こういった問題」は、誰も考えたくないからです。
    実は「考えたくない問題」を考えるのが、一番のアウトプットを生む方法です。

    不幸が生まれる問題を解決しようとするのではなく、
    どうしもない問題に、感心がいっています。
    まさに、著者が言う「思考の整理」とは、
    程遠いことを行っています。

    日本全体は、この先かなりの確率で、崩壊へと向かいますが、
    これは、比喩的な表現ですが、以前、当たり前だったことが、
    当たり前じゃなくなることを意味しています。

    これから、より社会は、豊かになる人と貧しい人の、
    極端な格差社会になると思います。その格差を生むのが、
    知的アウトプットを産出できるか、できないかの違いだと思います。
    どこに勤めていようが、それは、個人の安定と関係なくなっています。
    個人が、社会、企業、組織に対して、必然的に何ができるかを、
    厳しく問われる社会において、
    改めて、この著作は有益な視点を与えてくれます。

  • <学びのエッセンス>
    ・自分から学びに行く姿勢・好奇心から探究心へ。
    ・夜型から朝型へ。
    ・食前に仕事に集中し、食後は休憩をとる
    ・多面的に見つつ、自分の独創を太い幹として育てる(時には寝かせることも重要)
    ・持っている知識を組み合わせ、どう並べていくか
    ・大事なことのみを書く もしくは あえて書かない
    ・声にだす・ノートに書く・人に話を聞いてもらうことで思考の整理を

  • 昔読んだ物の読み直しです。

    気に入った所の列挙だけ。
    グライダー。朝飯前。発酵。寝させる。カクテル。エディターシップ。スクラップ。整理。すてる。とにかく書いてみる。ホメテヤラネバ。しゃべる。ことわざの世界。既知・未知。コンピュータ。

  • 大学一年の時に読んで衝撃を受けました。確か著者も英文科卒というのもあるかもしれませんが、それからこの本で得た知識は論文、卒論の構成を考えるのに非常に役に立ちました。今でも仕事の現場にもアイディアを上手くまとめるのに活きていると思います。もし自分に子供がいて、大学が決まったら、必ずオススメしたいと思います。

  • 1980年代に、将来コンピュータに多くの仕事が取って代わられることを書いていて、すごい。
    幾冊かアイデアの出し方、考え方のまとめ方とかのビジネス書を読んだが、
    結局30年前のこの本に書いていることと同じ。

  • 高校3年生位から何度か読み返しているお気に入りの一冊です。頭の柔らかい若い人に是非読んでほしいです。
    日々の生活が楽しくなる、様々な気づきを得られる本。
    読んでいるだけで頭が冴えてくるような気持ちの良い文章なのは、書かれている内容により一層説得力を与えています。
    方法論も具体的に書かれているから、今時に言うとライフハックが沢山詰まった一冊ともいえるのだけど、でも不思議と具体的でありつつ抽象的。それはこの作品自体、作者の言うところのメタノートの産物だからなのかな、と思います。

  • 長い間積読になっていた本。飛行機型人間とグライダー型人間で、他にやることあったのについ読んでしまった。メモをとる習慣はあるのだけれど、いまいち効果を見いだせてなかったのは、その整理をしていなかったから。
    2016.6.26

  • 過去の経験と照らし合わせながら読むと、「なるほど」と思う点がいくつかあり、読んでいて気持ち良いです。
    何度も繰り返し読みたい本です。
    特に悩みがないときにこそ読んでおいて悩みができたときにこの本のことを思い出せるようにしておきたいと思いました。

著者プロフィール

お茶の水女子大学名誉教授

「2019年 『やわらかく、考える。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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