思考の整理学 (ちくま文庫)

著者 : 外山滋比古
  • 筑摩書房 (1986年4月24日発売)
3.66
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  • 本棚登録 :18145
  • レビュー :1957
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480020475

作品紹介・あらすじ

アイディアが軽やかに離陸し、思考がのびのびと大空を駆けるには?自らの体験に則し、独自の思考のエッセンスを明快に開陳する、恰好の入門書。

思考の整理学 (ちくま文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 読後最初の感想は、「大学時代に読んでおきたかった」でした。
    本書が文庫になったのは1986年、私の生まれた年です。
    しかし、この思考の整理法はインターネットで情報あふれる現代であるからこそ、色あせず多くの人に読まれているのでしょう。

    大切なのはインプットした知識を寝かせることと、いかにうまく忘れるかということ。
    自分の価値観をしっかり持って、必要ないことは忘れて、必要なことは整理して熟成させる。
    以前読んだ『天才科学者のひらめき36』(リチャード・ゴーガン/著、創元社)に、科学者の発明には「準備」と「チャンス」と「欲求」が必要と書いてありました。
    本書には、その「準備」の土壌を作るヒントがつまっています。

    情報のつめこみすぎは非効率だし、ブックマークして自分のものになったと思っていてはダメだなぁ…と反省。
    また、専門分野にとらわれず、他分野と接触することの大切さを改めて感じました。

  • 帯にも書いてあった。
    もっと若いときに読んでいれば、そう思わずにはいられませんでした。
    書名の通り、思考を整理させるためには、とても良い本である。思考そのものにも参考となるが、整理、ひらめきのアイデアもある。多くのアイデアに関する本と似ている記載は、アイデア⇒すぐ消える、アイデア⇒ねかせるなど。朝飯前、三上、寝かせる、忘却。
    既知と未知の開設は、難しいが、良く分かるように書いてある。また、これの理解は、読書の醍醐味かもしれない。
    著者の情報、アイデア整理法は、ノートを使う。ノートの使い方は面白い、メタ化という。

  • 外山先生の言っていることは至極明快。
    1.早起きしろ、朝の頭はリセットされていて勉強に向いている。
    2.頭の整理には忘れることが大事である。
    3.メモをとり、規則をつくって整理しろ。
    その他、日常の行動規範にかかわる様々なエッセイである。


    この本の帯にかいてあるキャッチフレーズは、
    「2年連続!!東大・京大で一番売れた本」

    こういった生き方・学び方的な本が日本のトップ大学で一番売れてしまうって大丈夫なのかと思う。
    悪い本ではなかったけど、感心した部分は一つもなかった。

  • あとがきにあるように、この本はハウツーを目指していない。
    冒頭からずっと比喩的な表現が続きます。
    読んでいてもアタマは整理はされないし、詰まる所思考を扱った文学的な読み物でしかないです。
    読んで面白くなければ、価値のない代物。
    著者が携わった、モーティマーアドラーの「本を読む本」の方が読む価値が高いです。

  • インターネットの進化にあわせて、ホームページやブログ、そして電子書籍と、自分の考えていることを友達はおろか全く知らない人達にも伝えることができるようになりました。さまざまな夢を描けるようになった反面、自分の考え方をメールでむげに否定されて悲しい思いをしたり、目に入ってくる情報が多すぎて頭の中が整理できなくなったり、かつて言われていた「高度情報化社会」の中で、新しい葛藤が出てきています。

    本書は、1986年に出た本で、アイディアを整理する方法、正確に言うと、ものを考える時に起きるさまざまな状況を利用する方法を解説しています。例えば、アメリカで潜水艦を作るために音波探知機を研究していたら、イルカが超音波で交信していることに気がついた(セレンディピティ)、という事例から脱線もまた大事であることを説いたり、「忘却」すら「ものを考えるツール」と捉えていたりします。

    「忘却」については、何かを考える時に大量の情報を頭に詰め込んだ後で、わけがわからなくなったのであれば、少し時間を置いて、不要なことを忘れてしまった残りが本当に必要なことである、という考え方をしています。

    そういえば、ツイッターも、自分が全部のタイムラインを見る必要はなくて、みんなが大事な情報だと思っていれば、リツイート(みんなが目の前のツイートを自分のツイートとして再配信する機能)を使って、どんどん共有するので、ちょっと遅れても見逃すことはない、というのと同じで、ソーシャルメディアの中でも、忘却という現象を逆手に取ったものは自然と生まれている気がします。

    25年以上前の本が未だに輝きを失っていないのは、インターネットで誰もが情報発信をできるようになった今だからこそ、かつての知識労働者という特権階級だった著者(お茶の水大学の教授などを歴任)が抱いていたアイディアを広げて行くための葛藤や悩みが、多くの人に適用される時代になったということではないでしょうか?

    僕はこの本を読んだ時に、もうライフハックや知識系の自己啓発本を読む必要はなくなったと思っています。それだけ人間の日常生活においてできる本質的な部分については、本書に全て書いてあります。本書は、販売部数が100万部に到達し、東大生、京大生に最も読まれた本とも言われる一冊とも言われているそうですが、ヴィレッジヴァンガードの平積みでも見かけた本で、特に何も知らずに買ってみたらとても面白い本でした。

  • 思考の整理学
    外山滋比古
    2018年3月31日読了。

    1986年刊行の本なのに、物事を考える・ものの考え方は今にも十分通じる手法が書いてあった。

    学校はグライダー人間の訓練所。グライダー人間は与えられた教材、学習内容を規律乱さず覚えるのを良しと評価される。自学自習という言葉あるけど、独力で知識を得るのではないしそうした能力は求められない。風に乗って飛行すれば良いだけ。
    それに対して、飛行機人間。自分で考えて、自分のエンジンを駆使して飛行する人間。
    人間の中には両方の能力が同居してるのに、学校を卒業するとグライダー人間が多すぎる。
    そして、現実にそういう人間が評価される社会に日本はなってしまってる。

    ホメテヤラネバ
    人の思考は揺れ動きやすい。しかも弱くて1人で悩んでいたりクヨクヨしてたり、自分はダメだと言っていると出来るものも出来なくなってしまう。
    自分に対しての言葉だけでも、自分の思考に影響を与えてしまうのだから人からの言葉はもっと影響を受けやすい。
    なので、人の考えに対して不用意な言葉を慎まなくてはならないと思うようになる。
    友には、褒めてくれる人を選ばないとダメ。これが中々難しい。人間は褒めるよりもけなす方がうまくできてるから。また頭のいい人ほど欠点を見つけるのが上手く、長所を発見するのが下手なようだと著者はいってました。

    ピグマリオン効果
    学力の同じグループを2つに分けてテストをする。Aチームには採点した答案を返すが、Bチームには答案は見もしないで、教師が一人一人生徒を呼んでテストの成績は良かった。と告げる。もちろんデタラメ。
    しばらくしてまた第二回のテストをする。また同じにAには答案を返して、Bチームには今度も良くできていた。と答案を見せず、返さず伝える。
    こういうのを何度か繰り返した後に、今度は全員の答案を採点。なんと褒めておいたBチームの方が点が高くなってるというもの。
    根拠はなくても肯定する言葉には人の思考に良い影響を与えるお話。

    他にも「考えることとは」について極力言語化した事例があって面白かったです。

  • 30年以上前から変わらない真理?を説いています。

    落ち着いたら大学に行き直したいなとずっと考えていた私には酷な内容(笑)

    詰め込み教育の是非を問いています。
    知識を詰め込むことで自由な発想を阻害すること。

    どちらかというと優等生と言われがち(学校教育において)な私には耳が痛い話です…笑

    • QAZさん
      もうレジェンド級のロングセラーですよね。
      2018/04/22
    • あみさん
      思った以上に難しかったですが、考える力って大切です。
      2018/04/23
  • 仕事術の教本といえるが、著者の語彙力・表現力がすばらしく含蓄があり、噛み締めながら読み進めるべき本。

    この本をよむべきだと思う人は、例えば
    「一つの仕事やテーマに没頭してしまっている人」
    「何かに没頭するあまり生活スタイルが定まらない人」「『考える』ことを人一倍必要とされるのに、『考える』ことを自己流に何となくやっている人」

    上記に当てはまると思った方は、今背負っている課題は一旦隅に追いやって、ゆったりした気持ちで本書を読むと良いと思う。

    革新的な成果は、それ自体とは無関係に思える他分野の仕事やアイデアとの融合となることが多い。
    如何にして広い視野を保ち、機会を逸せずに捕らえられるか。そのためにどのような事を日々積み重ねるべきか、そのヒントを、本書は提示してくれる。

  •  著者も書かれていたが,この本はあくまで,著者の思考の整理方法(考える方法)について紹介されたものであり,ハウツー本ではない.もちろん著者の方法(朝飯を抜いてうんぬんなど)をそのままマネすることもできるが,それではグライダー人間になってしまう.飛行機人間になるためには,自分で思考し,それを整理する必要があると考えられる.
     この本で私が一番耳が痛かったのは,収斂性,拡散性の話である.私もご多分にもれず,小論文のような答えのない問題は苦手だ.これが正解だという自信が持てず,絶えず1つの答えを求めている.しかし,これでは収斂性しか鍛えられていない.思考は,収斂性だけではない.拡散性と収斂性の二つがある.今のままでは思考の半分の収斂性の思考しかしていない.しかもそれは受動的である.とは著者の言葉である.これはかなり耳が痛かった.拡散性の思考を少しでも身に付けるにはどうすればよいか,これから考えてみよう.そのためにはまず忘れる.記録をしてから,しばらく寝かせてみようと思う.忘れたままになってしまわぬように,ここにも記録を残しておく.

  • * 師匠の教えようとしないものを奪い取ろうと心掛けた門人はいつのまにか自分で新しい知識,情報を習得する力をもつようになっている
    * 朝食を食べず仕事をし,朝食と注釈を兼ねてブランチ,さらに昼寝すれば朝飯前が2回になる
    * 何かを思いついたらすぐ書き留めておこう
    * 気にかかることがあって,本を読んでも脱線しがち,というときは思い切って散歩に出る.歩くのも足早に歩く.すると気分が変化し,もやもやがはれていく.
    * 書こうとしてみると自分の頭がいかに混乱しているかがわかったりすることもある.とにかく書いてみる.最後まで書ききる.
    * その第一稿をかきなおし,第二稿,...として書き直しの余地がなくなるまでやる

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