- Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480020833
感想・レビュー・書評
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2012年9月6日、『秋』のみ青空文庫にて読了。
姉妹の、互いを思いやる心、妬む心が非常に良く描写されていた。
芥川は食わず嫌いしてたのだけれども、もっと早く読めばよかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2022/12/1読了。
近代作家の作品はコレが初めて。
当時の暮らしが分かり興味深かった。また、比喩表現が綺麗だし、どれも読み始めたら世界に入り込んでしまう文章力を感じた。 -
きりしとほろ上人伝
蜜柑
沼地
竜
疑惑
路上
じゅりあの・吉助
妖婆
魔術
葱
鼠小僧次郎吉
舞踏会
尾生の信
秋
黒衣聖母
或敵打の話
女
素戔嗚尊
老いたる素戔嗚尊
南京の基督 -
2000.01.01
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<特に面白かったもの>
疑惑
妖婆
或敵打の話
素戔嗚尊
老いたる素戔嗚尊
南京の基督
『蜜柑』もクライマックスでモノクロからカラーになるところが好き
『秋』とか『路上』は有島武郎あたりの作家みたいな雰囲気。
『素戔嗚尊』~『南京の基督』までは初読じゃないけど、今回の方が楽しく読めた。
自分はファンタジーが苦手だと思っていたけど、東洋の魔術みたいなのは全然ありだわ。 -
青空文庫にて読了。
芥川龍之介の繊細さが伝わってくる。 -
ちくま文庫
芥川龍之介 全集3 大正8年〜9年の短編集。1年の間に 追われるように 多くの短編を書いている
題材を倫理的な文学に変換するのが 上手い。「蜜柑」「舞踏会」「沼地」「疑惑」「尾生の信」「竜」「魔術」「葱」などの題材から 人間のエゴや偏見を 感動や笑いを含んだ 説話文学に変換している。自然の情景描写も凄い。
「きりしとほろ上人」「じゅりあの吉助」「南京の基督」など キリスト教の倫理観を題材とした小説は、題材について 少し調べてから 読むと 面白みが増す。
「路上」「秋」は わからなかった。恋愛小説なのだろうか?
きりしとほろ上人伝(切支丹物)
*聖クリストファー(キリストを背負う者)の伝説
*キリストの重さは 世界の苦しみを背負った重さ
*悪魔崇拝から 神への従順
蜜柑
*人間愛が 自分の退屈な人生を忘れさせることを気付かせる物語
*娘が弟に蜜柑を投げる風景は 船員が船から 港に来た人達に 奉納品を投げる風習に似ている=離れても 繋がっている
*蜜柑は、林檎=原罪や性 のようなキリスト教的意味はあるのか?
沼地
*踏むとぶすりと音をさせて踝が隠れるような、滑らかな泥〜鋭く自然を掴もうとしている
*芸術=絵の中で永遠に生きていること?
竜
*嘘から出た真の物語
*昇竜の描写「その刹那、その水煙と雲との間に 金色の爪を閃かせて一文字に空に昇る〜黒龍」
疑惑
*サバイバーズギルド(震災において 助かった者の罪悪感)の物語
*道徳の実践により 罪悪感は 抑えられるのか
路上→未完の長編小説
*世間=実行に終始する、実行の前に信じてかかる
*中位→一生幸福に暮らせる→近代人は中位で満足できないので エゴイスティックになる
*エゴイスティックは 自分と他人を不幸にする
じゅりあの 吉助
*キリスト教の殉教者の物語
*吉助の死骸に咲く 白い百合の花=純潔、マリアの象徴
魔術
*精霊の力を使った魔術→欲(エゴイスティック)を捨てれば 誰でも使える
葱
*デート中に 安売りネギを見て 心奪われた 女性の話
*今まで恋愛と芸術に酔っていた〜心の中〜に潜んでいた実生活が〜突如としてその情眠から覚めた
尾生の信
*女性が来なくても待ち続ける 尾生の魂→何一つ意味のある仕事ができなくても 待ち続ける 著者の魂
秋
*姉と妹が同じ男性を好きになり、姉が妹に譲る物語
*姉と妹=マルタとマリアのモチーフ -
「新歓イベント」
(2015年5月18日/図書館1階カフェテリア)
http://opac.lib.tokushima-u.ac.jp/mylimedio/search/search.do?materialid=214003185 -
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「秋」を読んだ.たぶん初読.
南木佳士さんが「追憶の一冊」というエッセイで「生意気な高校生は,芥川龍之介がただの才気走った物語作家ではなく,本物の小説家であるのを,この作品を読んで初めて認めたのだった.」とかいている.