ブランビラ王女 (ちくま文庫)

制作 : 種村 季弘 
  • 筑摩書房
4.08
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本棚登録 : 35
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480021281

感想・レビュー・書評

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  • カーニヴァルのどんちゃん騒ぎの中、目も彩な輿が宮殿へと入場する。聞けば麗しきブランビラ王女が運命の恋人キアッペリ王子を探しているのだとか。三文役者ジーリオ・ファーヴァはなんでか王子が自分のような気がする。でも待ってジーリオ!ここで行ってしまったら恋人のお針子ジアチンタとの約束はどうなっちゃうの?
    ホフマンらしい、ビカビカネトネトな色彩の嵐が最高です。もはや情景を想像することさえできずただただ甘美な陶酔に身を委ねるほかはない。
    なんなら「不器用な男の子と女の子がお互いの気持ちを伝える話」とまとめても不自然にならないくらい単純な話なんだけど、ふたりは場面転換にも気付かずに数多の世界で別の人になって、しかし同じ恋をして、たまに役を間違えて、そして最後は「おもしろい劇だったね!」でおしまい。
    あっちの世界もこっちの世界も同じものなんだから、あっちに行っちゃうとかこっちに戻ってくるとかそんな概念は無い。今までのホフマンの作風を完全否定するようなメッセージだけどホフマンらしさが全開である、不思議なお話でした。
    砂男より黄金の壺より好きかもしれねえ…

  • 奇想天外妄想暴走小説

  • うーん…まったくわけがわからないというか、集中して読めない。

    舞台にしたら分かりやすくなりそう。

    ホフマンって、なんとなく寺山修司と同じ匂いを感じる。

  • くるくる回る世界。

  • 綺羅びやかで怒濤の語りにぐるぐる巻きにされる感じが癖になります。読み終えた時には台風のような狂騒劇が取りすぎて、んん?なんだったんだ?と呆然としてしまいましたが、とても可愛い話でした。劇関係の言葉はニュアンスがよく分からないかったり、入れ子がぐるんぐるん目まぐるしいので、ちょっと理解できてない部分もあります。ラストの大団円でのピストーヤ候の台詞は、まるで読者に語りかけるかのようで、読んでいてあたたかく感じました。「だからその気なら、すくなくともある意味では、劇場は観衆になかを覗かれるウルダルの湖だと考えてもいい。」

  • 集英社の世界文学全集に載せられているのと同じものです(挿画も)。ホフマンの、最晩年の長篇。なにしろ「百面相」ホフマンですからねぇ、プロイセンの司法官、画家、音楽家、批評家、小説家……。E.T.A.ホフマンのAは、あのアマーデウスなんですから。「訳者あとがき」に「……そのドタバタ喜劇にすべからく抱腹絶倒するのがよろしいのであり、話はまずそれから、なのではあるまいか。」とありますが、まったくそのとおり、と引用しておきます。

  • ドイツ後期ロマン派の代表作家の晩年の作。幻想小説。物語は、多くの登場人物が一人二役を果たし、こんがらがった複雑な展開を見せるが、軽妙な語り口に引っ張られ、すらすらと楽しく読める良作。
    それにしてもホフマンはドッペルゲンガーが好きだなあ。

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