安曇野 第五部

  • 筑摩書房 (1987年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784480021359

感想・レビュー・書評

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  • 戦後の日本と中村屋のその後を描く。また碌山美術館の建設で締めるまで、著者臼井吉見の戦争観がありありと懐述される。
    最後の締め方も長野県らしくてよかった。
    安曇野市民、長野県民なら一度は読んでみたらいい。
    さあ、三部感想で黒光さんは悪女なのか論。間違いなく悪女です。その理由は読んでいただいたら分かるかと。
    最後に、5部まで読んでひとつわかったことがある。もしかしたら「安曇野」を読むために歴史を学んできたのかもしれない。2000人超登場人物の解像度がとても高かった。著者のテクニックもあるのだろうけど。

  • 後半は作者の戦争体験と小説の舞台の説明と安曇野紀行及び戦争戦後の状況の説明であった。
    「中央公論」と「展望」の10年にわたり掲載したとある。それで、中村屋の人間関係ではなく、当時の政治状況の説明、戦争の前後の政治的な体制の説明、中村屋の逸話がその間に入っていたという文脈の説明がつく。つまり、一般読者を念頭に置いたエンタメの小説ではなく、中央公論と展望という、ある程度、政治や思想として知識がある人々を読者にしていた。であるから木下尚江について発言や資料など詳細な資料をもとにして説明した理由が明らかになる。
     雑誌を編集した本にしたことはこのようなものになるのだ、という典型的な例であるのかもしれない。

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