新編洛中生息 (ちくま文庫 す 3-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480021830

作品紹介・あらすじ

洛中の町家の、二百余年伝来の旧家に生まれ育ち、ヨーロッパの文物にも通暁した著者にして、はじめてとらえられた京都の日常生活の姿が、ここにはある。名著『洛中生息』『続・洛中生息』を新たに編み直した真の京都案内の書。

感想・レビュー・書評

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  • 2012/2/7購入

  • みすず書房から出た「洛中生息」に「続・洛中生息」からも数篇を加え文庫化されたものですが、もとは、ようは京都新聞に載ったもの。いまや財団となった杉本家について書かれたものはおセレブすぎで、よそのこと、ですが、これは歩く杉本先生なので、同じ道を歩くことができます。それももうなくなった道を。いまや山も町も荒廃してしまった、と言いながらある京都を幻視しつつ歩く、その無残な姿を晒した町こそが、ちょうど70年代、幼い、物心つくまえの私が見た町なので。そしてこうやって、解説で二重映しといわれる京都は、読むもの(京都新聞購読者)によって、三重に四重にと重ねられ、失われ。鮮やかに、やはり聢としかなりようがないのでした。

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著者プロフィール

フランス文学者

「2018年 『京の町家 杉本家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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