不思議の国のアリス (ちくま文庫 き 3-2)

  • 筑摩書房
3.54
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480021861

作品紹介・あらすじ

世界中の子どもと大人を魅了したキャロルの傑作『不思議の国のアリス』-兎に導かれてアリスがたどる不思議の国のファンタジー。この数多くの言葉遊びがちりばめられた透明感のある物語を、原作の香気そのままに日本語に移しかえた訳の誕生である。

感想・レビュー・書評

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  • アリス翻訳読み比べその2。翻訳はジョイス『フェネガンズ・ウェイク』で日本語の言葉遊びを限界まで駆使した翻訳で有名な柳瀬尚紀、イラストは佐藤泰生。訳者あとがきにもあるが「だ、である」調の文体、ラフスケッチ調の挿絵と大人の読者向けを想定した内容。とはいえ柳瀬氏特有の、漢字の当て字を使った翻訳は絶好調で、「海亀フーさん」もまさしく英語のニュアンスを日本語に置き換えている。そもそも作者のキャロル自身が数学者/論理学者であり、こうした言葉のロジックに対して当然自覚的であった訳だ。こうした大人向けのアリスも悪くない。

  • 映画「アリス・イン・ワンダーランド」の原作本

    https://library.shobi-u.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&materialid=00046227

  • 不思議の国のアリス (ちくま文庫) 作者のルイス・キャロルの作品です。

  • おそらくこの本は元の言語では
    韻を踏んでいる箇所があるはず。
    でもこれは日本語では消えてしまうから
    原書で比較して読むのがまた面白いんだろうなぁ。

    いわゆるそういう世界の独特な
    みょうちくりん感が何とも言えない作品。
    そりゃあ大きくなったり小さくなったりしたら
    何とも言えない感覚になるよね。

    そして、終盤に出てくる
    有名なトランプの国のくだり。
    ちゃんとアリスはそれが「虚像」
    というのを見抜いていましたね。
    まあそうだということは読者には
    すでに提示されていましたがね。

    また違った雰囲気になるものね。

  • 何回目かの再読。ドゥルーズの意味の論理学を読んでいて読み直したくなった。ナンセンスの連続でまだまだ組み尽くしてはいないところもあり、いくつかのアリス論を読む必要があることを認識。

  • 訳が秀逸。
    言葉遊びを楽しめるようになっている。
    有名も有名、知らない人などいないと思えるほどの本。
    だけど、読んだことはなかった。
    意味を考えてる暇などなく、自分の持っている想像力を最大限駆使して、情景を思い浮かべることでいっぱいいっぱい。
    これこそ読書の醍醐味と言えるのかもしれないが、わたしはいささかこれが苦手である。
    なので、ファンタジーものはあまり読まない。
    これは有名すぎるのに映像でしか知らなかったため、本を読んでみた。
    テンポがよく、場面はパッパと切り替わるので、ついていけないところがありながらもなんとか楽しめる。

  • 思ってたより随分と不思議な物語でした…

  • 映画の不思議の国のアリスもなかなか意味不明な世界だったけど、原作はもっと意味不明な世界・・。

    海亀フーやグリフォンの言葉遊びがおもしろかった。
    でも話についていけない・・

  • 『アリス・オンパレード』第12弾。ちくま文庫版。訳は柳瀬尚紀。ジョイスやエリカ・ジョングなど多数の翻訳がある。ルイス・キャロルも当然守備範囲。本書の訳文からは、読者として子どもを想定してはいないようだ。漢語が幾分多い上に「遅れじと」など、文語がところどころに混じっていたりもする。それでいて、アリスの語りは「あたし」だったり、副詞は妙にくだけていたりと、全体としての統一感にも欠けるようだ。挿絵は佐藤泰紀だが、この人の絵はやはり色彩豊かな油絵でこそ発揮できそうなのに表紙以外はモノクロでひたすらに暗いアリスだ。

  • 世界中の子どもと大人を魅了したキャロルの傑作『不思議の国のアリス』―兎に導かれてアリスがたどる不思議の国のファンタジー。この数多くの言葉遊びがちりばめられた透明感のある物語を、原作の香気そのままに日本語に移しかえた訳の誕生である。


    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
    なんか昔読んだときより面白く感じたぞ
    言葉遊びのとことか、頑張って訳してしてあるなぁ…とか上から目線で書いてますがww
    原書で読めたらこんな雰囲気なのかなぁという感じが受け取れて楽しかったです。

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著者プロフィール

ルイス・キャロル (Lewis Carroll, 1832-98)
イギリスの作家。本名Charles Lutwidge Dodgson(チャールズ・ラトウィッジ・ドッドソン)。チェシャー州の牧師の家に生まれ、オックスフォード大学クライスト チャーチ学寮に学び、卒業後、同大学の数学講師となる。『不思議の国のアリス』(1865)、『鏡の国のアリス』(1872)の作者として最もよく知られているが、本来の数学者・論理学者としての、また最初期のアマチュア写真家としての功績も高く評価されている。

「2021年 『鏡の国のアリス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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