古典落語 志ん生集 (ちくま文庫 こ 5-1)

制作 : 飯島 友治 
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 166
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (493ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480023483

感想・レビュー・書評

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  • 落語は笑点みたいな話ばかりと思っていましたが、下ネタが多いので、驚きました

    漫才と違って 劇場へ行かなくても 本で読むだけで 話し手の 息や 話しの調子が 伝わりました

  • 志ん生の噺は単なるフラではなく工夫を重ねて出来上がった芸なんだな

  • ちくま文庫「古典落語」シリーズの一。5代目古今亭志ん生(1890-1973)の落語23題を収める。題ごとに編者・飯島友治の解説を附す。噺の由来・構成・演じ手の工夫等を概観したあと、個別の語彙に対して注釈する。カバー装画は和田誠、挿絵はなし。

    収録内容:
    お 直 し/疝気の虫/黄 金 餅/火焔太鼓/宿屋の富/三枚起請/風 呂 敷/品川心中/締め込み/井戸の茶碗/お茶汲み/搗屋幸兵衛/首ったけ/お化長屋/親 子 酒/泣 き 塩/宮 戸 川/坊主の遊び/もう半分/錦の袈裟/六 尺 棒/猫 の 皿/しじみ売り

    493㌻。1989年、筑摩書房、定価880円('95年第9刷、税込)。

  • 本で落語の語り口のまま書いてあるとは思わなかった。文章でも結構笑えるもんだなーと思った。
    志ん生師匠は人がなかなかやりずらい、やりにくいという人情噺、色噺を独特の語り口と技でうまくやっていたとのことでした。枕は面白かったけど、23演目入っているので、繰り返し出てきた。
    「猫の皿」「井戸の茶碗」「親子酒」「宿屋の富」は面白かった。「もう半分」は怖かった。鳥肌がだった。
    あと全般的に江戸の風俗の様子は勉強になった。禁止になった、自粛した落語もあったんですね。

  • 『齋藤孝のおすすめブックナビ 絶対感動本50』より

    齋藤孝著『大人のための書く全技術』40冊―23

    落語を聞くことは、私たちの文章によい影響を与える。聞いたり読んだりするうちに、次第に文体がテンポのよいものに変わっていくのが実感できる。

  • 古典落語を読む。この新しい発見は、すばらしいです。
    志ん生師匠の話術がそのままの語り口で文字に再現されていて、寄席で落語を聞いているような感じが自然としてきます。
    それぞれに詳しい解説が付けられているので、時代背景や江戸時代の風俗や習慣もあわせて知ることができます。
    隙間時間でさらりと読めるので、手軽に落語の世界に浸ることができます。
    ただし、爆笑注意。

  • 古今亭志ん生「古典落語」

    面白い話と、そうでない話が混ざっている感じなんでお勧めはしない。でも、江戸の文化が伝わって来ておもしろかった。

    p8
    「お直し」
    ・遊女屋では「昼」「夜、泊まり無し」「夜、泊まりあり」の三種類の遊び方がある。
    ・局見世(つぼみせ)では酒食は売らず、線香一本(約30分)を一区切りとした。
    ・新品で足にぴったりあった足袋が粋とされていたので、色街の女達はキツメの足袋を選んで、足の指の線が出るように工夫していた。
    ・花魁(おいらん)というのは「狐・狸は尾で化かすけれども、彼女達は手練手管で化かすから尾はいらない」というところから来ている。
    ・女というのは優しくすると図にのり、小言を言えばふくれてしまい、殴れば泣くし、殺してしまえば化けて出る。
    ・釈迦は女性は「外面如菩薩内心如夜叉(がいめんにょぼさつないしんにょやしゃ。見た目は菩薩のように綺麗だが、腹の中は鬼か蛇である)」と言っている。
    ・遠くて近いは男女の道、近くて遠いは田舎の道
    ・あたらぬが、ある故ふぐの、こわさかな

    p34
    「せんきの虫」

    p50
    「黄金餅」

    p72
    「火焔太鼓」
    ・馬鹿がこんがらがっちゃったねえ、この人

    p98
    「宿屋の富」

    p122
    「三枚起請」
    ・鳥が朝、方々のおかみさんを起こしていた時代があった。
    ・お前さんはまるで親切の国から、親切を広めにきたような人だよ、親切が着物を着て歩いてるような人だ。

    p150
    「風呂敷」

    p172
    「品川心中」
    ・江戸時代、心中を仕損じると、二人は日本橋南詰の晒し場へ三日の間晒された。

    p196
    「締め込み」
    ・文化年間(1804〜1814)は間男が実に激しく行われていた。

    p212
    「井戸の茶碗」

    p238
    「お茶汲み」
    ・初回に買った遊女のところへ二度目にいく事を「裏を返す」という。振られた客以外は数日以内に二度目にいく事がならわしであった。

    p252
    「搗屋幸兵衛(つきやこうべえ)」
    ・「一人口は食えないが二人口は食える」

    p274
    「首ったけ」
    ・惚れて通えば千里も一里、長い田園も一またぎ。

    p300
    「お化長屋」

    p332
    「親子酒」

    p346
    「泣き塩」

    p360
    「宮戸川」

    p374
    「坊主の遊び」

    p398
    「もう半分」
    ・遊女奉公は二十七歳までで、二十八歳になると「年が明ける」といって解放された。
    ・「猫ばば」は猫がばば(糞)をした後で、足で土をかけて隠す事から、悪事を隠して知らん顔で済ますことを言う。

    p416
    「錦の袈裟」

    p446
    「六尺棒」

    p458
    「猫の皿」

    p474
    「しじみ売り」
    ・鼠小憎は、史実から言えば、大泥棒には変わりないが義賊ではなかったし、金庫破りもしてない。

  • なぜか家に置いてあったので読んだ「読む落語」。江戸情緒を思わせる丁寧な解説が、嬉しい。

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著者プロフィール

五代目古今亭志ん生(ここんてい・しんしょう)

1890(明治23)年~1973(昭和48)年。明治後期から昭和期にかけて活躍した東京の落語家。20世紀の落語界を代表する名人と称される。

三代目林家正楽(はやしや・しょうらく)

1948年1月17日生まれ。寄席紙切り芸の第一人者。短いが洒落の利いた言葉の数々、注文から出来上がりまでの流れの組み立てなど、そのセンスの良さで人気を博する。

「2018年 『落語紙芝居 古今亭志ん生シリーズ2 粗忽長屋/強情灸』 で使われていた紹介文から引用しています。」

古今亭志ん生の作品

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