柳田国男全集〈1〉 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (704ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480024015

作品紹介・あらすじ

日本人は如何にして渡って来たか。-伊良湖畔の浜辺に漂着した椰の実に着想し、はるか南方から稲をたずさえて北上してきた日本人の起源を探る雄大な仮説"日本人の南方渡来説"を、最晩年の柳田国男が生涯にわたる研究の蓄積と構想を傾けて示した『海上の道』。南島研究の契機となり、さらに沖縄学誕生の基礎となった大正九年暮れから翌十年春にかけての南九州・南西諸島への旅の記録『海南小記』のほか、海島民族である日本人の移住・信仰・文化の問題にふれた『島の人生』および単行本未収録「海女部史のエチュウド」を収禄。

感想・レビュー・書評

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  • 柳田国男全集〈1〉
    (和書)2014年04月06日 19:50
    1989 筑摩書房 柳田 国男


    柄谷行人さんの柳田国男関連本を読んで影響を受けました。全巻読んでみようと思っています。

    否定・抑圧されたものの回帰ということが頭に浮かんだ。

    この本を読んでいて柄谷さんが「マルクスを読むように夏目漱石を読む云々」と言っていたのを思い出しようやく合点がいった。そういうことなんだな。それはフロイトにも言えて、この全集を読み終わったらフロイト全集にかかろうと思っている。

    抑圧されたものの強迫的高次元での回復ということがどういうことなのか僕はようやく理解したと思っている。

    柄谷行人さん書籍
    「小さきもの」の思想
    遊動論 柳田国男と山人
    柳田国男論

    柳田国男全集全32巻(ちくま文庫)

  • 遠い遠い昔、祖先たちはどんな道のりでこの列島にたどり着いたのか、柳田国男の雄大な仮説。“学問”への愛情があふれています。

  • もう手元にはないけれど、文庫の全集か刊行される毎に少ない小遣いから買って読んでた。
    多分書かれてることの半分も理解してなかったけど、膨大な知識に頭が埋め尽くされてうわーんとなる感覚は、子供の頃に一度は体験しておくべきだと思う。
    覚えてはなくても知ってるとか、理解できてなくてもなんとなく判る、っていうのは、そういうのの積み重ねの先にあるから。

  • もう絶版になっているちくま文庫版全集1巻目で、古書で買った。『海上の道』という、晩年の有名な著作などが収められている。
    『海上の道』で、柳田國男は、弥生時代のはじめに、日本人の祖先が中国南部から稲をもって南西諸島にわたり、そこから本州の方向へ海流にのってきたのだという、めちゃくちゃスケールの大きな仮説を立てている。
    この仮説については、先日読んだ宮田登なども批判していたし、岡村道雄『縄文の生活誌』によれば、弥生人が稲とともに日本中に広がって縄文人を駆逐した、とする古い考え方は誤っている、とされる。発掘された遺跡から考えて、縄文人がそのまま稲作文化を受け入れていった、というのだ。
    柳田國男の時代はまだまだ遺跡など発掘されていなかったし、そもそも彼にとって考古学はまるきり専門外。今回の「日本人=稲」渡来説も、決定的な証拠なんかなくて、ただ推論を繰り広げているだけだ。
    つまり柳田仮説は間違っているが、稲作が渡ってきたルートに関しては、あるいは全部誤りとは言えないのかもしれない。

    この本にはほかに『海南小記』『島の人生』も入っており、離島におけるフォークロアなど紹介されていて興味深かった。
    とりわけ、沖縄に関しては、こんにち私たちはその言語など「異国じみている」と感じるけれども、そうではなく、言語も習俗も日本の古来のありかたがより直接的にそこに「残っている」のだ、という柳田の指摘はとてもおもしろかった。
    沖縄に関しては全然知らないのだが、歴史上の事実もふくめ、おいおい調べてみたいなと思った。

  • 『海上の道』『海南小記』『島の人生』所収.

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著者プロフィール

1875年兵庫県生まれ。農商務省勤務、貴族院書記官長を経て、1930年代以降は民俗学の著作に専念し、研究会や雑誌を主宰した。おもな著書に、『遠野物語』『木綿以前の事』『海上の道』など。1962年没。

「2021年 『葬送習俗事典 死穢の民俗学手帳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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