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- / ISBN・EAN: 9784480024503
感想・レビュー・書評
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141冊目『ゑひもせす』(杉浦日向子 著、1990年7月、筑摩書房)
デビュー作を含む初期作品集。絵巻物風漫画や忠臣蔵の実況見分など、著者にしか描けないユニークな作品が揃う。
江戸時代の庶民の生活を描くというスタンスは初期からすでに一貫している。円熟味すら感じさせる堂々とした短編ばかりなのだが、情報量が多すぎるので少々肩が凝る。天才の片鱗は見えるが、彼女の才能が真に開花するのはもう少し後の事である。
〈木瓜の実を たもとに入れた ままだ〉詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
江戸の日常が私たちの日常と地続きになっていることを確認させてくれる 元カノの家に荷物を取りに来て最後の会話をする(別れ話は済んでいると思われる)「もず」、色々な角度の構図があり映画的。江戸弁は初め聞き慣れないが読み進めていくとリズム感がありどんどん入ってくるタイムワープ没入感がすごい「通信室梅」「ヤ・ク・ソ・ク」「日々悠々」。私が一番好きなのは平安か鎌倉時代の首実検を描いた「崖」と忠臣蔵のリアル殺戮っぷりがよくわかる「吉良供養」が絵もこなれてて描き込み美しく良くわかる
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本棚から抜いて再読?再再読したけれど、
初めて読んだような、
いや、読んだことがあるような、不思議な感覚。
杉浦日向子の漫画、読み直してみようと思う。 -
史実に微細な点まで忠実な赤穂事件には驚いた。吉良家の家臣の一人一人の行く末まで調べてある。素晴らしい仕事ぶりだと思う。
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コンスタントにいいなー。飽きんなー。
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忠臣蔵に疑問を持つワタシは、「吉良供養」が読みたくて、もちろん杉浦日向子先生の漫画が大好きなので購入。
それぞれの話の中に出てくる人たちの髪型に大いに注目。
「こんな結い方が粋だったんです」とニッコリしながら語る杉浦日向子先生(テレビを通してですが)が今も目に浮かぶようです。 -
イメージ的に初期の作品集だろうか。「YASUJI東京」などと比べると隔世の感があるが、これはこれでよき。
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(2006.08.05読了)(拝借)
杉浦さんが健在のうちはとうとう作品を読めませんでした。杉浦さんが亡くなってから、かみさんが読み始めて面白いというので、何冊かかき集めて、初めて読んだのがこの本でした。読み終わってからよく見ると初期作品集と書いてありました。単行本は、1983年8月に双葉社から刊行されました。デビュー作「通言室乃梅」も収められています。
「通言室乃梅」は、武士が町人の格好をして吉原にやってきて、遊ぼうという話。本人は、うまく町人に化けたつもりが、周りの人が見ると町人には見えず、武家である事は一目瞭然らしい。
「ヤ・ク・ソ・ク」は、若旦那とタイコもちの話。タイコもちの口上がなんとも凄い。
例えば、「ひどい目に袷帷子単衣物、小僧の粗相はどうかこれにて堪忍信濃の善光寺」「そうとは白髭大明神」「恐れ入り山感服茶釜」
「吉良供養」は、赤穂浪士の討ち入りで、吉良邸にいた侍たちがどこでどのように戦って死んだかという話。ちょっと変わった忠臣蔵です。
ギャグ漫画的な描き方から、浮世絵のような美人画まで様々な描き方が楽しめます。
話も笑いとペーソスが入り混じった、大人が楽しめるマンガです。
絵師 杉浦 日向子(本名:鈴木 順子)
1958年11月30日 東京生まれ
日本大学芸術学部中退
1980年 『通言・室之梅』で漫画家としてデビュー
1984年 「合葬」で日本漫画家協会賞優秀賞を受賞
1988年 『風流江戸雀』で文芸春秋漫画賞を受賞
2005年7月22日 下咽頭癌のため死去。46歳。 -
杉浦さんはたくさん作品あるのに、しょっちゅうこればかり読み返してしまう。