意味の変容 (ちくま文庫)

Kindle版

β運用中です。
もし違うアイテムのリンクの場合はヘルプセンターへお問い合わせください

  • 筑摩書房 (1991年3月26日発売)
3.57
  • (2)
  • (4)
  • (8)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 178
感想 : 6
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784480025180

作品紹介・あらすじ

光学工場、ダム工事現場、印刷所、およそ「哲学」とは程遠い場所で積み重ねられた人生経験。本書は、著者がその経験の中から紡ぎ出した論理を軸に展開した、特異な小説的作品である。幽冥の論理やリアリズム1.25倍論など独自の世界観・文学観から宗教論・数学論まで、著者の創作活動のエッセンスが凝縮された奇蹟的な作品。

みんなの感想まとめ

生きることの意味を探求する本作は、著者の多様な人生経験を通じて、死生観や哲学的な問いを独自の視点で描き出しています。光学工場や土木現場、印刷所など、異なる場面での出来事が織り交ぜられ、仏教やキリスト教...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 仏教、キリスト教、数学、土木、戦争、文壇、貧民街、墓標の続く獣道、前を走る牝鹿。川の流れに転がる石礫。憐れな犬。北方民族の吹雪、谷あいの街、そして最後は東北の鳥海山を望む小さな印刷工場。サキソフォンを吹く伝説の男。大金を調達する幻術。

    途切れ途切れに雑誌に掲載していたそのときどきの死生観のエッセイが次第に学生の間で評判を静かに呼び、熱望されて新たに書き直して一冊の本になった。

    語られているのは、生きるということは壺中天であり、トポロジーであるということ。
    決して生きるうちには知ることが叶わない死とは何かということ。
    死を知らねば生も知らぬと同じであるということ。

    仕事を変えるたび、目にする様々な死を通じて、作者の考え方は独特の境地に到達する。

    ギリシャ哲学のように、同じ文壇の友達との対話形式で進むストーリーは、彼なりにトポロジーと言う言葉を避けて説明したかった、たとえ話を使っての人生の数学的な観測だったのではないでしょうか?

    彼の数学の証明のような記述に、珍しく深く自分自身の生死について考える事ができ、執着していた現実的な悩みからふっと解放される感覚を味わえました。
    石庭を眺めながらの禅問答みたいでした。

  • よくわからん、8000円で買って、8100円で売った。

  • きっかけは木皿泉のエッセイで取り上げられていたのをだいぶ前にみかけて。そして森敦「月山」を楽しく読めたのでこのタイミングならいけるかと思ったけれど、自分には難解すぎてぜんぜん読み砕けなかった。「内部といい、外部というも、無限に孕まれるか、無限を孕むかの違いにすぎない。」(p.26)「いかに精妙な音色をもってする吹奏も、ただ群集にむなしい問いを問うにすぎないことに絶望したのである。」(p.108)

  • 数読目。
    何度読んでもよくわからん

  • 楽しめました。恩師、三浦先生の思い出の一冊。

  • おもしろいから読んだらいいと思う。ひどいと思う。「と思ってた」ことを無理矢理わかりやすく説明してもらってるけどしてもらえばしてもらうほどちんぷんかんぷんな説になってそれでも真顔で神妙にしてるへんたいのおっさんを興味深いな〜と思って眺め続けてる暇な快楽だけど妙に言ってることがふとわかったりしてエクスタシー! 感じたと思ったらまださらに話と転換が続いてて「お、おっ」てコケて(リアクション)また聞いてる、って感じですか違いますかそうですか。いやもう大好き(で、興味向かない時は話聞かない自由なボケていたらくOKな自分を許せる直球なおっさん。と勝手にしてる。)意味の変容だよね〜、とそのタイトルには勝手にちょっととぼけた感覚も抱いて(真面目だけど)そうそう、そうなのよ、と私は見とったとです。柄谷行人が日本文学史上類例をみない小説と言って敢行を勧めたらしいけど、言う「内面への道が外界への道である」命題のドンそれ!テキストだと思う。その論説じゃなくてど真ん中。
    と言いつつこんな「ようわからん変な本」(愛)、売れはしないと思う。(あ、現在絶版らしい ウヒョ)もしこの本が中心市場にまかり通ってる世界だったら、どんなか知らんけどかなり面白いと思う。

全6件中 1 - 6件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

森 敦(もり・あつし):1912-89年。小説家。長崎県生まれ。旧制一高中退。横光利一に師事。1934年、「酩酊船」を新聞連載し、太宰治、檀一雄らと「青い花」を創刊。新鋭作家として期待されるも、以降30年に及ぶ転居・放浪生活を送る。50歳を過ぎ東京に戻る。74年、「月山」で芥川賞受賞。主な著書に『月山・鳥海山』『われ逝くもののごとく』『わが青春 わが放浪』などがある。

「2024年 『新編 意味の変容』 で使われていた紹介文から引用しています。」

森敦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×