ことばの食卓 (ちくま文庫)

著者 :
制作 : 野中 ユリ 
  • 筑摩書房
3.82
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  • (9)
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本棚登録 : 997
レビュー : 102
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480025463

作品紹介・あらすじ

食べものに関する昔の記憶や思い出を感性豊かな文章で綴るエッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • 不思議な文章を書くひとだ、というのが第一印象。
    しいて言うなら、無邪気、だとか、無垢、だとかの言葉が近いのだろうと思うけれど、それにしては手触りが冷やっこい。うらうらとしているのに湿っていて、艶っぽくないのになまめかしい。
    例えるならば、花冷え、のような。陽気と同時に、ひんやりとした二の腕のような感触を覚える。

    著者自身がもっとも思い入れがある、と言っている冒頭の「枇杷」が、やはり、もっとも素晴らしいと思った。恐ろしく生々しい。一文字一文字がそのまま、記憶と結びついているよう。深い、愛情を感じる。それでいて、老成した印象は、全くない。
    少女のような目を持った人だったのだろうな、と思う。見た目ではなく、「見る」目として。

  • 武田百合子さん的世界がむんむん、ではあるのだけど、ちょっと苦手だった。
    わたしって幻想文学っぽいのが苦手なんだよなぁ。宮澤賢治しかり稲垣足穂しかり。
    あまり大声で言えないのだけど。物語好きなのに、空想好きなのに、夢見がちなのに、おかしいじゃんと思うんだけど。

    あ、基本がローラだからなのかも。生活系。

    • 日曜日さん
      こんにちは!ゆきさんの石井好子さんの本のレビューで魅かれ本棚までお邪魔しました。こちらの『生活系』と言うの、とても面白いと思いました。
      武田...
      こんにちは!ゆきさんの石井好子さんの本のレビューで魅かれ本棚までお邪魔しました。こちらの『生活系』と言うの、とても面白いと思いました。
      武田百合子さんなら、富士日記は生活系??
      これからもちょくちょくお邪魔します。よろしくお願いいたします。
      2012/10/17
    • ゆきさん
      日曜日さん
      コメントありがとうございます。
      まさか「生活系」などという表現でわかっていただける方がいらっしゃるとは…!うれしい。

      ...
      日曜日さん
      コメントありがとうございます。
      まさか「生活系」などという表現でわかっていただける方がいらっしゃるとは…!うれしい。

      確かに富士日記は生活系かも(笑)。
      でも読み通せていないんです…。同じようなことが延々続くので…。

      わたしは『犬が星見た』とか『日々雑記』とかが好きです。

      日曜日さんの本棚、わたしもまたお邪魔いたしますね。
      よろしくお願いします。
      2012/10/18
  • 武田百合子さんの感性が詰まった随筆集。昭和初期の日本の「匂い」が生々しく立ち上ってくるようだった。少女の視線と、青年の繊細さと、老いや人生への悲哀が混ざりあったような筆致で「食」の思い出が語られる。

    この本に限らないけれど、こういう戦前〜昭和後期ぐらいの日本の生活について書いた文章を読むと、現代との距離があまりに遠くて、外国の話のように感じられることがある。本書は武田百合子さんの少女のような語り口と、野中ユリさんの挿絵も相まって、なおさら外国の小説を読んでいるようだった。

  • 淡々とした中に不気味さとほのかな死臭。大好き。

  • どこか茫洋とした語り口

  • 好:「花の下」

  • すっかり小説だと思って読んでいましたがエッセイでした。うわぁ…。
    時に美味しそうに、時にとても不味そうに。食べ物の事が綴られていたり、ふと気づいたらあぁここに食べ物出てたわと思わされたり。
    よく考えたら食卓とか食べ物とかって、生きるために欠かせない事のはずなのに、このエッセイにはどこかしらに必ず死の臭いが感じられた。多分それは時代背景があるからだろうし、食べるという事には生きるという事、そして生きる事には死ぬという事がまとわりついて離れないからそう感じさせられたのだろう。

    どの話も一度読みしただけでタイトルから話を思い出せる程に濃く読めます。が、おそらく何度も読み返す事になるのでしょう。特に怖いこと、と夏の終り、の気持ち悪い読後感は何度も求めてしまいそう。

    挿絵の野中ユリさんの画も素敵。ゴーギーの絵本思い出しました。話によく合う。

  • 食べ物や幼い頃の謎めいた不可解な出来事、匂いにまつわる記憶を柔らかい古き良い言葉で綴った随筆集。不思議少女のまま生き続けた人の綴る物語。浮遊感に魅了される。

  • 子どもの頃に飲まされた牛乳、ロボットを作って遊んだ森永のキャラメルの箱、戦中の日の丸弁当、母親になってから成人した娘といっしょにデパートで食べたまずいオムレツ。死んだ夫の墓参り、死ぬ前の夫と食べたビワ。
    ひとりの女性の、それぞれの年代の食べものと思い出が何か語りたそうに並べられている。多感期がまるまる戦争だった1925年生まれの著者。そのことばは、やわらかく、すなおで、読みやすく、トゲがある。女性におすすめ、短編エッセイ集。

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