アーサー王ロマンス (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 136
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480026118

感想・レビュー・書評

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  • 実在定かならぬ伝説のブリテン王とその配下の騎士たちにまつわる様々なエピソードを、人物ごとにまとめた導入本。自由奔放な時代の英雄たちの事績がキリスト教的倫理観の行き渡った時代に再構成されたせいか、登場人物がみんな「立派」とされながらも破戒的なのが面白い。ケルト神話の著作もものした著者による巻末の分析は説得力がある。

  • 系列順に物語と解説が入っているので、訳したものを並べてあるだけでは前提が分からなくて困惑するところも、分かるようになっている。初心者向きです。

  • 4/15 読了。
    ハリー・ポッターはアーサー王伝説の語り直しだったんだなぁとめちゃくちゃ今更な気付き…。

  • イギリスの超有名な英雄譚、アーサー王物語のダイジェスト版。

    中世の騎士道文学や叙事詩というのは、格調高い風合いを楽しむことができればいいのだが、話としては現代人の感覚からするとやや単調すぎるきらいがあり、なかなか手が伸びないものである。
    (『ニーベルンゲンの指輪』は面白かったけど)

    でも有名なアーサー王の伝説を知りたい、という人にうってつけな一冊。
    有名な挿話や騎士たちの活躍を整理して書いてある。

    ただ、本当にダイジェストしているだけなのが惜しいところ。
    ここにもう少し、たとえば異伝の紹介だとか、歴史学的な考証だとか、著者なりの見解だとか、そういったものが織り交ぜられていたら、より入門書として素晴らしいものに仕上がったに違いないと思う。

  • 概要がわかってよかった。
    アーサー王弱!魅力さっぱりわからん!という印象を持った。

  • 昔読んだ本の再登録の1つ
    ダイジェスト版な形なので、すごくはしょっている。
    岩波少年文庫の「アーサー王物語」グリーン著の中でも「ガウェイン卿とラグネル姫」の物語が好き。
    この本にもありましたが、訳がジュニア向けから大人向け?に。

    ガウェイン卿が、騎士より生身の男の人になっています。
    そんなガッカリ度もあるけど、面白いセリフもありました。
    ラグネル姫との婚礼の夜にガウェインはため息をつきそのわけを尋ねると
    「~おまえの年と、醜さ、おまえの生まれのいやしさのせいだ」と答えるわけですね。
    でもラグネル姫は全然負けていません。
    「年齢の多い者には分別が、醜ければ他の男に襲われる心配がありません。また生まれの上下でその人の気品は左右されるものでなく、その人の性質によるのです。」

  • アーサー王と円卓の騎士の物語が、おおむね時系列に沿って並べられている。元々エピソードの個別性が強く、異説も多いだけにバッサリ切り捨てられた部分も多いが、アーサー王の入門としては妥当な構成だろう。

  • イギリスのアーサー王と円卓の騎士たちについての挿話集。イギリスの地図や登場人物の説明があるので読みやすかったです。「トリスタンとイゾルデ」の元となった話や、聖杯を探す各々の冒険は流れらしい流れはなく、それぞれ単発の昔話のよう。それに対してアーサー王と王妃、ランスロットの三角関係が表面化するあたりは史実に近いのかなぁと思われます。しかし騎士に求められることや、聖杯を手にする条件など、昔から人の美徳とされていることは大して変わらないのに人間の進歩のなさを感じますね。その美徳を普通に持てるようにはなってないもんね…。

  • 思いのほかするすると読み終わることができました。
    (の割りには時間かかってるけど(汗))
    十年近く前に、西洋における「ここは押さえておいた方が」っていう古典を知りたいなーと思って、友達のMさんに相談して勧められたのがこの本でした。

    実際、読み始めるの遅すぎーで恐縮ですが、やっぱり読んでよかったな。
    「アーサー王」に関わる伝説やエピソードを網羅する形で紹介してくれてます。
    時に研究者の視点からいろいろな諸説学説を紹介してくれたり、時には物語のエピソードをそのまま読ませてくれたり…と、「アーサー王」「円卓の騎士」「聖杯伝説」に興味がある人は一読してみるといいと思います。

    私などは、タイトルだけならワーグナーで知っていた「トリスタンとイゾルデ」も一つのエピソードとしてアーサー王伝説に含められてることも、この本で改めて知ったわけだし(笑)。

    それに、「アヴァロン」という島の意味、「リンゴ」の意味。
    知ると知らないのとでは、雲泥の差だわ!
    なぜ、聖書でイブが蛇にそそのかされて食べてしまった実が「リンゴ」の絵で描かれているのか?
    「ナルニア国物語」でルーシー達が入っていった衣装ダンスに、なぜリンゴの木の彫り物がなされてるのか?
    押井守監督の映画「アヴァロン」はなぜあのタイトルなのか?
    そこには「アーサー王物語」にのみ出典があるのではなく、ケルトやフランス、ドイツその他いろいろな土地と時代の信仰、教訓が層のように積み重なってはいるけれども、その流れをかいま見ることができて、良かった。

    この本で「アーサー王」の概略を知ることができて、かえって、あとがきで著者が翻訳にとりかかっているキャクストン版復刻本『アーサー王の死』を読んでみたくなっちゃったよ。
    そういうものじゃない?
    アウトラインを知った方が、こういう古典にトライしやすいよね。

  • 1996年7月27日再読

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著者プロフィール

1932年、栃木県生まれ。東京大学大学院博士課程修了。『妖精の国』『ケルトの神話』他多数。

「2015年 『日夏耿之介の世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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