夢野久作全集 10 (ちくま文庫 ゆ 2-10)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480026804

感想・レビュー・書評

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  • 全体的に物足りない…。
    狂気に満ちているわけでもなし、ステキな推理劇場があるわけでもなし、あっと驚くどんでん返しもなし、心揺さぶられる物語があるわけでもなし…。

    冥土行進曲はオチが好きじゃなかったけど、復讐ものが好きな身としては途中まで楽しめた。

  • おどろおどろしい文章の中に見え隠れする人間の狡さと怖さと情けなさのようなもの。独特の言い回しが好きだ。

  • 解説にも書いてあるが、全体的に話の「荒さ」が目立つ短編集。でも文章はしっかり夢野久作。
    S岬西洋婦女絞殺事件
    人間レコード
    の二つが面白かった。
    やっぱり異国と絡んだ話が面白い。

  • 夢野久作といえば探偵小説の大家であり、最も有名なのが「ドグラマグラ」。
    今まで何度も読みかけては頓挫し、を繰り返していたが、昨年暮れにとうとう完読。
    読んでみれば、意外におもしろくてどんどん読み進んでしまった。
    今の時代に妙に当てはまるところがあるような気がした心理小説。
    そしてその勢いで読んだのが、この全集の10巻。
    短編小説ばかりを集めてあり、「ドグラマグラ」の後だったせいか、今一つ読みごたえがなかったように思う。
    学生時代、夢野久作は一種の「通過点」みたいなところがあった。
    いつだったか書店で高校生の女の子が「夢野久作はありますか?」と書店員に尋ねていた。
    「いえ、うちには置いておりません」という書店員の返事を聞いて愕然としたのを覚えているが、今も夢野久作に夢中になる若い人たちはいるんだろうか。

  • ちくま文庫から刊行されている夢野久作全集の第10巻。「ドグラ・マグラ」以降、晩年までの作品12篇を収録。「夢野久作」からイメージするような作品は収録されていませんが、こういう作品も残しているのかと、ちょっと驚きます。「ドグラ・マグラ」で全部出し切ってしまったんだろうか。裏を返せば、ある意味読みやすいというのだろうか。

  • 前巻の「ドグラ・マグラ」と比較すると断然読み易かった。
    テーマを付けない点も却って良かったのではないか。
    「刺青」という言葉が所々で散見されたが、これは外国風味を加える為であったのかも知れない。

    「継子」の真犯人はどうしても中林先生という気がしてならない。
    「オンチ」は又吉みたいに優しい人を怒らせると怖いと改めて感じた。
    「白くれない」で時代小説はやはり苦手だと気付いた。

    解説で言っている事は一部理解出来る。
    確かに粗削りで筋が逸れている作品が多い。
    しかし、夢野久作の魅力は不可思議で意味不明な無意味にあると思う。

  • 家の何処かにあるからまた読み返したい。この全集絶版だから、ちまちま集めるのも大変である。

  • 2009/
    2009/

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著者プロフィール

1889年福岡県に生まれ。1926年、雑誌『新青年』の懸賞小説に入選。九州を根拠に作品を発表する。「押絵の奇跡」が江戸川乱歩に激賞される。代表作「ドグラ・マグラ」「溢死体」「少女地獄」

「2018年 『あの極限の文学作品を美麗漫画で読む。―谷崎潤一郎『刺青』、夢野久作『溢死体』、太宰治『人間失格』』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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