脳の見方

  • 筑摩書房 (1993年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784480027818

みんなの感想まとめ

多様なテーマを通じて、脳や人間の精神活動について深く考察する本書は、著者の独自の視点が光る一冊です。特に、生活に根ざしたエッセイや哲学的な考察が展開され、読者を惹きつけます。中でも、著者のユニークな解...

感想・レビュー・書評

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  • 見方三部作で二作目の本作品。Ⅴ綺想 の章が養老先生の生活について養老節が炸裂していて面白く読めた。ⅠからⅣは出版当時はどうだったか分からないが、でもそれを考慮しても凡庸な語り口でそれほど面白くないと思う。専門分野では個人的にはⅥの、発生における時間のずれと進化 が面白かった。

    この本で印象に残った箇所は、

    ・原則は一つが望ましいけれども、その原則は言わないので、頑固と言われる
    ・本を読むと馬鹿になる、たくさん読んだ、だから自分は馬鹿である

    というところ。

  • 著者の主著である『唯脳論』が書かれる以前に発表されたエッセイをまとめた本です。

    著者は「文庫版あとがき」で、「はじめの部分は、『唯脳論』に至る軌跡をあるていど表わしている。こちらに収録した文章のほうが、私の最初の考えかたをよく示しているものもあるので、興味のある方は両者を並べてお読みいただくと、あるいはよく理解していただける点があるのではないか、と考えている」と述べています。ただわたくしの印象では、前著である『ヒトの見方』(1991年、ちくま文庫)のほうが、解剖学的な議論から『唯脳論』へとつながる著者の思索の軌跡がよく示されているように感じられます。

    本書はむしろ、とりあげられているテーマの多様性に目を惹かれます。ゲーテの『ファウスト』の時間論や、モンテーニュの孤独論についてのエッセイもあり、著者は「勝手読み」だと謙遜していますが、著者ならではの斬新な視点が示されていて、個人的には興味深く読みました。かと思えば、「毛だまり」やウオノメの形成についての生物学的な解説もあり、ヴァラエティに富んだ内容となっています。

  • Ⅰ神経
    脳の法則性と「真実」
    ヒトの精神活動の博物学
    脳の中の過程
    文字はどこにあるか
    Ⅱ解剖
    誰が解剖を始めたか
    私の解剖学事始め
    眼を創る
    誤解の解剖学
    Ⅲ時間
    ゲーテ『ファウスト』の今日の意味
    モンテーニュと横井庄一の「孤独」
    Ⅳ博物
    ユニコーンの角
    動物伝説
    知と性の毛だまり
    ウオノメの話
    柳の枝は、水面を察知するのだろうか?
    Ⅴ綺想
    十で変人
    図書館を書庫と割り切って
    読書余論
    哲学と理解ー馬鹿の壁
    剽窃と現場
    Ⅵ発生
    発生における時間のずれと進化
    咀嚼器の進化と感覚器
    あとがき
    解説 本書は知的アクション小説である 夢枕獏

  • 『脳の中の過程』(哲学書房)の文庫版。

  • 1993年(底本1986年。ただ、初出年は不明)刊行。様々な雑誌掲載のエッセイを集積。それゆえ内容は雑多。ただ、本書は著者の責任ではない問題がある。一つは、掲載された雑誌名やその初出年が明記されていない点。これがないと本書のような雑多なエッセイの集まりの場合、テーマ不明なため、読み手は著者の問題意識に滞りなく入っていけない。第2に、著者のように理系的な文脈や比喩で説明しようとすると(特に社会事象や社会の構造)、その古さが誤謬を招来し、説得力の欠如や意味の不分明につながる点。今時、唯心論はないだろう。
    さらに言えば心脳二元論も危うい。そういう意味で、逆にいえば、古さが問題にならない領域や、さらには著者の狭義の専門領域(解剖学。つまり、生物学や組織学)に近い話題が並ぶⅣ以下は、興味深い記述が多く見える。著者は東京大学医学部教授。

  • 読みにくいー

  • ここから色々なところに繋がっていくんですね。

  • ・4/27 ようやく読了.脳の話がメインかと思ったら、エッセイにしては専門的過ぎるような本業の解剖関係の話が主だった.馬鹿の壁が初出なのはこの本のようだが、ちょっといまいちだった.

  • 人は脳で生きている
    時間での支配、孤独が人生
    脳から西洋哲学、動物、昆虫...
    様々な観点から述べる
    結局は人間とはなにかにたどり着くような気がする

  • 養老先生の本で、一番最初に買った本。
    突き放したような文章のそこかしこにユーモアが見え隠れしている。のちに多くなる口述筆記の文章よりも、先生が実際に書かれているもののほうが、語り口は、好き。
    先生が某国立大をお辞めにな(れ)るのが決まったとき、廊下をスキップしていたらしい、って逸話がなんともよい。

  • 養老猛司の処世作「唯脳論」の直前に出版されているエッセイ集。あとがきにもあるように、唯脳論や近著「馬鹿の壁」に継がるエッセイが収録されており、興味深い。唯脳論は学生時代に読んだ記憶があるんだけど、内容をすっかり忘れいるので、近く読み返そう。

  • 著者の二作目の一般向け著作で,唯脳論を出す前の作品。最近の著作と比べるとかなり丁寧な論の進め方をしている。また,この本を書いた当時は生物進化(進化論ではなく博物学的事実の方)に対して並ならぬ関心を抱いていたということも窺わせる内容。進化学徒(末席ではあるが)の自分にとって興味深い話題も,幾つかあった。

  • 新規購入ではなく、積読状態だったもの。
    購入詳細不明。
    2013/1/21~1/25

    恐らく20年ものの積ん読本。脳の見方、というタイトルだが、脳の話と言うよりは、氏の専門の解剖学を中心とするエッセイ集。もともと哲学書房という出版社から出たこともあるのか、多分に哲学的内容。後に氏の代表作ともなる「馬鹿の壁」という言葉が出てきたのが興味深かった。

  • 前半の神経や解剖の話はあまり面白くはなかったが、中頃から、養老さんの面白い話が始まった。解剖学者がゲーテのファウストやモンテーニュのエセーを論じるとは思いも寄らなかった。

  • 「哲学と理解-馬鹿の壁」の章で「バカの壁」の話しが出ている。そのルーツかも。

  • もう少し解剖学よりの内容でもよかったかも

  • 唯脳論以前の、そして唯脳論に至る雑文集。「馬鹿の壁」と云う言葉もすでに登場している。学問の本質、脳化していく社会など面白いテーマが盛り沢山。

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著者プロフィール

養老 孟司(ようろう・たけし):1937年神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学名誉教授。医学博士(解剖学)。『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞。『バカの壁』(新潮社)で毎日出版文化賞特別賞受賞。同書は450万部を超えるベストセラー。対談、共著、講演録を含め、著書は200冊近い。近著に『養老先生、病院へ行く』『養老先生、再び病院へ行く』(中川恵一共著、エクスナレッジ)『〈自分〉を知りたい君たちへ 読書の壁』(毎日新聞出版)、『ものがわかるということ』(祥伝社)など。

「2023年 『ヒトの幸福とはなにか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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