チェーホフ全集〈12〉シベリアの旅 サハリン島 (ちくま文庫) (ちくま文庫 ち 5-12)
- 筑摩書房 (2009年7月1日発売)
本棚登録 : 48人
感想 : 4件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (600ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480028129
感想・レビュー・書評
-
2010年12月7日読み始め 2010年12月15日読了。
「1Q84」つながりで読み始めたのだけど、村上春樹が引用していた「かわいそうなギリヤーク人」は思ったほど出てこない。ギリヤーク人もかわいそうだけど、アイヌなど他の原住民もかわいそうだった…。
サハリン島というと、日本では間宮林蔵ぐらいしか思い浮かばないけれど、ロシアでは「流刑地」であり、チェーホフは流刑地の現実をかなり冷静な視線で見ている。ソルジェニーツィンは自分も流刑させられた経験もあり、やはり「内側の視点」という感じだけど、チェーホフは冷静な観察者という感じが強い。
笞刑や絞首刑の描写はかなりショッキング。女囚の扱いも、当時としてはよくあることだったと思うが、権力者が振り分けてたりして辛い。チェーホフは淡々と書いてるけど、まさにこの世の果てといった当時のサハリン島の現実だった。旅のロマンはほぼありません。
しかし、退屈な内容といえばそうなんだけど、さすが文豪というか、なにかしら面白くて700p読んでしまった。初チェーホフがこれというのも、結構チャレンジャーだったとは思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ちまたはドストエフスキーブームですが
-
村上春樹のエッセイで出てきたチェーホフの旅行記。ロシア文学ってちょっと難そう…と思っていたのですが、なかなかどうして!チェーホフにはまりそう…
全4件中 1 - 4件を表示