日本の村・海をひらいた人々 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 98
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480030351

作品紹介・あらすじ

日本全国を歩きめぐり、実際に自分の目で見て、そこに暮らす人々に話を聞いて調査した民俗学者、宮本常一。彼が日本の村と海、それぞれに暮らす名もなき人々の、生活の知恵と暮らしの工夫をまとめた、貴重な記録。フィールドワークの原点がここにある。

感想・レビュー・書評

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  • 解説:松山巌

  • 2017.9.16 読了

  • 2016/1/20購入
    2017/11/9読了

  • 日本古来の村がどのように成り立ったのかや昔の人々の暮らしを垣間見ることのできる名著。小中学生向けの本で、作者の宮本常一先生がまるで授業で語ってくれているような優しい語り口なので、とても読みやすいです。

  • 何とも素晴らしく深く、それでいて読みやすい、味わい深い論考。
    日本各地の家屋や屋根についての緻密な観察と論考はもちろんのこと、例えば田畑についての記述はこちらが知らなかったことで恥ずかしくさえなる。

    傾斜地に畠をだんだんにつくったのは、肥料を逃さないため&山の荒れるのを防ぐためだったという。また糞尿を肥料とできる牛を飼うにも、段々畑は好都合だった。
    一方、田については、田植えという作業や田の大きさ等には、雑草とりの大変さや用いる道具などが関係。
    まさに一次産業が風景を作っているのだ、と実感させられる名著。

  • こういう風にものを見ていくと、ひとつの学問になるということが子どもにもわかってしまう名著。ワクワクする。
    工業製品と化した日本の住宅も、その記号を紐解けばここへたどり着く。もっとも、もはやの感は拭えないが。

  • 古本で購入。

    宮本が戦後日本の担い手である少年少女に語りかける、という形をとった文章を収録した本です。
    収録されているのは、村にあるさまざまなものの成り立ちを解説する「日本の村」と、海で生活してきた人々のことを語る「海をひらいた人々」の2つ。

    この2つに共通するのは、ただ一方的に説明するのではなく「若い人々とともに考えていきたい」という姿勢。
    「どうすれば人々の生活はより良いものになるのか」を考える。
    皆が幸せになるための工夫を模索する。

    この人の学問はやっぱり人ありきの学問なんだな。
    宮本常一の笑顔と眼差しが感じられる1冊です。

  • この2つの文章は、どちらも子ども向けに書かれたもののようだ。小学校低学年の教科書みたいに平仮名ばかりで、とても親切な口調で書かれている。
    特に「日本の村」の方は素晴らしく、子ども向けとはいっても子どもだましではなく、ちゃんと深みのある民俗学入門書になっている。
    宮本常一はひたすら日本中を旅して回ったが、その頃の日本の風景はもうほとんど残っていないだろう。ここに描かれたような「ムラ」の生活にはおおきな郷愁をおぼえるけれども、それはもはやどこにも無いのだ。

  • 筆者は「とうとい」と連呼していた勤勉な日本人たちが作り上げたものが、自分には「いとおしい」と感じた。
    これも20年もしたら完全な過去の歴史になるのだろう。さみしい限りだ。
    中学生の教科書にでものっけてくれないかな。

  • 朝日新聞2011.04.18夕刊。「コトバの記憶」宇佐美貴子氏・文。

    《日本全国を歩き続けた在野の民俗学者が戦後の子どもに向けた。田畑や家、道ばたの小さな石碑など、なんでもないようなものにも大切な意味を読み取ろうとする。》

    取りあげられたコトバは、

    「祖先の手によってつくられたものであり、そこには古い人の心がこもっているのです」

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著者プロフィール

民俗学者

「2019年 『宮本常一 伝書鳩のように』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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