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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784480032034
みんなの感想まとめ
美しくも残酷な主人公を中心に展開される物語は、読者を魅了する独特の世界観を持っています。主人公モイラは、驕慢さと天性の美貌を兼ね備えたキャラクターで、彼女の心理描写や人間関係の複雑さが物語に深みを与え...
感想・レビュー・書評
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美しく残酷で驕慢な主人公
ハマる人はきっとハマる世界
三島由紀夫氏絶賛!
最初は主人公のモイラに
著者の森茉莉さんがかぶって
如何に森鷗外の娘として
偏愛されていたかが窺い知れて
個人的には興味深かった
次第に登場人物がお互いの
心理状況を読み合い過ぎてて
ちょっと現実味がなく
空想に遊ぶ感じがした
私にはちょっと長かった...かな
言葉の表現が美しく
句読点の位置なども特有で
ちょっと気になるので
他の著作も
読んでみたいなと思った
緑の本棚にて購入詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
森茉莉の描く世界観(美しくてリッチで、どこかフランスの雰囲気がする甘ったるい自己の世界)が大好きなのだけど、ちょっと長くて飽きた。
ねっとり纏わりつく美貌、天性の魔力なんかが胸焼け。
物語よりも森茉莉のユニークな性格や読んでて恍惚とする審美眼がつまった後書きやエッセイのほうが断然好きだな。 -
三島由紀夫に「官能的傑作」と賞賛されたというが
たしかにエロティックな文学である
森茉莉さんがこの膨大なロマネスク物語を
還暦を過ぎてから書かれたということにわたしは興味を覚えた
モイラという変わった名前の美少女がヒロイン
媚態と香気が天性のもので悪魔的な美貌
なんていう女性がいるかどうかはわからないが
少女が女性になってもわがままで、こどもっぽい
自己中心的に生きていてもそれが通ってしまうなんて
そんなこと不可能である現実を知っていれば
それを描ききってしまう森茉莉さんのふてぶてしさがおもしろい -
森茉莉版「杏っ子」。
ここまで無口でここまで魅力的な女性(という言葉がそぐわないぐらいに幼い女)を小説で読んだことがない。
自分としてはすごく時間をかけてゆっくりと読み勧めたんですが、(先を急がせない何かがあった)後記に10年を掛けて執筆に取り組んだと書いてあり納得。飴を舐めるみたいにゆっくりと味わう小説です。 -
ずっっっっと読みたかった本!!きめの細かい表現が本当に秀逸。夢中になって読み進めちゃうけど、ふと冷静になって離れてこの本を見てみると、登場人物全員があまりにも他人の機微に敏感で、それがまた面白い。
たぶん実際に声に出してる会話ってかなり少ないのに、読者という視点の特権で、彼らの中で移ろう季節や心を余すことなく堪能できてしまう…すごい…… -
一言で言うと、どうしようもない官能小説。
ただかなり耽美的で、徹底された言い回しと入り組んだ洞察が森茉莉を思わせる。女の匂いとは如何程か。少し考えたくなる。
果たして私はこの年齢で「甘い蜜の部屋」を読んで良かったのだろうか。
言語化された複雑な洞察は少なからず私に影響する。この疑問だけは残ったまま消えなかった。
それくらい、日常に潜む無限の「無意識」が鏤められてる。これほど緻密に再現して描くってただものじゃない。
私は鴎外よりも森茉莉の方が断然好みだということを、この分厚い本から実感させられた。
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読点が多すぎてつっかえる感じ。大正時代の食事やセレブな家の様子は興味深かった。
どなたかの感想で「登場人物全員エスパー」というのが言い得て妙だった。 -
森さんのエッセイならいくらか読みましたが、このような小説はあまり読んだことはありませんでした。旧仮名遣いは彼女の古風で美しい文章を綺麗に磨き、修飾し、そしてめいいっぱい表しています。貧乏だってグルメな料理たちはいつもおいしそうだ。
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ピンとこない。
上記の理由もあってちょっと長く感じる。
かつての封建的男性社会において、
「女性とは・・・である」といったパターナリズムの押しつけ的前提すら
成立できないモイラという女とその魅力(もしくは魔力)に吸い寄せられている男たち。
唯一彼女をコントロールするができる父親との関係性は、
ある種、肉体的エロティシズムを超えて、精神的占有欲のもつれ合いといった様相を見せていく中で、
モイラに囚われた男たちは悲しい結末を迎える。
どうも男側からは釈然しない。
たぶん女性が読んだらこう思うであろうという小説に
村上龍の「限りなく透明に近いブルー」や大鶴義丹の「スプラッシュ」などを
読んだ後と同じような感じだと思う。
そんな訳で評価は低め。
性別が変わるとまた評価はがらりと変わるかも…。 -
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類ない美貌と皮膚と香気を持ち無意識に男達を絡め取る少女、藻羅。一少女としての或一つの理想型だと思うが、藻羅をモチーフに人形を造ってみたいか、と、問われるならば、「否」だ。それは、藻羅の腰の部分の描写に原因があると思う。少女体型に成熟した「腰」は似合わない。読んでいて、ワタシは藻羅より、一部、二部、三部全ての終わりに微笑っている魔の創造主であり共犯者としての父「林作」に非常な興味を覚えた。
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モイラ!モイラ!
おっかない女だな。
今はやりの“肉食系”なんて、比較にならない本能の肉食獣。 -
森茉莉の書く文章って、リズムがひどく女性的なのに、目線が男性的なんですよね。独特なリズムがあるから、好き嫌いが分かれるかもしれない。魔性の女モイラ(これ日本人ですよ!)に翻弄される男達の話。もてる女は同性から嫌われるって……つまりモイラじゃないの? みたいなぐらいに完璧なファム・ファタル。根っからの自己中(というと、少し語弊のある気もするが)で、自分とパァパ以外は眼中に無し! という感じ。これくらいの方が、いっそ清々しいのかしら。
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父娘の擬似恋愛。
粘つくように甘ったるい文体は読みづらく、気が滅入るほどに息苦しい。
が、読み進むうちに独特のムードに酔わされてしまう。
清々しさの対極にあるような倦怠は、読む人の好みが分かれるところですが、他ではちょっと味わえません。 -
これを読んでからなんとなく「蜜」という漢字が特別なもののように思えるようになった。
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窒息しそうな閉塞感。ゼリーの中を泳ぐ熱帯魚。
呼んでいる側はゼリー越しにしか熱帯魚を見れないので正しい魚の色がわからない。
生きたお人形さんの話。 -
森茉莉が還暦過ぎから十年がかりで書き上げた950枚に及ぶ長編小説。主人公モイラが、父親との甘く濃密な心の部屋に棲みながら、類稀な美貌と、不可思議な香気を放つ皮膚、無意識な媚態で、男たちを破滅させていく、大正時代を背景とした大ロマネスク。「幼女編」「少女編」「結婚編」の三部構成からなる。三島由紀夫に「官能的傑作」と絶賛された。泉鏡花文学賞受賞作。
こんなものがあの年齢で書けるとは、浮世離れしてるというか、永遠の少女というか、いつまでも父の娘というか、精神の貴族というか、なんにせよ凄いですな…。 -
森鴎外の娘の森茉莉。初めまして。
母に聞いたらおもろいらしいので楽しみ。
1975年刊行。
耽美派の真骨頂というか、美少女の媚態が数々の男を魅了して人生を壊していくファムファタルもの。谷崎潤一郎みも感じる。正直ゾクゾクする。かなり好き。 -
とてつもなく美しい、不思議な悪魔の少女の話。
美しいものに惑わされずに
静かな日々を過ごしたい。 -
1975年に発行された小説なのに、著者があと書きで書き上げるのに10年かかったというとおり、舞台はさらに前の昭和20〜30年の時代を感じさせる。旧字体の文体、漢字で少し読みにくいのに、登場人物の思いを詳細に書き連ねる様は見事で、当人すら言語化できないだろう感情のひだを描き尽くしている。内容はウラジーミル・ナボコフの『ロリータ』の日本版なのかな?読んだことないのに違ってたらごめんなさい。魅惑的、悪魔的な女性に老いも若きもこうして絆されるのねぇと追体験した。
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