シェイクスピア全集11 ペリクリーズ

  • 筑摩書房 (2003年2月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784480033116

みんなの感想まとめ

運命に翻弄される主人公の物語が展開される本作は、波乱万丈なストーリーが魅力です。ペリクリーズの苦悩や喜びが描かれ、時には歓びの津波に呑み込まれそうになる様子が印象的で、感情の起伏が読者を引き込んでいき...

感想・レビュー・書評

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  • ああ、ヘリケイナス、頼む、私を殴ってくれ、
    深傷を負わせいますぐ苦痛を与えてくれ、
    さもないと、押し寄せる歓びの津波に
    呑みこまれ、命の岸辺は崩れ、
    嬉しさに溺れてしまう。

  • 戯曲。
    展開が早くておもしろかった。
    登場人物がたくさん出るけど気にならない。
    翻訳が肌にあったので、比較的読みやすかった。

  • 求婚相手の近親相姦を見抜いたために、タイアの領主ペリクリーズが波乱万丈な運命に巻き込まれる物語です。
    大昔にTVで放映されたお芝居を観たこともありますが、スペクタル映画のような内容で驚きました。
    今回あらためて原作を読んでみて、意外と都合のいい展開の連続驚きましたが^^;、それでも物語として十分に面白いと思いました。シェイクスピアの有名な作品ほど深みはありませんが、初めてシェイクスピアの作品を読んでみようと思う方には、最初の1冊としておすすめかも。

  • 『ペリクリーズ』は『リア王』や『マクベス』などの重厚な悲劇作品を経てシェイクスピアが到達した「ロマンス劇」時代の幕開けとなる作品です。

    『ペリクリーズ』を読んでみて、私はこの作品の見事さに衝撃を受けました。何度鳥肌が立ったかわかりません。今や私のシェイクスピアランキングでも上位に来る作品となりました。これは面白いです。ぜひぜひおすすめしたい作品です。

  •  シェイクスピア初のロマンス劇。主人公ペリクリーズは序盤で、王女に求婚しようとした。ところが、その王女は王女の父親との間で特別な関係を持っており、ペリクリーズはその秘密を知ってしまう。この秘密を知ったことで、ペリクリーズのその後の人生は左右されてしまい、そこで旅に出ることを決意する。旅の途中で多くの人々と出会っては別れたりと、山あり谷ありの人生を送る。幸福な巡り合わせもあれば、時には取り返しのつかない不幸に見舞われることもある。この作品を読むと、一人の人間の人生を追体験したような気分になる。最終的には、思わぬことで、ある人物に再会するという展開がなされている。長生きすると、良くも悪くもなにが起きるかわからないと理解できる。

  • シェイクスピア晩年のファンタスティックな要素に富むロマンス劇。地中海沿岸を舞台にした波瀾万丈な冒険譚。

    冒頭から「近親相姦」というワードが出て面食らい、ドロドロな恩讐劇のようなものを想像したが、そこはきっかけにすぎず、話の本筋にはそこまでからまない。実質は「タイアの領主ペリクリーズの冒険譚」である。逃亡劇に始まるスピーディな展開と主人公が直面するあまりに数奇な運命に引き込まれる。

    古い話だからなのか、全体的に善良な人物が多く登場し、その心根に触れて悪人があっさり改心するなど、今のエンタメでは考えられないような展開がある。まだ人の心に素朴さが残っていた古き良き時代のおとぎ話、という感じがして心が洗われる。

    終盤はよくある○○○○譚というやつで、予定調和的でありオチが完全に見えてしまうのだが、それでもいざそのシーンになると泣けてしかたない。素直に感動できるよく出来た話だと思う。
    勧善懲悪的に悪いやつはちゃんと帳尻が合うようになっているのも清々しい読後感だ。ただ、○○ー○○はそこまで悪くなかったと思うのだが……。悪妻恐るべし。

    シェイクスピア=教養、みたいに勝手に思っていたが、教養以前に極上のエンタメなのだと考えを改める。昔の自分に言い聞かせたい。「シェイクスピアくっそ面白くてワロタwww」

  • まさに大冒険といったところ。
    童心にかえって素直に楽しむ。

    色々な物語の詰め合わせという印象。
    特にダイオナイザが召使いを使って
    マリーナを始末しようとする場面は白雪姫を思い出す。

    地図や登場人物を見た時はややこしいお話なのかなと思っていたが、
    場所ごとの登場人物の個性が強く、
    スイスイ読み進めることができた。
    各地の話が集結していくのが気持ちいい。

    「勧善懲悪の素朴なストーリー」とはいうものの、
    妻の企みの巻き添いをくったクリーオンと、
    その娘は可哀想…。
    そこらへん現代の演劇だとどうなるのかしらん。

  • 家族が再会するロマンス劇というと『冬物語』とかぶるが、『冬物語』ではレオンティーズが邪念を抱きサスペンスが訪れるが、『ペリクリーズ』では中心となる家族全員がいわゆる善人で、おとぎ話として安心して読める/見られる。こんな善人も、こんなにうまくいく話も現実には無いのだろうし、女神が登場するくだりはデウス・エクス・マキナ的であるが、それでもフィクション中ぐらいはこんな話が合っても許されると思う。

  • シェイクスピア全集 (11) ペリクリーズ
    (和書)2009年09月10日 15:25
    2003 筑摩書房 William Shakespeare, ウィリアム シェイクスピア, 松岡 和子


    ペリクリーズを初めて読みました。ロマンスものと言うことでしたがなかなか冒険活劇の要素満載でシーンの展開も速かった。

    マリーナが処女を護るところがなかなかどうなるのかハラハラしました。売春宿へ売られて説教して帰らせるというところが面白かった。

    松岡和子翻訳で後何冊か出ているので取り敢えず全部読んでみようと思います。

  • 訳:松岡和子、解説:河合祥一郎、原書名:Pericles(Shakespeare,William)

  • 読書日:2017年6月10日-6月11日.
    Original title:Pericles, Prince of Tyre.
    Author:William Shakespeare.

    Periclesの波乱万丈な人生を描いています。
    Antioch王国の姫を王妃にと彼は試練に挑みます。
    その過程で彼女が父王と近親相姦の関係である事に気付き、
    Antioch王から命を狙われ、逃亡生活が始まります。

    逃亡先のTarsusの太守に匿われている間に、
    Antioch王と姫君は天の怒りに触れ落命します。
    それにしても一番非があるのは王なのだから、姫にまで累が及んだのは哀れです…。

    そしてLibya王女Taisaと巡り合い結婚をするのですが
    娘Marinaの出産後に心肺停止状態になります。
    これ等の出来事が起きPericlesは何て不幸なんだと思いました。
    しかしTaisaは放流先で息を吹き返し、神殿で巫女として生き始めます。
    彼女が息を吹き返した事が嬉しく、いつかはPericlesと再会出来る事を願いながら読み進めました。

    それからMarinaはTarsus太守に育てられる中で養母から疎まれ一命を取り留め売春宿で命を長らえ、
    最後の最後はPericlesもTaisaもMarinaも無事に再会を果たす事が出来、大団円を迎えます。

    最後に大団円を迎える様子は、前巻の『The Merchant of Venice』を思い出しました。

  • まあ、シェイクスピアいつものパターンといえばいつものパターン。現在のイスラエル、トルコ、リビアの各地を巡る。エフェソスなど以前訪れたことのある土地が登場するので、その点は面白いが、4大悲劇ほどの深さはない印象。

  • 上演当時人気だったというシェイクスピアの作品ですが・・波乱万丈の王様の一生なんですが、このころの女性の扱いって軽いなぁ・・ ステレオタイプで面白くないなぁ 仕方ないなぁ と思いつつ読んでいました。
    実際に舞台になると違うとは思うのですが・・
    蜷川さん演出の舞台 見ておきたかったなぁ。

  • ガワーの口上のお陰で分かりやすい劇になっている。シェイクスピアのロマンス劇は総じて読みやすく好きだ。wikiには昔は人気がなかったと書いてあるが。

  • 非常に楽しく読んだ。
    売春宿での切り抜け方は非現実的だと思ったが。

  • あらすじが重かったので覚悟して読んだんですが、
    結構ベタなハッピーエンドでした。笑
    良く言えば古典、悪く言えばご都合主義ですが
    「戯曲」って感じがして面白い。

    売春宿のくだりは、今と昔の「身分」に対する意識の違いが
    見えた気がします。

  •  古代ギリシア。タイアの領主ペリクリーズは、求婚しようとした王女と父王の近親相姦を見抜いてしまったことから数奇な放浪の運命に巻き込まれる。船の難波、美しい王女タイーサとの結婚、彼女が命と引換に産んだ娘マリーナとの別れ。長い年月の果て、試練を耐え忍んだペリクリーズを最後の幸福が待ち受けていた……。

     松岡訳シェイクスピア二冊目。シェイクスピア後期の“ロマンス劇”のなかで最初に書かれたものだそう。
     展開が無茶でおもしろいし、ドラマティック。舞台の移り変わりがめまぐるしい。これはぜひとも舞台で観たいです。映画ではなく。詩人ガワーが狂言回しを演じるのと、黙劇が挿入されるのとで、きっとすてきな舞台になる。
     主人公のペリクリーズが男前。ふたりのヒロイン、タイーサとマリーナも主体性があっていい。脇役では、その家来のヘリケイナスが高潔で好きでした。

  • 2010/1/4購入

  • 最後にはすべてきれいにまとまりました(*^m^*)悲劇もいいけど、こういったハッピーエンドもおもしろいものですね〜(*´▽`*)

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著者プロフィール

松岡和子(まつおか・かずこ)
1942年、旧満州新京(長春)生まれ。東京女子大学英米文学科卒業。東京大学大学院修士課程修了。翻訳家・演劇評論家。1993年より28年をかけてシェイクスピア戯曲全37本を翻訳、ちくま文庫『シェイクスピア全集』全33巻が完結した。この業績により、2021年、第58回日本翻訳文化賞、第69回菊池寛賞、第75回毎日出版文化賞〈企画部門〉、2021年度朝日賞、第14回小田島雄志・翻訳戯曲賞特別賞を受賞。主著に『深読みシェイクスピア』(新潮文庫)『「もの」で読む入門シェイクスピア』(ちくま文庫)がある。

「2022年 『すべての季節のシェイクスピア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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