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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784480033345
みんなの感想まとめ
物語は、江戸時代の吉原を舞台に、遊女と客たちの心情や日常を描いています。性に対するおおらかさが感じられる中、切なさや艶っぽさ、ユーモアが巧みに交錯し、読者を江戸の世界へと引き込みます。遊女たちの生活や...
感想・レビュー・書評
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『ふたつまくら』を読んで、日本って昔は驚くほど性におおらかな国だったんだなぁと感じた。
今とは価値観が全く違うというか、同じ国とは思えないけれど、そこがまた面白い!
物語では、吉原の遊女と客たちの日常が、切なさ、艶っぽさ、ユーモアを交えて描かれているとても粋な作品。
来世を約束した男に待ちぼうけをくらう遊女、
叔父に騙されてきた、初めての遊郭に戸惑う少年、
将来を語りたがる遊女をうまくかわす男、
棟梁をぶん殴って、やけくそで吉原にきた男、
一晩で5人の客を相手に走り回る遊女……。
遊女と客のやりとりから、遊女たちの暮らしや江戸の町や生活の様子、遊郭の建物の内部までが伝わってきて江戸の遊郭に実際に行った気分になる。
着物の柄やかんざし、髪の結い方、湯呑み、タバコ、灰皿、屏風、火鉢、伽耶などの小物から、壁や襖の模様や部屋割りの建物内の細部までも描かれていて、「へぇ〜」の連続。
部屋の広さも意外で、隣の話し声が聞こえるほど近くに並んでいたなんて、初めて知った。
この細部にわたるリアルさが、江戸へと連れていってくれるんだなぁ。
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121冊目『二つ枕』(杉浦日向子 著、1997年12月、筑摩書房)
表題作4話の他、短編6作を併録。吉原を舞台にした性と情の物語が集う。
どの作品も男女の心情の機微が詩的かつ的確に描かれており、そのあまりの巧さについ声が漏れてしまった。
まるで見てきたかのようなリアリティのある廓内の描写も見事。圧倒的な漫画の才と、江戸文化に対する溢れる愛情、そして勉強/調査の量。どれをとっても一級品。「天才」、それしか彼女を評する言葉が見つからない。
北方謙三による解説も収録。
〈………… 聞かせ なんし。〉 -
江戸・吉原の情景を点描した短編まんが集。
当時(というか本質は今も変わらないと思うけど)の男女の機微、嫉妬心などが活き活きと描かれる。
ふすま一枚で仕切られた部屋、遊女同士が行き来したりする距離感も意外で面白い。 -
「合葬」(1984)で日本漫画家協会賞受賞、「風流江戸雀」(1988)で文藝春秋漫画賞受賞の漫画家杉浦日向子さんの「二つ枕」、1997.12発行です。舞台は吉原、客と花魁の物語です。
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吉原の花魁と旦那との やりとりが粋で楽しい‼
吉原好きの私にわ、とってもすてきな漫画でした
絵もセリフもみんなすてきです(#^.^#) -
江戸は吉原の様子を描いた短編集。<br>
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花魁と男たちの言葉の駆け引きが面白いです。<br>
登場するひとも様々で、吉原に通い慣れた者、花魁に馴染みの者、慣れないお武家さん。<br>
艶っぽい花魁も居れば、無邪気なかぶろも居る。<br>
面白い話をして皆を寄せる者もあれば、相手にされずに夜を明かす者もいる。<br>
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江戸の夜を描いた、粋で風情のある漫画です。 -
同著者の『百日紅』がおもしろくてこちらへ。江戸時代の庶民を描いた漫画が面白くて続けてこの本を手に取ったのだが、こちらは舞台を江戸時代の遊郭に絞り込み、より忠実な描写になっているようだ。初期の作品のためか、まるで浮世絵を動かしたようで絵柄に固さがみられる。漫画を描こうとして吉原に題材をとったというより、浮世絵に描かれている人物を想像で動かしたらこうなったということか。『百日紅』はもう少しコミカルに描かれており、全体的にこなれ感がある。解説が北方謙三なのは意外。
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遊郭物。こういう男女の駆け引きも書いていたのだな。
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遊郭における女郎と遊客の丁々発止のやりとりが楽しい。一見冷めているようで同時に情に湿ってもいるような、虚実のあわいで発される言葉たち。この緊張!
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小さな文庫版なのに、奥行きがとんでもなく広い、さすがの腕前。
言葉や衣装、その他時代背景のみごとな再現性(たとえこれが虚構でも大方の読者は、この中で表現されている”江戸”に心をとろめかすだろう)。
ゆったりとしたリズム。
粋な人々の仕草と会話。
それらを通して醸される、静かな間。
布団のこすれる音が響くような、淫靡さがある。
が、百日紅とは違い、夢うつつを行き来するような
美しさは足りない。
何事もなさの美学に頼りすぎて、キレが少ない。
突出した物語もなかった。
ここには杉浦日向子の原型のみがある、
その意味で、3点。 -
浮世絵漫画の決定版。時代考証とか花魁などの登場人物の考え方といい、この作者自体が江戸からタイムスリップしてきたとしか思えない。
私は話よりも作品世界に浸っていた。 -
姿勢。
立居振舞。
着物の着方。 -
浮世絵風の絵が何しろ良かった。吉原の内部だけで、外の世界をまったくといっていいほど描いてないところもいい。郭内での出来事を、まるで変奏曲のように綴ってゆくその力量には下を巻く。
同じ著者の江戸風俗解説本と合わせて読んでいるので、なるほどこの知識はこのシーンで生かされているなあ、と気づきながら読んでいくのが楽しい。それがほんの些細な「モノ」の描きかただったりして、杉浦日向子の江戸に対する愛は底知れない。
彼女はほんとうに、つい最近まで生きていたのだろうか。 -
「聞かせなんし」とか、
「あああ おおきに酔った……」とか。
駄目な男と花魁、という関係に涙してしまう。
そして浮世絵ふうの、「内面の謎」を感じさせる絵柄。
多才な作家だったんだなぁ。 -
再読。
「初音」「麻衣」「萩里」「雪野」(’81年9~10月「ガロ」連載)所収 -
おいらんと粋人たちのように、洒脱な会話しながらの情事、あこがれる。
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花魁の話し言葉、廓のしきたり、調度品等、江戸時代の吉原を垣間見られる。
どの作品も暗くなく、さっぱりしているのがいい。 -
色街での客と花魁の振れ合いや駆引きが描かれている。江戸の小粋さを描かせたら上手い。
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江戸は吉原の遊郭を舞台にした男女模様。
江戸風俗研究家でもある筆者による綿密な時代考証に基づき、錦絵を思わせる独特の絵柄で描かれている。
嘘と本音、気だるさと熱情が交錯し、その境界が少しずつ朧化していくのが面白い。
また、全編を支配する虚無感が艶っぽさに凄みを加えている。
「明鳥」などの吉原を舞台にした落語の副読本にもなるだろう。
著者プロフィール
杉浦日向子の作品
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