二つ枕 (ちくま文庫 す 2-10)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 346
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480033345

感想・レビュー・書評

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  • 遊郭における女郎と遊客の丁々発止のやりとりが楽しい。一見冷めているようで同時に情に湿ってもいるような、虚実のあわいで発される言葉たち。この緊張!

  • 江戸・吉原の情景を点描した短編まんが集。

    当時(というか本質は今も変わらないと思うけど)の男女の機微、嫉妬心などが活き活きと描かれる。

    ふすま一枚で仕切られた部屋、遊女同士が行き来したりする距離感も意外で面白い。

  • 螂ウ驛弱→逕キ縺ョ驕」繧雁叙繧翫r謠上>縺溽洒邱ィ髮??よオョ荳也オオ鬚ィ縺ョ逶ョ鮠サ遶九■縺ョ逕キ螂ウ縺後?繝ウ繧ャ縺ョ讒句峙縺ァ險?闡峨r縺九o縺吶?悟?髻ウ縲阪°繧峨?碁妛驥弱?阪∪縺ァ縺ョ雜」蜷代b縺ェ縺九↑縺矩擇逋ス縺??

  • 「合葬」(1984)で日本漫画家協会賞受賞、「風流江戸雀」(1988)で文藝春秋漫画賞受賞の漫画家杉浦日向子さんの「二つ枕」、1997.12発行です。舞台は吉原、客と花魁の物語です。

  • 吉原の花魁と旦那との やりとりが粋で楽しい‼

    吉原好きの私にわ、とってもすてきな漫画でした
    絵もセリフもみんなすてきです(#^.^#)

  • 小さな文庫版なのに、奥行きがとんでもなく広い、さすがの腕前。
    言葉や衣装、その他時代背景のみごとな再現性(たとえこれが虚構でも大方の読者は、この中で表現されている”江戸”に心をとろめかすだろう)。
    ゆったりとしたリズム。
    粋な人々の仕草と会話。
    それらを通して醸される、静かな間。
    布団のこすれる音が響くような、淫靡さがある。

    が、百日紅とは違い、夢うつつを行き来するような
    美しさは足りない。
    何事もなさの美学に頼りすぎて、キレが少ない。
    突出した物語もなかった。

    ここには杉浦日向子の原型のみがある、
    その意味で、3点。

  • 浮世絵漫画の決定版。時代考証とか花魁などの登場人物の考え方といい、この作者自体が江戸からタイムスリップしてきたとしか思えない。
    私は話よりも作品世界に浸っていた。

  • 姿勢。
    立居振舞。
    着物の着方。

  • 浮世絵風の絵が何しろ良かった。吉原の内部だけで、外の世界をまったくといっていいほど描いてないところもいい。郭内での出来事を、まるで変奏曲のように綴ってゆくその力量には下を巻く。
    同じ著者の江戸風俗解説本と合わせて読んでいるので、なるほどこの知識はこのシーンで生かされているなあ、と気づきながら読んでいくのが楽しい。それがほんの些細な「モノ」の描きかただったりして、杉浦日向子の江戸に対する愛は底知れない。
    彼女はほんとうに、つい最近まで生きていたのだろうか。

  • 「聞かせなんし」とか、
    「あああ おおきに酔った……」とか。
    駄目な男と花魁、という関係に涙してしまう。
    そして浮世絵ふうの、「内面の謎」を感じさせる絵柄。
    多才な作家だったんだなぁ。

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著者プロフィール

杉浦 日向子(すぎうら・ひなこ):1958年、東京生まれ。1980年、「通言室之梅」(「ガロ」)で漫画家としてデビュー。1984年、『合葬』で日本漫画家協会賞優秀賞受賞。1988年、『風流江戸雀』で文藝春秋漫画賞受賞。1993年に漫画家を引退し、江戸風俗研究家、文筆家として活動した。NHK「コメディーお江戸でござる」では解説を担当。主な漫画作品に『百日紅』(上・下)『ゑひもせす』『二つ枕』『YASUJI東京』『百物語』、エッセイ集に『江戸へようこそ』『大江戸観光』『うつくしく、やさしく、おろかなり』『一日江戸人』『杉浦日向子の食・道・楽』『吞々草子』等がある。2005年、没。

「2023年 『風流江戸雀/呑々まんが』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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