猫語の教科書 (ちくま文庫)

制作 : Paul Gallico  灰島 かり 
  • 筑摩書房
3.88
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本棚登録 : 1924
レビュー : 279
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480034403

感想・レビュー・書評

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  • 「猫目線から書いた」ではなく「猫が書いた」猫が人間の家を乗っ取り暮らすための教科書。本当に?と思いつつ、猫が綴る言葉に感心してしまう一冊。猫って賢いし、ここまで人に気を使っているのね( ゚ェ゚)と驚いた。猫を飼ったことがないのだけれど、たとえ騙されていたとしても猫の可愛さや癒しには勝てないのだろうなあと感じた(^-^)猫好きさんにはとっくに知っていることばかりなのかもしれませんが(笑)

  • 猫による猫のためのマニュアル。

    「快適な生活を確保するために、人間をどうしつけるか」といった内容が猫目線で書かれている。執筆したのは子育て経験もあるメス猫で、そのもの慣れた語り口調は、なんとも艶っぽい。そして、人間が猫に奉仕するためのネタばらしの数々は、とにかく手練手管にたける。つまり、猫に魅せられてしまったら最後、その魔法を解くことは不可能となる。

    猫に対する愛情に溢れ、また、ユニークな視点が猫好きのポール・ギャリコらしい。
    愛猫家は、優秀な召使いになるためにも読むべき一冊かも。

  • 猫が自分でタイプライター(パソコンではない)を打って英語の原稿を書き(ただし肉球でタイプを押すのでスペルはゴチャゴチャ)、それをたまたま拾った人間(著者)が人間の言葉に書き直して出版した、という設定の本。
    なので、この本の著者は設定としては猫である。どこの猫かは分からないが、とにかく猫なのである。それも、口調(文体)からすると、かつては野良猫で、とある猫嫌いの夫と猫好きの妻が住む人間の家を「征服」し、出産と子猫のしつけ、子猫の親離れの経験も持つ母猫、である。

    この設定を許せるぐらい寛容な人なら、あるいは「猫ならそれぐらいやりかねない」というぐらい猫に愛情を注いでいる(この本の著猫によると「猫に身も心も骨抜きにされている人間」ということになる)人なら、最初から最後まで楽しめる。書かれていることが、いちいち猫の生態そのものであり、その点である種の「あるある本」とも言える。

    猫を飼っているならば、自分の猫を見てこの本に書いてあることはホントかい?と聞いてみても良いだろう。あるいは、何かの返事をしてくれるかもしれない。彼らなりの、分かりにくい表現で。

  • 小学生か中学生くらいの頃に買ってずーーーっと積んでたやつ。
    作者が猫大好きで、猫飼いの気持ちや願望がこれでもかというほど代弁されている素敵で愉快な本やったけど後半飽きたので評価低め。
    わかるよ、猫が主人だしわたしたちは猫の奴隷だしそうありたいし、猫にはそうあってほしいよね。猫好き・猫飼いのわたしらにはそういう願望がある。
    猫好きの猫飼いが読むと悦びで身悶えしちゃうよ。

  • 猫様の猫様による猫様のための人間の飼いならし方を書いた本

    随所随所で挟まれる写真の可愛らしさは筆舌に尽くし難く、またその内容も「確かに打算で動いている部分もあるかもだけど、そう言うところがまた頭良いしあざと可愛いんだよ、このぅ」と悶絶しほっこりすること請け合い。
    猫様に飼いならされたい。

    未だに君臨するマイベスト。なお主観しか入ってない。と冗談は置いておいても、全猫好き必読の書

  • 猫ほど魅力的な動物はこの世に居ない、と思ってしまうくらい描写が上手い。この猫のように、賢く気高く生きたい。

  • わが家にいつからか置かれているこの本。すっかりボロボロになったこの本は作者が猫なのである。著者近影も猫になっているのでまず間違いないだろう。
    この本は要約するといかに人間を篭絡して飼い猫になればいいのかを書いた【猫の 猫による 猫の為の1冊】なのである。人間なんてのは偉いんじゃなくて偉そうなのよ?だから自尊心とやらをくすぐってやればイチコロなのよ!と子猫や野良猫たちに啓蒙する1冊。
    猫語がわかると同時に、この本は間接的に人間のこともわかる本になっている。
    夫婦で喧嘩したときにどうすればいいのか?
    相手が怒っている時にはどうすればいいのか?
    どんなときにかまってあげて、どんなときに放っておけばいいのか?
    そんな普段の生活にも役立つ1冊なんです。もしかしたらわが家にあるこの本は・・・

  • 訳:灰島かり、写真:スザンヌ・サース、解説:大島弓子、原書名:THE SILENT MIAOW(Gallico,Paul)

  • 文学

  • 人間は多かれ少なかれ孤独で,だから猫に乗っ取られる。
    原題はSILENT MIAOW 本文では”声なしのニャーオ”と訳されているが、うちもタヌキのようなおっさん猫なのに甘えたい時には一身に見あげて小さく口を開けてやります笑

    [more]<blockquote>P25 「乗っ取られた」といいます。私たち猫が人間の家に入り込むとき使うのに,これほどぴったりの言葉が他にあるかしら。だって立った一晩で何もかもが変わっちゃうんですもの。その家も,それまでの習慣も,もはや人間の自由ではなくなり,以後人間は,猫のために生きるのです。

    P44 男性は,雷神ゼウス、また法の守護者【中略】でも同時に慈愛にあふれた父なる神でもあり,慈しみ許し愛し与えたもう・・ただし当の男性はいつだって自分がどっちなんだかよくわかんなくなっちゃうの。だからつまり,賢い女性かもっと賢い猫の手にかかれば,どちらにでも変えられるってこと。

    P85 根本的なところで,人間は猫よりずっと弱いのよ。

    P106 年端のいかない子猫の時代には、どんなかっこうをしようとどんなばか騒ぎやトラブルを引き起こそうと許されるし品位を損ねることもありません。人間はただ「なんて可愛い」と思うだけなのです。ところが「かわいい」「かわいい」と言われているうちに,あなたのほうがだんだんそこから抜け出てしまうのね。人に笑われても気にしなくていいのは,子猫時代の特権です。

    P137 物心ついて以来,人間の研究を続けている私ですが,この声なしのニャーオがなぜこれほど力があるのか,人間の心のどんな部分に訴えるのか,すっかり解明できたとはいえません。

    P142 人間は猫に対するとき,自分を恵み深い神様だと思っているので,猫のゴロゴロを感謝の祈りだと受け取っています。【中略】ゴロゴロは実は二種類あって,一つはいい事があってよかったという感謝のゴロゴロだけど,もう一つはこれからいい事がありそうだという期待のゴロゴロなのね。この期待のゴロゴロは,何かしてもらいたい時には強力が促進剤になります。特に声なしのニャーオと組み合わせると向かう所敵なし。

    P157 人と関係を持つと,十中八九,愛が生まれますが,愛はとても神秘的で,とらえどころがなく,原因もわかりません。でも愛は本能とは違います。何か全く違ったもので,自分で感じた時にそれとわかるとしか説明のしようがないのです。【中略】人間と暮らしているといやでも学ばざるを得ないことですが,人間はほんの少しのいいところを除くと、愚かだし虚栄心は強いし強情な上に忘れっぽく,時にはずるくて不誠実でさえあります。平気で嘘をついたり,表と裏があったり,破るとわかっている約束をしたりもします。わがままで欲張りで考えが浅く,所有欲が強いくせに気まぐれで,臆病で嫉妬深く無責任で独りよがりで狭量で忍耐力に欠け,偽善的でだらしない。でもこういう悪いこと全部にも関わらず,人間には愛と呼ばれる,強くてすばらしいものがあって、彼らがあなたを愛し,あなたも彼らを愛する時,他のことは一切どうでもよくなります。

    P176 (じゃまする楽しみ)家族がこの手の気晴らしをしたい時は,まず猫の許しを求めること。猫が一緒に遊びたい時には,人間は自分だけの気晴らしにふけってはいけない,という規則を早めに徹底させましょうね。</blockquote>

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