三島由紀夫の美学講座

  • 筑摩書房 (2000年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784480035318

みんなの感想まとめ

芸道や美に関する深い考察を通じて、死と生、肉体と精神の関係を探る内容が展開されます。著者は、芸道を「死」を通じて成就する道と捉え、それが持つ崇高さと同時に後ろめたさも描写しています。特に肉体と美につい...

感想・レビュー・書評

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  • すべてを読み解くことはできないが、断片的に惹きつけられる節はいくつかあり。◆三島が生前、自分自身の「美学」のために、「まとまった評論の体裁に編むつもり」と書いていたが実現しなかったとのこと。編者は、この書をその「まとまった評論」の代替物になったのでは、とあとがきでのべている。最近、編者が「三島由紀夫 薔薇のバロキズム」という美学から読み解く三島由紀夫評論を出したので、この本はその大きなベースになったに違いないと推測。以下、備忘録。◆美は死の中でしか息づきえない。p.19◆生活よりも高次なものとして考えられた文学のみが、生活の真の意味を明らかにしてくれるのだp.45◆芸道とは何か?それは「死」を以てはじめてなしうることを、生きながら成就する道である、といえようp.196◆しかし死は模倣ではない。一人一人が一人一人の死を死んだのである。p.48

  • 12/9 読了。
    「芸道とは何か?それは「死」を以てはじめてなしうることを、生きながら成就する道である、といえよう。これを裏から言うと、芸道とは、不死身の道であり、死なないですむ道であり、死なずにしかも「死」と同じ虚妄の力をふるって、現実を転覆させる道である。同時に、芸道には、「いくら本気になっても死なない」「本当に命を賭けた行為ではない」という後ろめたさ、卑しさが伴う筈である。現実世界に生きる生身の人間が、ある瞬間に達する崇高な人間の美しさの極致のようなものは、永久にフィクションである芸道には、決して到達することのできない境地である」

  • はじめこそ難解な箇所もあったが、読みやすい文章も多かった。

    特に、肉体と美に関する考察は目を引いた。
    仏教的思想に支配された日本においては、女性の肉体はともかく男性の肉体への賛歌が捧げられることはなかった。鍛わった肉体を持つのは労働者だけであったので、平安時代の貴族は軟弱なのだ。日本人が重んずるのは、あくまで雰囲気なのである。
    一方西洋のプラトン的世界では、イデアは肉体を通して見るものであり、筋肉に覆われた美しい肉体は最大の賛辞をもって迎えられることとなった。
    これの誤れる変形がアメリカにおける肉体主義であり、その影響を受けた戦後日本は、古来の日本的美意識と肉体主義との衝突に苦しむのであった。

  • 美学を持ち合わせていない私には格好の入門書←半分嘘です。

  • 「死」「美」「彫刻」などについて改めて考えさせられた。

  • 10110

    09/19

  • おもしろい

  • 三島由紀夫が実はおちゃめさんだと分かる一冊

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著者プロフィール

本名平岡公威。東京四谷生まれ。学習院中等科在学中、〈三島由紀夫〉のペンネームで「花ざかりの森」を書き、早熟の才をうたわれる。東大法科を経て大蔵省に入るが、まもなく退職。『仮面の告白』によって文壇の地位を確立。以後、『愛の渇き』『金閣寺』『潮騒』『憂国』『豊饒の海』など、次々話題作を発表、たえずジャーナリズムの渦中にあった。ちくま文庫に『三島由紀夫レター教室』『命売ります』『肉体の学校』『反貞女大学』『恋の都』『私の遍歴時代』『文化防衛論』『三島由紀夫の美学講座』などがある。

「1998年 『命売ります』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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