ソロモンと奇妙な患者たち (ちくま文庫 の 6-1)

著者 :
  • 筑摩書房
4.10
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本棚登録 : 29
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480035844

感想・レビュー・書評

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  • 動物に関する話題は非常に面白いのだけれども、合間合間に顔を出すマチズモに辟易。

  • 恐らくこの本の定義で言えば、まず間違いなく
    犬人間の部類である私としては、
    全体的に小気味良く面白く読めた。
    命好きと言い切るには、知識も足りないし
    虫は恐くて触れない。
    意思の疎通ができそうかできなさそうかで
    判断しているので、
    山羊ですら眼が合わない気がすると
    もう自信がなくなってしまう。

    それはさておき。
    豊富な知識と経験に基く物語はかなり面白かった。
    蠍の親としての愛情や、
    リーラやソロモンの件など、読んでいて涙がでてしまいそうになるほど
    動物たちの純粋さが余すところなく
    語られていると思う。

    同種同士で傷つけ合うおろかなことをするのは人間くらい。
    そうなのだろうなぁと悲しいが納得した。

    動物が好きだと真面目に言い出すと、
    アンチ動物好きたちから屁理屈としか思えない攻撃を
    受けることはよくある。
    例えば、飼っている蛇に生き餌である鼠を与える記述が出てくるが、
    動物が好きならそれがなぜ残酷ではないのか。
    という突っ込みは必ずと言っていいほどくる。
    下手をすれば、同胞であるはずの
    ハムスターの飼い主から残酷だなんて
    いわれてしまうことすらある。

    家畜を飼うことと野生動物を飼うことの違い、
    野生動物を飼うことの意義、意味、罪について、
    野村先生は当然ながらしっかり把握し思考し、
    ご自分なりの結論をはっきりと持っておられるので、読んでいて気分がいい。
    続刊の『ダーツよ~』では、崇高なことを並べた後で、
    これは建前で欲しいから、かっこいいから飼いたいんだ!
    なんてぶっちゃけていたりして面白い。

    知識も経験も不十分な分、
    そこまではっきりと言い切る自信はないものの、
    犬人間としては愛犬への愛情は誰にも負けない自信があるし、
    愛犬が暮らしやすい世の中にするための努力は
    実際惜しまずにできるところは
    やっているつもりでいるので、
    私もこのまま継続していきたいと思う。

  • おそらく日本一飼っている動物の種類の多い(120種類)獣医さんのエッセイ。
    「あなたの飼っている動物は,自分の暮らしに満足しているだろうか?自分本意の愛情を押しつけてはイケナイ。彼らに必要なのは,正しい理解と,極上の愛!」---本文より---
    (一度,野村先生の病院へ行きましたが,とってもパワフルで,とっても愛のある素敵な人でした。)
    Dr.野村が描いた動物のイラストも素敵です。

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