三国志 きらめく群像 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 236
感想 : 38
  • Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480036032

作品紹介・あらすじ

三国志の四大スター(曹操、孫権、劉備、諸葛亮)を始めとして彼らをめぐる勇士傑物、女性たちなど正史「三国志」の主要な登場人物を縦横に語り尽くす。「本読みの達人」による最良の「三国志」案内。

感想・レビュー・書評

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  • ユーモアたっぷり、適度に皮肉、毒舌をおりまぜた語り口でとても読みやすい。
    戦前生れ、本人曰く昭和二三十年代から脳の発達が止まっているとのことで、
    多くの著作で国や新聞・出版社などのマスメディアによる日本語改悪にもの申している。
    中国文学が専門らしいが、古今を問わず日本の文章にも詳しく、まさに博覧強記。
    主に団塊以上の世代に読まれているそうだが、なぜか波長が合ってしまった。

    「本が好き、悪口言うのはもっと好き」、「お言葉ですが…」シリーズ、等々
    いろいろ読んでみたが、なかでもこの「三国志…」はべらぼうにおもしろい。
    彼にいわせると、吉川英治「三国志」は、江戸初期のへっぽこ文人が訳した「三国志演義」を
    もとに、大衆作家が適当にアレンジして半分日本みたいにした変な小説ということ。
    えっ、それじゃあその吉川「三国志」をもとに書かれた漫画をありがたく愛読していた
    自分はなんだったんだ…?
    この本の内容をひとくちに言えば、原典に忠実にしかし噛みくだいた群雄列伝といったところ。
    正史「三国志」や「後漢書」をはじめとする数々の史書、小説「三国志演義」などを引きながら、
    専門を背景とする著者独自の解釈もふんだんに交えてあり、おもしろおかしく読みすすめられる。
    例えば呂布の項、「これをむかしの渡世人の世界にたとえるならば、腕におぼえの用心棒である。」、「縄張りをもった親分衆に腕を売りつけて、転々渡り歩いてゆくタイプである。」など人物評も秀逸。
    中国の歴史、文学を読む上で役に立つ基礎知識も随所にちりばめられてあって、勉強にもなる。
    彼には水滸伝関連でもいくつか著作があるらしい。ぜひ読まなくっちゃなあ。

  • 北方謙三さんの「三国志」を
    拾い読みしながら
    ときどき
    この一冊を「人名」を索引して
    読み直してみる

    むろん、
    北方さんの「三国志」は小説なので
    おもしろく読ませることが
    眼目であるのは当然なのですが

    高島俊男さんの
    切れ味の鋭い微に入り際に渡る
    それぞれの人物にまつわる蘊蓄が
    それはそれは面白い

    北方さんの方が
    その中に入り込んで
    感情移入して読んでしまうのにたいし
    高島さんの
    それぞれの人物への
    飄々とした人物評と譬えが
    抜群に面白い

  • 正史を基にした人物紹介であるため、劉備や孔明を美化していない点がとても興味深かった。

    • kira7777さん
      懐かしい本だし、独特の分析が面白かったです。「諸葛亮の北伐=防衛戦争」という説にも納得。「曹操の詩」に初めて触れたのも、この本でした。
      懐かしい本だし、独特の分析が面白かったです。「諸葛亮の北伐=防衛戦争」という説にも納得。「曹操の詩」に初めて触れたのも、この本でした。
      2013/04/08
    • kira7777さん
      病気のため返事が遅れて申し訳ありません。好きな本の好みが同じなのでフォローさせていただきました。
      病気のため返事が遅れて申し訳ありません。好きな本の好みが同じなのでフォローさせていただきました。
      2013/04/19
  • 史実ベースで三国志の登場人物を評す。史書を絶対視せず、矛盾や曖昧な点には存分に突っ込み、様々なファクターを取り上げながら、実態はこうだっただろうという、縦横な語り口が特徴的。無論それも見方の一つに過ぎず、歴史は解釈次第で色々に味わえるのだという読後感。94年刊行なので感覚や例え話が古いところはご愛嬌。

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  • 《教員オススメ本》
    通常の配架場所:教員おすすめ図書コーナー(1階)
    請求記号 222.043//Ta54
    【選書理由・おすすめコメント】
    歴史の入門に最もよいのは優れた歴史物語を読むことで、その次の段階がいろいろな資料を検討して多面的に歴史を捉えることです。中国・三国志の物語(三国志演義)、正史(正統な歴史書)、その注釈など多くの文献に精通した著者が三国志の英雄の実像を列伝形式で紹介します。物語以上の奥深さを感じることでしょう。三国志の好きな人は是非読んでみてください。というか、三国志を知らないとなんの面白味もわからない、第二段階の本です。(化学・宇和田貴之先生)

  • 三国志の人物それぞれの逸話に焦点をあて、三国時代の状況について通説や演義からの違いを細かに解き明かしていく本。研究者が砕けた本を書こうとするときによく見る文体だが、読みやすく、わかりやすい。

  • [ 内容 ]
    三国志の四大スター(曹操、孫権、劉備、諸葛亮)を始めとして彼らをめぐる勇士傑物、女性たちなど正史「三国志」の主要な登場人物を縦横に語り尽くす。
    「本読みの達人」による最良の「三国志」案内。

    [ 目次 ]
    正史『三国志』の話
    1 混沌のはじまり
    2 曹操をめぐる勇士傑物
    3 北方の勇者たち
    4 献帝とその周辺
    5 荊州の人々
    6 西方の暴れ者
    7 孫権の家臣
    8 劉備の配下
    9 益州・漢中の人たち
    10 女たち
    11 四大スター

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 三国志の四大スターを始めとして彼らをめぐる勇士傑物、
    女性などの正史「三国志」の主要な登場人物を縦横に語
    り尽くす。本読みの達人による最良の三国志案内。

    細かい字で厚さもあるが、すいすいと面白く読める。夏
    候惇は戦争が得意ではなかった。華歆は評判が高かった。
    華佗は士人を任じていたなど眼からウロコ。荀彧の死、
    漢の忠臣であるゆえに死を命じられたという見方には荀彧
    を稀代の間抜けにすると否定的。
    荊州平和を保持した劉表への評価は高い。
    諸葛亮と諸葛瑾は実の兄弟では無いという見方も面白い。
    読んでいると既成概念がグラグラと揺すぶられ刺激的である。
    三国志を知る上でおススメの1冊。

  • 歴史の考察本ではなく三国志のエッセイという認識で読みました。面白かったです。

    陳寿の三国志やその他関連史料にある逸話に関する考証がいくつかありましたが、あくまで「(文学者として)著者の見解・予想」として受け取りました。

    あとがきにも書いてありましたがイメージを崩されてもいい人・崩されるのが嫌な人で感想が別れそうですね。

    個人的には(政治家としては抜群に優秀だけど、軍略家としてはいまいちで)別に神様のようでもなんでもない諸葛亮とかそれはそれで親近感が持てるので好きです。

    この本や他の三国志関連の本を読みながらふと思ったこと...酒見賢一さんの「泣き虫弱虫諸葛孔明」の劉備って以外に一番実像に近いかもしれない?(笑)

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著者プロフィール

1937年生れ、兵庫県相生市出身。東京大学大学院修了。中国文学専攻。本書で第11回講談社エッセイ賞受賞。長年にわたり「週刊文春」で「お言葉ですが」を連載。主な著書に『中国の大盗賊・完全版』『漢字雑談』『漢字と日本語』(講談社現代新書)、『お言葉ですが』シリーズ(文春文庫、連合出版)、『水滸伝の世界』『三国志きらめく群像』『漱石の夏やすみ』『水滸伝と日本人』『しくじった皇帝たち』(ちくま文庫)等がある。

「2018年 『本が好き、悪口言うのはもっと好き』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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