手塚治虫マンガ演劇館 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 22
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480036384

感想・レビュー・書評

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  • 昭和三十年代は、小学5、6年生でも漫画を読んでいたら「問題児」扱いされるような時代だったんだって。今は良い時代だ。たくさん漫画がありすぎて、却って読みたい漫画を見つけられないけども。

    解説を読んで、ベニスの商人のオリジナル版を読みたくなった。出版されているのかな?
    ロックがお金持ちのお嬢さんに近づくと、誘拐殺人が起こるのではないかとヒヤヒヤする。でも、何もしないただの好青年だと、それはそれで物足りない。君の本気はそんなもんじゃないはずだ。

    ライオンブックスの安達が丘と、火の鳥・羽衣編、シラノ・ド・ベルジュラック(「七色いんこ」)が最高だった。
    安達が丘のやるせない読後感ときたら…。手塚治虫の人間に対する洞察力は素晴らしい。
    羽衣編はラストのすれ違いが切ない。お互いへの愛による行動が、夫婦を永遠に引き裂くことになった…。これこそ純愛だ。
    この二遍はSFとしてもおもしろい。読んでいてぞくぞくする。

    シラノ・ド・ベルジュラックを読んで、前から気になっていたスタニスラフスキーをいよいよ読みたくなった。エドモン・ロスタンによる原作も読みたい。

    弁慶と義経の話で、義経が挙兵前と後で別人レベルに顔と体格が変わっていたのはオイオイだったけど、ラストのページの義経のセリフで、この間行った講演会http://booklog.jp/users/oriduru1970/archives/100/17543の、古代オリエント博物館の館長の話を思い出した。友達ってこういうものか。友情の究極の形ではあるな。

  • 古今を問わず、洋の東西も問わず。手塚治虫がさまざまな作品を演劇化(マンガ化)した作品集。

    僕は手塚治虫のマンガをほとんど読んだことがなく、それこそ作品のタイトルくらいは聞いたことがある程度の人間ですが、これ1冊を読めば、漫画家・手塚治虫の才能というか感性というか、いや、すごいな…と絶句してしまいます。ユーモアあり、ウィットあり、涙あり…。「マンガの神様」と呼ばれる所以たるものが分かります。

    小さな子どもから大人まで、誰でも楽しめる傑作です。特に小さなお子さんや学生さんには、文学や歴史の勉強にもなるかもしれません。僕個人としては、『安達が原』が秀逸。結末があまりにも衝撃的…。アンニー~!!!!!!!

    【作品】
    ・『ベニスの商人』(原作:ウィリアム・シェークスピア)

    ・『安達が原』(黒塚伝説がモチーフ)

    ・『火の鳥・羽衣編』(世阿弥の能「羽衣」がモチーフ)

    ・『ファウスト』(原作:ゲーテ)

    ・『弁慶』(歌舞伎「勧進帳」などがモチーフ)

    ・『シラノ・ド・ベルジュラック』(原作:エドモン・ロスタン) など

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著者プロフィール

手塚治虫(てづか おさむ)
1928年11月3日 - 1989年2月9日
大阪府生まれ、兵庫県宝塚市出身の漫画家、アニメーター、アニメーション監督。その功績から、「漫画の神様」とも評された。1946年デビュー以後、漫画を表現とストーリーでもって魅力的な媒体に仕立てる。『ジャングル大帝』『鉄腕アトム』『リボンの騎士』『火の鳥』『どろろ』『ブラック・ジャック』『アドルフに告ぐ』など、世に知られる多くの代表作があり、アニメ化・実写化された作品も数知れない。

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