老人力 全一冊 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
3.38
  • (10)
  • (17)
  • (45)
  • (2)
  • (3)
本棚登録 : 252
レビュー : 29
  • Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480036711

作品紹介・あらすじ

老人力とは何か?物忘れ、繰り言、ため息等、従来ぼけ、ヨイヨイ、耄碌として忌避されてきた現象に潜むとされる未知の力。20世紀末に発見され、日本中に賞賛と感動と勘違いを巻きおこし、国民を脱力させた恐るべき力。あの笑えて深い名著が正続2冊あわせて文庫に。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 何かを忘れるということはマイナスの作用でしかないのか。
    自分の嫌なことがあって、その嫌なことが頭から離れないのなら、それは忘れたほうがプラスになる。
    老人力は力を抜くエネルギーの事だという。
    自力だと一向に自分に力がいってしまう。しかし、他力をつかうと他の人にエネルギーが循環する。昨今では誰も信用できない世界になりつつあるから、この考え方は誰かを信用するための力なのかもしれない。
    頭が固いと身体も自然と固くなる。固さは丁度よく保っていなければならないのだが、固すぎる。その調度よさをこの本はしめしてくれているのかもしれない。
    頭の柔らかい、老人がゆったりとしているような文体で、その力を解明してくれる一冊。

  • 最初の1/4くらいは、すごく面白いんだけど、だんだん失速してきて、最後の方は老人力関係ない単なるエッセイになってしまった。
    老人力っていう発想自体面白くて、人生で初めて老人力付けたいって思ってしまった。

    老人力のエピソードとして、
    分裂病の人が診察を受けてて、最初はたいそう暴れたけど、話を聞いてたはずの先生が寝ちゃって、諦めて入院を決めた話が面白かった。老人力すごすぎ。

  • 2018年11月18日、読み始め。
    2018年11月24日、91頁まで読んだ。

  • 「老人力」という言葉が流行語になったのが、1998年。
     今から15年前のこと。
     同年の流行語大賞は「ハマの大魔神」と「だっちゅーの」。
     上記以外の流行語として、「環境ホルモン」「貸し渋り」「ショムニ」「モラル・ハザード」「凡人・軍人・変人」「冷めたピザ」「日本列島総不況」「スマイリング・コミュニスト」「ボキャ貧」などが挙げられている。
     そんな時代に発売された本。
     内容としては時代を超えて通用するものもあるし、あくまでも時代とリンクしなければ通用しそうにないものもある。
     なるほど、と目から鱗が落ちるものや、はたとひざを叩くものもあれば、そうかなぁと少し首をかしげるものもある。
     総じて面白く読むことはできたが、僕としては「赤瀬川原平のエッセイ」よりも「尾辻克彦の小説」の方が断然に好きです。
     一応記述しておくと、赤瀬川原平と尾辻克彦は同一人物です。

  • 2002.9.5~ 11 読了

  • 趣味に関する記述:人間は歳をとると趣味に向かうようになる。歳をとり挫折を経験し、自分の力の限界が見えてくるが、人間はロボットではないので、晩ご飯、ビール、オークションなどの小さな楽しみがないとなかなか簡単に生きていけない。それまで思想とか理想に君臨し、趣味なんて小さなものとむしろ軽蔑的に見ていたものが目の前にアップになって細密にありありと見えてくる。そうやって趣味の世界に入って行けるのだと思う。

  • 楽しみにしていてやっと手に入って読み始めてが・・・でした。
    いまいち期待していた内容とちがう・・・
    そもそも老人力って自然に忘れること?

    途中でやめました。

  • この発想力こそ素晴らしい。途中のエピソードがちょっと退屈。

  • 物忘れがひどい、身体に力が入らないといった老いの問題を、「老人力」と呼んでみることで、明るく捉えなおそうとする、というと、まだちょっと本書の主張から逸れてしまうような気がします。老いを明るく捉えなおすというポジティヴさが、著者の考える「老人力」というコンセプトにちょっとそぐわないからです。むしろ、老いによる衰えを自覚し、それをユーモアにしてしまうという心の余裕が、「老人力」というコンセプトのポイントなのかなと思います。

    『老人力』と『老人力②』を一冊にまとめた文庫本ですが、『②』の方は著者にしては少し繰り言めいた文章もあるように思います。

  • 思わず忍び笑いしたり、その感じ分かると、激しく同意する点も多かったが、続編が落ちる。

    なかなか柳の下に二匹の泥鰌はいません。

    かなり流行った言葉(概念?)だけど、やっぱり無理があるのかな。今現在、通用する言葉にはなってない気がする。

    そろそろ自分も老人力がつき始める年になってきた。渋く老いていきたい。

全29件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

赤瀬川原平(あかせがわげんぺい)
1937年横浜市生まれ。本名・赤瀬川克彦。愛知県立旭丘高等学校美術科卒業、武蔵野美術学校油絵学科中退。画家・作家。60年代はネオ・ダダ、ハイ・レッド・センターに参加、前衛芸術家として活躍する。70年代は、『櫻画報』などでパロディー・漫画作品を発表。1979年作家・尾辻克彦として執筆した『肌ざわり』で中央公論新人賞、81年『父が消えた』で芥川賞受賞。86年路上観察学会創立に参加。その後ライカ同盟、日本美術応援団を結成。
主な著書に『オブジェを持った無産者』『超芸術トマソン』『カメラが欲しい』『赤瀬川原平の名画読本』『正体不明』『新解さんの謎』『老人力』『四角形の歴史』『東京随筆』など他多数。2014年10月「尾辻克彦×赤瀬川原平 文学と美術の多面体」展(町田市民文学館)「赤瀬川原平の芸術原論 1960年から現在まで」展(千葉市美術館)開催。同月26日逝去。

「2018年 『赤瀬川原平 カメライラスト原画コレクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

老人力 全一冊 (ちくま文庫)のその他の作品

老人力 全一冊 (ちくま文庫) Kindle版 老人力 全一冊 (ちくま文庫) 赤瀬川原平

赤瀬川原平の作品

老人力 全一冊 (ちくま文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする