これで古典がよくわかる (ちくま文庫 は 6-8)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 854
感想 : 87
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480036902

感想・レビュー・書評

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  • 古典常識みたいなものを説明する内容かと思いきや、文学史だった。
    これで古典がよくわかるかというと謎だけど、面白いです。

  • 苦手だった古典。「これで古典がよくわかる」なんて言われた日には、読んでみるしかないと思い手に取った。

    「源実朝はおたく青年の元祖」とか、言いたい放題で面白い。軽いタッチで書かれているので、天皇を始め、遠い時代の人々が少し近く感じられる。

    私が古典を難しいと感じるのは、古典訳を読むと「××には~があるけれど、○○は…だなと感じる」の「××には~があるけれど」の部分が短歌のどこに該当するかわからないことが多いからだ。その理由は、当時の人と私との教養の隔たりにあるということが分かった。

    西洋絵画を観賞する時は、百合はマリア様の象徴などを理解していなければ、ただ「いい絵だな~」となってしまう。それと同じことが古典の世界でも起こっているということだ。

    そう思うと、高校生の古典好きより、人生経験・教養ともに豊富なご老人の古典好きが多いのも納得ができる。あんなに嫌いだった古典だが、いつかすんなり理解できる日が来るように、教養力を深めていこうと思う今日この頃だ。

  • 巻末の【おまけ】部分で、「最後に受験生諸君へ」と題した一文を作者は添えている。そこで、“実は私は、「受験生用のわかりやすい文学史」を書きたかったんです。”と語っている。しかし、内容そのものは専門的な古典解釈に触れる個所もあって、元受験生にも役立つ内容だと思う。
    古典の手引書として傑作だけに、もう一歩突っ込んだ内容も期待してしまうのだが、専門分野には立ち入らないという意味で、「受験生用のわかりやすい文学史」ということにしたのかなという気がした。とにもかくにも、古典入門をテーマにした名著である。

  • 昔の人も現代人とやることは同じという親しみ感を教えてくれる!

  • どの古典も、書かれた時は現代物だった‥!
    そういえばそうか、という目からウロコが落ちる古典指南書。

  • 大昔に購入して「当たり前の内容かな」と積ん読放置していた本。最近iPad向けに「自炊」して、改めて読書中。

    で、読了。内容的には「当たり前」の話ばかりと、やはり思う。「『目が合った』だけで『セックスをした』になってしまう時代」なんていうタイトルも使って「現代らしさ」ないし「橋本治らしさ」を出そうとしてるんだろうけれど、中身はいたって普通。それは逆に「正統」の意味もあって悪いことじゃないけれど、つまり本書が「即戦力」になるわけじゃないことも意味してる。

    まあ橋本治がこのような本を敢えて書かなくちゃいけないくらいに、つまらない「古典授業」がまかり通っているのかもしれない。「興味はあるんだけど教師が」という不満を持つ人には「即戦力」たり得るのかもしれない。

  • 09/15

  • 橋本治さんと云えば
    結構くせのある文章のイメージが
    強かったのですが
    これはすごく読みやすい内容で
    驚きました。

    そして古典を全部ひとくくりに
    考えてる頭には
    オススメです。

    これ読んだら徒然草が読みたくなりました。
    徒然草の出だしの文章の意味が
    よく分からなかった自分としては
    目からウロコの本でした。

  • 高校の授業をまた受けたくなる。

  • 受験生向けだそうでとても読みやすいです。たとえが面白い。

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著者プロフィール

1948年東京生まれ。東京大学文学部国文科卒。小説、戯曲、舞台演出、評論、古典の現代語訳ほか、ジャンルを越えて活躍。著書に『桃尻娘』(小説現代新人賞佳作)、『宗教なんかこわくない!』(新潮学芸賞)、『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』(小林秀雄賞)、『蝶のゆくえ』(柴田錬三郎賞)、『双調平家物語』(毎日出版文化賞)、『窯変源氏物語』、『巡礼』、『リア家の人々』、『BAcBAHその他』『あなたの苦手な彼女について』『人はなぜ「美しい」がわかるのか』『ちゃんと話すための敬語の本』他多数。

「2019年 『思いつきで世界は進む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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