田中小実昌エッセイ・コレクション〈2〉旅 (ちくま文庫)

著者 :
制作 : 大庭萱朗 
  • 筑摩書房
3.18
  • (0)
  • (2)
  • (9)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 34
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480037428

作品紹介・あらすじ

目の前にバスが止まれば、行く先がわからなくても乗ってしまう人、それがコミさん。すなわち、どんなときでも旅行中。どこへ行くにしても名所旧跡には目もくれず、人との語らい、そしておいしい食べものとお酒との出会いが無上の楽しみ。日本を、世界をあてどなくさまようコミマサ流旅行記を厳選して送る。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • コミさんは相変わらずだ。お酒と女性、そして美味しい食べ物。それもご馳走ではなく、市井の人々が食べるごく普通の料理の中に旨いものを見出して、称揚する。人生の達人、と言ったら大袈裟だろうか。しかし、ここまで威張らないで地べたに足の着いた紀行が出来るインテリというのもなかなか居ない。言い淀むのがコミさんの良いところだと思うのだけれど、このエッセイ集でもそんなに見通しの良い紀行は書いておらず、行き当たりばったりの珍道中を繰り広げて、こちらを笑わせる。私自身バスが好きなので、バスへの不器用な偏愛もつい共感してしまう

  • 日本ならまだしも海外でバスが来たら行先も確認せずにひょいと飛び乗ってしまってほんとに大丈夫なのと言いたくなるような旅を続けるコミさんの哲学者でありヨイヨイノおじさんであるところがたまらなく素敵なのです。この本は『田中小実昌エッセイ・コレクション』第2巻”旅”編です。3巻とも私の行きつけの地元では知る人ぞ知る名居酒屋のご主人から頂いたものですがこのご主人がなんとなくコミさん然としているのです。夕方雨が上がったら飲みに出かけようかな。

  • 2009/2/25読了

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

田中小実昌

一九二五年、東京生まれ。小説家・翻訳家。東京大学文学部哲学科中退。七九年、『香具師の旅』で直木賞を、『ポロポロ』で谷崎潤一郎賞を受賞。二〇〇〇年没。主な著書に『アメン父』『上陸』『自動巻時計の一日』『くりかえすけど』、訳書に『湖中の女』(レイモンド・チャンドラー)、『郵便配達は二度ベルを鳴らす』(ジェームズ・M・ケイン)などがある。

「2020年 『ほのぼの路線バスの旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

田中小実昌の作品

ツイートする
×