妖精物語の国へ (ちくま文庫)

  • 筑摩書房 (2003年5月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784480038302

みんなの感想まとめ

ファンタジーの本質を探求するこの作品は、トールキンが妖精物語の定義やその重要性について独自の視点で語っています。彼の言う「妖精のスープ」は、様々な要素が混ざり合い、物語が生まれる過程を示しており、単な...

感想・レビュー・書評

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  • 再読。少し前にTwitterで子供の頃読んだ本の話が流行っていて読みたくなった。
    指輪物語の作者が妖精物語の定義や効用について語った本。
    もとはアンドリュー・ラング記念講演のための原稿だというわりにラングへの批判らしきものがけっこうあるのがなんだか面白い。端々に言語学者らしさがにじみ出ているのも。

    スープにいろんな人やものを放り込むたとえと、あとは「学者さんがはいこれは心臓を体の外に隠す話だね類話が世界中にあるねーとか分類してたら無視されてしまうような細部こそが妖精物語は大事なんだよ!」っていう主張がいい。
    クリスチャンじゃないせいか準創造という考え方はそれほどしっくりはこないのだけれども大人になってもファンタジーを愛し続ける人間の一人としてはファンタジーへの「逃避」を否定しないこのエッセイがとても好きである。

  • 借りたもの。
    トールキンのファンタジー論は、人間が自然を観察し、準創造と呼ぶ物語を創る意思の産物で事を指摘。
    今読んでも、図像学、象徴からの分析とは異なる視点が斬新であった。
    言語学者であるトールキンらしい考えだった。

    時間、場所、身分…あらゆる要素が大鍋で煮詰められた妖精の「スープ」が妖精物語である。
    神話(寓意)伝承に高位下位の概念は無く、初めに神話ありきではない。

    準創造についての讃歌である『神話を創る』は書かれた内容も文体もそれをよく表していた。

  • トールキン世界の成り立ちを知るには、なかなか面白い本でした。妖精物語…いわゆるファンタジーを子供の読むものと考えずに、別の側面から捉えているところがいかにもトールキンらしい。この本の中では指輪物語にもシルマリルにも関係する記述はありませんが、どうして彼が指輪物語を、そしてそれに先行する神話世界としてのシルマリルを構築するに至ったかは理解できる気がします。

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著者プロフィール

(1892-1973)オックスフォード大学教授。言語・神話への豊富な知識を生かして創造された別世界ファンタジー『指輪物語』は世界中に熱狂的なファンを持つ。他に『ホビットの冒険』等がある。

「2022年 『終わらざりし物語 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

J.R.R.トールキンの作品

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