高慢と偏見 下 (ちくま文庫 お 42-2)

  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480038647

感想・レビュー・書評

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  • 数年前、はじめて中野好夫訳(新潮文庫)で読んだときはちょっと退屈した記憶もあるんだけれども、今回、中野康司訳(ちくま文庫)で読んだらすごく読みやすくて、すごくおもしろく感じた。(「高慢と偏見とゾンビ」を読んだ直後に読んだからって可能性もある)。古典だと特にそうかもしれないけど、どうしても最初に読むときは登場人物の関係や話の流れを追うので精いっぱいになってしまい、二度目、三度目になってやっとじっくり心理描写を楽しめるというようなことなのかもしれない。この作品、すごく今の時代に合っているのかも、とも思ったり。「婚活」の話みたいなものだし。それも当人どうしだけでなくて一家、一族を巻き込んでっていうところがおもしろい。恋愛ドラマであり、ホームドラマであり。主人公エリザベスが手紙を何度もじっくり読んだり、ひとりになって、散歩して、考えに考え抜くところがなんだかすごく好き。この時代の時間の流れがここちいいというか、時間をものすごくかけて考えて考えて、それで成長する、っていうところがいいなあ、と。あと、長女ジェーンの落ち着いた穏やかさ、性格のよさにあこがれた。あと、エリザベスの叔母さん、ガーディナー夫人もいい。聡明で押しつけがましくなく、思いやりがあって明るく楽しい、こういう年配者になりたいな。今後、何度読んでも、新しい発見があって新鮮に読めそうな気がする。

  • (上とおなじレビュー)

    いわずと知れたイギリスの女流古典文学。

    社交界の人間関係を様々な事件を織り交ぜて書いてある。
    コリンズ牧師やベネット夫人などの発言は
    読んでいるだけでイライラしてきますが、
    エリザベスが賢いので救われます。

    これを読むとイギリスで
    『ブリジット・ジョーンズの日記』がヒットした理由が良くわかります。
    『ブリジット〜』の場合主人公に知性は感じないものの登場する男性2人には『高慢と偏見』からダーシー氏とウィッカムをそのまま名前を変えて登場させているので。
    あ、ダーシーは一緒ですね。


    文章が外国語の訳ということで自然な日本語ではなく、その点が少し読みにくいのが難点。

    古典なので評価してどうこういう話でもない様に思いますが、
    面白いけれども好みではありません。
    少なくとも今の私には。

    映画化されているんですね。
    ちょっと気になります。
    違う訳も気になります。

  • 読まなきゃ。

  • (上)を読み終わった時点で予想した結末に結局は落ち着いたわけでして、そういう意味ではまさにオーソドックス、古典中の古典の名にふさわしい作品です。

    しかし登場人物をよーく見てみると、実は昨今の小説に比べるとかなり極端な人物造形ですよね。いくらなんでもここまでは…という人ばっかりで、そこがメリハリというか、作品に奥行きを持たせているとも言えますね。本当に存在しそうな人ってことで描いたら、確かにリアリティは出るかもしれませんが、作品としてはやはり面白くなくなってしまいそうです。

    それはそうと登場人物、特に男性ってこの当時のイギリスで、こういう身分の人たちってのは働かないんですかね? 労働シーンが全くないですよね。女性もおしゃべりと食事と散歩ばっかり。これじゃあ『ジェイン・オースティンの読書会』のキャッチコピーみたいです。

    ところで、オースティンの翻訳はかなり出ていますが、ほとんどが男性翻訳家の手になるものばかりですね。どうしてもっと女性翻訳家が手がけないのでしょうか? オースティンこそ女性翻訳家、それもかなり癖のある女性翻訳家に訳してもらいたいものです。

  •  ようやく自分の思いを認めたダーシー氏と、今までの偏見に気付き、本当のダーシー氏を知って魅かれるエリザベス。せっかく誤解が解けても問題は起こるし、障害はあるし・・・・・・
     二人の不器用な恋模様が面白いです。
     人間関係ってこんなに難しくって、面白いんだって、思えるくらい、登場人物それぞれが物語を引き立ててます。

  • 人間観察が好きな方、ぜひご一読ください。思わず頷いてしまうところがあちこちで見つかると思います。この本の登場人物たちには、たとえ読者がいなくてもお構いなしに生きていそうな、そんな生き生きとした存在感があります。

  • 転機はMr.ダーシーの手紙。それからエリザベスの気持ちがいっきに変わるのが面白い。権威も実行力もあるMr.ダーシーはかっこいいと思うし、一途なところはかわいいと思う。ビングリーとジェインも結ばれてハッピーエンド。前編はやっぱり前置きが色々あったり仲もなかなか進展しなくてちょっとダレるけど後半はいっきに読んでしまった。やっぱり「高慢と偏見」はおもしろい!2007/05/12

  • 優しくなったダーシーに乙女な私はときめいてしまいました。
    第一印象は最悪だけど、段々親しくなるという王道パターン。
    けれど、その王道が新鮮でぐっときます。
    現実的な結婚や、理想的な結婚や、破天荒な駆け落ち結婚など、様々な結婚の形が描かれていると思う。

  • ダーシー、エリザベスの心の変化を…♪

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著者プロフィール

ジェイン・オースティン(Jane Austen)
1775年生まれ。イギリスの小説家。
作品に、『分別と多感』、『高慢と偏見』、『エマ』、『マンスフィールド・パーク』、『ノーサンガー・アビー』、『説得されて』など。
1817年没。

「2019年 『説得されて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ジェイン・オースティンの作品

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