新刊!古本文庫 (ちくま文庫 き 17-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 34
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480038661

感想・レビュー・書評

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  • この本は、古本文庫についての新刊文庫である(ヤヤコシイ)。ひとくちに文庫本といっても、約100年の歴史があるのだ。その中には、数々の名著もあれば、一世を風靡しながらも、忘れ去られたもの、現在から見れば笑うしかないような珍本、奇本、トンデモ本も山のように存在する。それらを全部ひっくるめて、古本文庫の楽しさを伝授する書き下ろしエッセイ。図版満載。(裏表紙)

    紹介されている文庫の表紙が(ほぼ?)完全に掲載されているのが大変楽しい。
    時期的には明治から昭和の後半までですが、比重は明らかに前者に置かれています。ちょっと探すのは難しいかなぁ…。
    また、私としては「その本を手に入れた経緯」もあわせて知りたかったのですが、趣旨が違うとあまり載っていなかったので、そこが少し残念でした。

  • 某出版社風のカバーがそそられます。
    希少な古本文庫について紹介しています。

  • 「古本文庫についての新刊文庫」。珍本・奇書篇、歴史・変遷篇、文庫画廊篇、に分けて、よくもまあ、たくさんの古本文庫!「はしがき」に、文庫に関する本はすでに多々書かれており、わたしなどの出る幕ではないのかもしれないが、どちらかというとアカデミックなものが多かった。そこで、わたしとしては敢えて奇妙奇天烈な文庫本、「こんな文庫があったのか!」というような本を紹介したいと思う。…と、あります。すべて御自分の蔵書、というから驚きます。全書の表紙写真が載っていて、それぞれの風情も感じることができます。ひとつだけ、自慢話をします。この本に、新潮文庫の『小熊のプー公』(昭和16年)が載っているのですが、「調べてみると翌年には同文庫から『プー公横丁の家』も出ている。こうなったら二冊揃えたいところですね。」とある、その2冊とも、私、持ってます!プーさんに関しては石井桃子訳しかありえない、と思って育った私ですが、これも「いい味」なんです、ほんとに。20年近く前の出会いでした。こんなものが、と思い、すぐに買ったということは、さほどの値段はついていなかったはずです。これは私の宝物。他にも、帯にあるように、「珍本・奇本、トンデモ本を満載!」です。

  •  古本、といっても明治あたりからの古本ですが。
    様々な古本が1〜2ページで、どんなものか書かれてあります。紹介されている本の量はスゴイです。でもって、割とフランクなカンヂで全体的に軽く読める本でした。
    現在の文庫に至るまでのちょっとした歴史もわかります。
    中世・近世の文庫については一切触れていません。

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著者プロフィール

1962年、東京都生まれ。青山学院大学理工学部物理学科卒。作家、評論家、翻訳家。日本推理作家協会員、日本古典SF研究会会長。〈本の雑誌〉ほかで古書関係の研究記事を長年にわたり執筆。主要著書に『首吊少女亭』(出版芸術社)、『シャーロック・ホームズ万華鏡』(本の雑誌社)、『奇天烈! 古本漂流記』(筑摩書房)など。主な訳書に〈ドイル傑作集〉全5巻(共編・共訳、創元推理文庫)、A・A・ミルン他『シャーロック・ホームズの栄冠』(論創社)ほか。

「2023年 『名探偵ホームズとワトソン少年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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