- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480056085
感想・レビュー・書評
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ニーチェの名前をよく目にするようになったので、少しは知っておいた方がいいかと思い、本の帯にある「最も読まれている入門書です。」という言葉にひかれて買いました。
さて、著者は、恐らく大変分かりやすくニーチェの思想を解説してくださっているのだと思いますが、残念ながら、私にはほとんど理解できませんでした。もちろん、まだ1回読み終わっただけですので、再度、再々度と読み直せば、もう少し私の理解が進むのかも知れません。しかし、予備知識のない身には、理解するには厳しい内容、というのが率直なところです。
そもそも、ニーチェの時代と今の我々とではおかれている環境があまりにも違います。ですから、同じことを考えたとしても、受け止め方に相当違いがあるはずです。p.157に、こんなことが書かれていました。『ところで、現在のわたしたちにとっては、これがなぜそれほど戦慄すべきものであるか受け取りにくい面があるかもしれない。というのは、無宗教が常識になっている社会の現代人なら、誰でもうすうすは、「世界の外側」に「超越的な意味」など何も存在しないし、したがって「死んだらそれきり」であるという感覚をもっているからだ。』これは、「永遠回帰」について説明されている途中に出てくるものですが、キリスト教的な考え方が支配的な当時と、無宗教が常識になっている現代とでは、発想が違って当たり前だと思うのです。ですから、発想のベースが違うので、理解が難しいのです。多分。
とはいえ、道徳に対する考察や、永遠回帰、あるいは美や芸術における「力の意志」という発想は、新しい視点に気付かされた瞬間もありました。これであきらめるのではなく、もう少し探究してみたい気分ではあります。せっかくの10連休ですので、普段は読むことがないであろう本に挑戦できたのは、よい収穫でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ニーチェの思想とは、何かを知るために、この本を読んだか、見事に裏切られた。書いているな内容が理解できない。
キーワードは、ニヒリズム、ルサンチマン、キリスト教批判、永年回帰、、、意味不明。
ニーチェ思想の大きな三つのはしらは、
1、キリスト教および近代哲学の真理と道徳観かんねんへの批判
2、ヨーロッパのニヒリズムについての根本的考察
3、これまでのすべての価値の顛倒と、新しい価値の想像の思想。
これまた、意味不明。
ちなみに、ニヒリズムは人間の理想や価値における神なる超越的根拠の喪失を意味するらしい。-
2011/11/25
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武器になる哲学の推薦本である。最初の部分、あるいはあとがきは非常にわかりやすく書かれているが、読み進めるうちにわかりづらくなる。ニーチェがなぜ現在復活したのかということだけでも重点的にい書いてあると助かる。神という概念がない人にとってはわかりづらい。
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フォトリーディング&高速リーディング。
やっぱりニーチェは死んだ。 -
20世紀最大の思想家と言われているニーチェに関して、初心者向けにわかりやすく解説している
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竹田青嗣がニーチェの哲学について解説している本です。
おもしろく読めましたが、著者の立場にニーチェ引きつけすぎているような印象があります。たとえばニーチェは、『反時代的考察』の中で文化批判をおこない、人類の文化の目標は「より高い人間の範例」を生み出すことにあると主張しています。竹田はこのことに触れて、ニーチェの意図していたところは「人間のありかたをつねに「もっと高い、もっと人間的なもの」へと向かわせるための、いわば励まし合いの“制度”なのだ」と解説していますが、こうした解釈は、ニーチェのもっていた「毒」を微温的なものへと変えてしまっているのではないかという気がします。
そのほかでは、「永遠回帰」の思想に関して「生の一回性を利用して世界と生そのものへ復讐しようとするルサンチマンの欲望を“無効”にする」という解釈を示し、また「力への意志」を竹田欲望論の文脈に引きつけて解釈しています。とはいえ、竹田欲望論とニーチェの哲学がどのように切り結ぶのかを知ることができるという意味で、個人的にはおもしろく読むことができました。 -
「ニーチェ=神は死んだ」程度の知識で読んだらやけどした。しかしこの人の魅力はよく伝わってきたので、哲学のバックボーンを理解した上で再度読みたい
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とてもわかりやすい。入門書として最適。