英文法の謎を解く (ちくま新書 41)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480056412

作品紹介・あらすじ

なぜ日本人は英語がうまくならないのだろうか。なぜ珍妙な和製英語がこうも街なかに氾濫しているのだろうか。日本の英語教育における基礎工事の欠陥こそが、その元凶であろう。もう一度「英文法の基礎」の根源的理解に立ちもどって、土台から立てなおす必要があるのではないか。中世ヨーロッパ以来の文法学論争を踏まえつつ、わが国の英文法理論がかかえる混迷と謎に鋭く迫るとともに、基本動詞から比較級・仮定法にいたるまで、英文法の基本体系のエッセンスを説き明かす。ここからはじまる「基礎英文法」再入門。

感想・レビュー・書評

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  • 英語を単なる暗記ではなく、アカデミックな視点を交えながら、かつ平易に書いている本です。これまで暗記中心に勉強してきた人にはおもしろい本だと思います。

  • 読み切れませんでした。

  • 今まで読んできた英文法の本は、一体何だったんだ。眼から鱗。be動詞「存在詞」、不定詞形の捉え方は秀逸。

  • 日本独特の英語学(英語教育学)に問題があるという指摘は分かった。
    そして問題のある既存の英文法を、独自に?体系化とした本だと理解する。
    それは、法(mood)、相(aspect)、格(case)の三つの軸でモデル化したもののようだ。
    ただ、それで何がどう分かりやすく説明できるのかが、今ひとつまだ理解できていない。
    もう一度読み返さなくては、と思う。

    相手のせいばかりにしてはいけないが、この著者の話の進め方にも、ちょっとついていけない部分がある。
    わき道に入りすぎで、話の展開やつながりが見えにくい。
    もう一度読んだら、そのあたりは誤解だと気づくだろうか?

  • 2015/02/14 読了

  • 副島隆彦氏の本は最近でもよく読むのですが、彼は世界・日本経済や政治について執筆する人だとばかり思っていました。

    彼の本を読みだしたのが丁度15年程前なのですが、彼が1995年に書かれた「英文法」に関する本です。その頃は予備校で英語を教えていたのですね、知りませんでした。そもそもこの本も彼の最近の著作の中でかかれていたので、ネットで探しました。

    この本では、日本人が誤解している語法について解説されていて、ビジネスで英語を使用する私は役立ちました。

    以下は気になったポイントです。

    ・I got cold.に不定冠詞(a)がつかないのは、gotがbeの変形・置き換えだから(p26)

    ・Lessonとは、もともと一対一の個人授業のことで、ピアノや踊りのようなレッスンに使う、classの束のことを school(授業)という(p31)

    ・~で悩んでいるとは、have difficuly +ingと言う(p31)

    ・nightとは、通常寝ている時間帯、Good eveningは、午後5-9時くらいまでを指す(p33)

    ・I am happy=I am pleased.とは、私は今、頭の調子が良くて精神的に快適だ、というのが正しい訳(p38)

    ・You are wrong.と言っても相手の英語国民は怒らない、badは倫理・道徳的に非難に値する、という意味である(p42)

    ・Would you please~に対する答えは、Yes,I will.であるが、SureやOf course、Why not?も使える(p52)

    ・Talk, Speakは、aboutの後に名詞、that節を用いるのはできず、その場合は tellを使う、say to 人thatはOK(p56)

    ・あることがらが完了し、しかもその完了した事実が目の前にあって続いている場合は、現在完了形が良い(p68)

    ・30歳のサラリーマンで英語を勉強している人は、自分と同じ職業の同じような環境に生きている同じような人生観の30歳のアメリカ人の使う英語を知るべき(p91)

    ・I have a cat=I have one of any cat.であり、aは、猫という種類の生き物全てを表すもの(p101)

    ・It's kind of you to...は、きわめて上品すぎて時代劇で使われるようなものだが、It's nice of you to come.は普通に使う(p112)

    ・my home papaは使わずに、a family manである(p114)

    ・had betterは使うべき表現ではないが、shouldはどんどん使うとよい(p116)

    ・18世紀までヨーロッパ全土の知識人たちだけが、ラテン語を話してラテン語の手紙で連絡を取り合った(p155)

    ・関係代名詞の which=and it、who=and he(she)、whose=of which=and him(her,it)である(p164)

    2012年8月19日作成

  • 英語の前に日本語を勉強しろよと言いたいほど、読みづらい。でも、きっとお前の頭が悪いと言うんだろうな、この人は。
    とにかく覚えなさい、丸暗記しなさい、という英語教育を批判するが、本書にも覚えろ、覚えろと出てくる。結局は自分の学説を誇示したいだけなのか?
    といいつつも、主張はごもっとも。なるほど、そう言うわけかと感心する。とにかく人を攻撃しないと気がすまないタイプのようで、人望があればきっと彼の学説は広まり、日本人の英語の勉強もはかどるようになるんだろうな。
    でも、日本語での説明能力を先ず磨きましょう。
    そして言語の本質はコミュニケーションであることを学びましょう。

  • 英文法というものの見方を一新させる

  •  始め読み出したうちは、話が飛び飛びでよくわからない、と思った。文法書じゃないんだから論理的に順序立ててきちんと並んでいる必要はないかも知れないけれど、もうちょっとわかりやすく書くことに執着してほしかった。この本のタイトル「英文法の謎を解く」というのはちょっと本の内容からずれているような感じがする。どちらかというと、「日本の英語教育を批判する」という方が適当な感じがする。
     このほんの最後の方で、「日本独自に発達した日本英語学の成果を尊重する。」と言うような英語学者と議論をした事例があったが、やはり居るのだな、頭の固い馬鹿な学者が。という感想を持った。

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著者プロフィール

副島隆彦(そえじま たかひこ)
評論家。副島国家戦略研究所(SNSI)主宰。1953年、福岡県生まれ。早稲田大学法学部卒業。外資系銀行員、予備校講師、常葉学園大学教授等を歴任。主著『世界覇権国アメリカを動かす政治家と知識人たち』(講談社+α文庫)、『決定版 属国 日本論』(PHP研究所)ほか著書多数。

「2023年 『大恐慌と戦争に備えて 個人資産の半分を外国に逃がす準備を!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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