マクロ経済学を学ぶ (ちくま新書 65)

著者 :
  • 筑摩書房
3.30
  • (2)
  • (16)
  • (44)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 229
感想 : 13
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480056658

作品紹介・あらすじ

日本経済を読み解く。なぜ景気は変動するのか。なぜ円高や円安になるのか。基礎理論から財政金融政策までを明快に説く。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 初版は1996年。
    物価が上昇し続けている。緩やかなインフレ気味。長い間デフレだったのに、いつの間にか物価が高くなり続けている。リフレーションと言うようだ。リフレーション(リフレ)とは、デフレから抜け出たが、本格的なインフレには達していない状態のこと。リフレは不況を克服しようとする経済政策で、今の日本経済状態は政府・日銀の思惑通りのリフレなのかもしれない。

    先月これまでバブル期の最高値を更新して日経平均が史上初の40000円超えをしたものの、今日は日経平均が落ちて37000円ほど。円はドルに対して154円の円安。最近日銀が金利を上げた。などの情報を頼りに、日本経済の状態を把握する日々。そういった日本経済の現状を説明する要因は何?ということを学ぶのがマクロ経済学の分野でもある。

    さて、本著はとても読むのに苦労した。読むのに時間がかかってしまい読むスピードがとても遅い。一文一文丹念に何度も行ったり来たりしながら読んだ。何でこんなに遅々としてページが進まないのか?と考えたが、ほぼ勉強したことのない分野だからだろう。もっと早い段階でマクロ経済学を学んでおくべきだった。頻繁に眠くなって、頭フル回転。

  • 『経済学を学ぶ』(ちくま新書)の続編で、マクロ経済学の基本的な考え方を分かりやすい言葉で解説しています。

    難解なマクロ経済学ですが、本書ではほとんど数式を使わず、定性的な記述で押し通しているので、一気に読み通すことができます。むしろ、立ち止まってしまうところがないために、どこがポイントなのか分からなくなってしまうのが本書の問題ではないか、と思えてしまうようなところがあります。

    『経済学を学ぶ』と同様、すべての人に役立つ内容だと思いますが、とはいうものの、前著に比べると若干ですが、強硬なリフレ論者として知られる著者自身の主張がにじみ出ている度合いが強いように感じます。

  • 「国民総生産、国内総生産、経済成長、雇用、物価、国際収支、金利、為替レート。マクロ経済学は、これらの国民生活に深く関わる経済変数がなぜ変動するのか、それらの経済変数は財政政策や金融政策によて安定化させることができるのか、国民の生活が豊かになるように、経済成長率を引き上げることはできるのか―そういった問題を明らかにしようとする、きわめて実践的な経済学」であるマクロ経済学を学ぶ為の本。

  • 2021/04/29再読する

  • 「経済学を学ぶ」の続編としてのマクロ経済入門。

    できる限り文章で説明されているので、ロジックを追いやすく、頭の訓練もかねて、マクロ経済学の基礎を復習することができる。

    ★×4としたが、限りなく5に近いイメージ。

    一方で、文章で説明されているので、わかりづらい面もある。図などで、自分なりに整理するとよりわかりやすくなる。

    国民総生産、需要、供給、国民総所得、消費、貯蓄、投資の関係など。

    [more]

    (登録時コメント)
    経済の勉強、続きの続き。
    自分のわかっていないことが見えてきているような感があるので、一度、ノートにまとめてみた方がよいかもしれない。

    (目次)
    第1章 国民総生産の決定
    第2章 景気の変動と雇用
    第3章 不況と財政政策
    第4章 金融と総需要
    第5章 貨幣と金利
    第6章 金融政策とGNPと物価の変動
    第7章 為替レートとマクロ経済
    第8章 経済成長の諸要因

  •  本書は,日本銀行副総裁(本文執筆時)・岩田規久男氏によるマクロ経済学の入門書である.
     内容は,国民総生産・国内総生産・経済成長・雇用・物価・国際収支・金利・為替レートといった様々な経済変数が,如何に変動し,さらに我々の国民生活にどの様な影響を与えるのかを明らかにするとともに,これに関して政府の財政政策・金融政策が担う役割と,その効果について解説するというものであるが,本書では以上の問題を,簡単な例を多用して,図表と文章によって極めて分かりやすく述べている.
     本書の発行は1996年であるが,今日の経済的・財政的諸問題を考える上でも本書の記述で特に違和感を感じるところは無く,より一層,マクロ経済学に対しての理解を深めることができた.本書の問題点であるが,読み進むに連れて記述が専門用語だらけになるので,本書を全くの入門書と位置付ける読者(私を含めて)に混乱をきたしやすい点が挙げられる.理解の助けとなるような図が幾らか用意されていれば良かったと思うが,新書には酷な要求であろうし,この様な問題点を加味しても,本書が初学者にとって比較的受け入れやすい表現を多用し,かつ非常にコンパクトに纏められた良著であることは間違いないであろう.
     なお,本書の姉妹編として,ミクロ経済学を中心として論じた前著『経済学を学ぶ』もあるので,併せて読まれたい.

  • 岩田さんの著書はこれで3冊目です。
    8割がた読んでみたのですが、いまいち頭に入らなかったです。。。
    やはり、最初の方からちゃんと理解していかないとなかなか
    身につかないと思いました。
    なんとなくで読んでいたので途中からしんどくなってしまいました。
    この本は改めて、また読んでみようと思います。

  • 経済学の本をまとめて読んでいる.
    これは2冊目.
    直前に読んだ同著者の「経済学を学ぶ」よりもマクロ経済に焦点を当てている.
    読んだ印象も上の本とほぼ同じ.
    丁寧で分かりやすい.
    後半は変化が複雑で私にはやや難しかった.

  • NDC分類: 331.

  • 判りやすく経済のからくりをといた新書マクロ経済本。■国債の金利も−−−流通利回り−−−理屈に沿って説明されていて、丁寧な説明がなされている。マクロ経済独習者には、ちょうどいい内容なのではないだろうか。■学ぶには繰り返し読み考えなけらばならないが、新書版であり、数式も極力抑えて採用してあるので、再読もそれほど苦痛にならない。そこが、岩田規久男氏の難しいことも丁寧に説明できる力量なのだろう。

全13件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

学習院大学経済学部教授。金融論、経済政策専攻。主な著書に『金融入門』『経済学を学ぶ』『金融危機の経済学』など。

「2010年 『初歩から学ぶ金融の仕組み』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岩田規久男の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×