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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784480057204
みんなの感想まとめ
恐竜発掘を通じて生まれたイマジネーションの歴史を探るこの書籍は、古代から現代に至るまでの文化的影響を深く考察しています。前半では、古代の巨大生物幻想がどのように文学や文化に影響を与えてきたかを掘り下げ...
感想・レビュー・書評
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第18回日本SF大賞候補作
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〈恐竜文学とアメリカ〉〈アメリカ文学と恐竜〉〈文学とアメリカ恐竜〉という視点で、恐竜発掘によって生み出されたイマジネーションの歴史をたどる。
さすが巽孝之、文章がめっちゃクドい(笑)。本当に読みづらいけど内容は面白い。
前半二章は、古代からクジラが海竜やドラゴンのような幻獣のイメージを担い、恐竜発掘以前の時代における巨大生物幻想の核となっていたことの考察。当然『白鯨』の話になり、メルヴィル自身もガラパゴス諸島を訪れた上でダーウィンの植民地主義を痛烈に批判する短篇を書いていたことが紹介される。さらには古生物学者たちのあいだで進化論を証明するためのミッシングリンク(進化の経過を示す証拠となるような生物の化石)のでっちあげが横行し、それはバーナムが猿と魚のミイラをくっつけて作った合成獣を「人魚」として見世物にしていたのと完全に同時代であり、その手口はのちの「ジュラシック・パーク」のDNA操作にまで繋がっている、と一気呵成に語るくだりは、本書で一番アツいところ。
後半の二章は二十世紀アメリカのポップカルチャーが恐竜をどう捉えてきたかについて。日本映画界がゴジラというスターを生み出してから、アメリカはゴジラを日本のシンボルとみなし、原爆を落とした側が被爆側を恐れるという構図になった、というのがなにか菅原道真みたいで面白い。それだけ日本の経済成長はアメリカにとって脅威だったらしい。今の中国に対するようなものかな。
最後に紹介されたギブスン&スターリングの『ディファレンス・エンジン』はスチームパンクSFで、カンブリア大爆発をモチーフにした、歴史上〈敗者〉となってしまった概念やエネルギーの復讐譚なのだという。これは面白そう。
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