子どもたちはなぜキレるのか (ちくま新書)

  • 筑摩書房 (1999年8月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784480058119

みんなの感想まとめ

現代の子どもたちが「キレる」背景には、身体文化の変化が大きく関与していると考察されています。著者は、キレることが日常用語として定着してしまった現状を踏まえ、その根本にある忍耐力の低下やストレスへの耐性...

感想・レビュー・書評

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  • 「キレる」ということばはもう定着してしまったようです。少し前なら頭が切れるというとすごく頭がさえている人のことをさしていました。良い意味で使っていました。でも、今は違っています。「堪忍袋の緒が切れる」というのともちょっと違うようです。「ムカツク」ということばもよく使われます。「キレる」は「ムカツク」が度をこしたときにやってくる状態なのでしょうか。「腹が立つ」と「ムカツク」はやはり少し違うのでしょうか。「憤る」なんてことばはもう死語ですか?いろいろな状況でストレスがたまることが多いと思います。それに耐えられなくなると「キレる」のかも知れません。その忍耐力が減ってきているのは確かでしょう。ある程度のストレス、緊張感のある中ではじめて、力がついていくものなのですが。勉強もスポーツも。その緊張感に耐える術を指導してこなかったのかも知れません。「がんばる」ということばを聞いてどう感じますか?あいさつがわりに「がんばれ」なんて言いますが、具体的に何をどうするのでしょう。その具体的な方法がすっかり抜け落ちています。著者はそこに身体論を持ち出します。「腰はら文化」の復活・・・腰を据える、腰を落ち着ける、腰が引けている、はらをくくる、はらがすわっている・・・など、腰やはらを使ったことばは多く存在します。が、どんどん使われなくなっています。これは、腰やはら(下腹部・丹田)が人の体の中で重要な部位であると感じていた昔の人たちが作り出したことばでしょう。これは一種の文化です。ところがその文化が消え去ろうとしています。著者はそこに問題点を見つけだそうとします。長島茂雄、サッカーの中田英寿、芝居の野田秀樹などを具体例に体について考えていきます。みな、体のバランスがよい。腰がすわっている。子どものころの相撲ごっこも大切なようです。そして最後呼吸法に行きつきます。この呼吸法簡単なのでやってみる価値はあると思います。3秒吸って2秒止め、15秒ではききる。これを5回くらい繰り返す。息を吸うときには下腹に力を入れる(腹式呼吸)。頭がすっきりして、勉強もはかどり、きっと「キレる」ことも少なくなるでしょう。

  • 気構えや思想だけで、己を統制出来ると考えていた私は阿呆だった。
    身体を蔑ろにして、自己の平安はあり得ない。体勢の良し悪しは見た目の印象のみならず、自分の精神にさえ影響を及ぼすのだ。

  • キレる子供たちを通して、技化した所作の絶滅に警鐘を鳴らす。

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:371.42||S
    資料ID:95080093

  • ちなみに私は
    「腰・腹(ハラの漢字違うよね?)が大事」だと言われるとどう思うか、に対し、「歌う時の姿勢の話ですか?」と思いました。
    ピント外れ乙。

  • 大好きな身体論について書いてある本。
    きれるきれないはこれから子供を育てる立場になった時に必要かもしれないが今はそんなに。ただ、身体論については様々な引用を用いて抽象的な事柄ながら明快に述べている。

  • 体と「キレる」「ムカツク」との関係。「ダルい」のはエネルギー発散の方法が見つからない状態。

  • 「小学生の暴力多発」という記事が最近,新聞に大きく載りました。「キレやすくなった」背景とその解決に向けて大人たちにできることは何か? 著者は,「ことば」と身体論からのアプローチを図ります。「子どものときから適度なストレスを与えることの大切さ」「そのためには,試合に臨むことやステージに立つこと(!)」が語られます。社会問題を切り口に,ラボ教育内容の意義を父母会で納得できるよう紹介できる文章が満載。

  • [ 内容 ]
    「荒れる」段階から「ムカツク」状態を経て、この数年は「キレる」現象が顕著である。
    ふだんはおとなしい若者たちが些細なことに「ムカツキ」、瞬間的に「キレる」ようになってしまったのである。
    怒りや暴力それ自体は、かくべつ目新しいものではない。
    では「キレる」ことの、どこが新しいのだろうか。
    個性尊重と管理強化の間をゆれ動く既成の教育論に楔を打ち込み、「腰肚文化」に代表される伝統的な身体文化の継承を提案する。

    [ 目次 ]
    第1章 「キレる」とは何か
    第2章 「キレる」の裏に「ムカツク」がある
    第3章 「がんばる」と「楽しむ」のあいだ
    第4章 エネルギーを出し切って技に替える
    第5章 戦後教育が見すごしたこと
    第6章 「腰肚文化」を再生する

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    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

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    [ 参考となる書評 ]

  • キレるとは何か?という論点ではなく、
    なぜキレるようになったのか?

    キレていなかったときから、キレるといわれる現状が起きている現代への変化の中で、
    何が変化してきたのか?について、
    「身体文化の継承」というテーマで書かれている。

    キレることがなく、さらには健やかに生きるための視点となるだろう。

  • 子ども理解のために。

  • 野田秀樹の「固める」身体性

  • 「子どもたちはなぜキレるのか」という問題に対して、伝統的な身体文化の継承を怠ったことが理由としてあることを述べている。特に、腰肚文化の再生がこれから求められる、ということ。一方で、「キレる」や「ムカツク」に代表される使用範囲が異常に広い言葉への警鐘も鳴らしている。自分の感覚をよりそれに近い言葉で表すことが必要性だ、と。いきすぎた記述が若干あるとは思いますが、知識はつくし、今までになかった考え方を持つことができたので満足です。

  • N教授も大絶賛。

  • 「キレる」って単語がこれでもかって出てきてキレそうになる。

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著者プロフィール

明治大学文学部教授。1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒。同大大学院教育学研究科博士課程等を経て、現職。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。『身体感覚を取り戻す』(NHK出版)で新潮学芸賞受賞。『声に出して読みたい日本語』(草思社)がシリーズ260万部のベストセラーになり、日本語ブームをつくった。著書累計出版部数は1000万部を超える。NHK Eテレ『にほんごであそぼ』総合指導のほか、フジテレビ「全力! 脱力タイムズ」、日本テレビ「ZIP!」など、TVコメンテーターとしても活躍中。

「2026年 『齋藤孝と生み出すあなただけの名言レッスン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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